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最終更新日:2021年10月6日

けつまくえん結膜炎

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

結膜炎

まとめ

結膜炎は上下の瞼の裏側と目をつなぐ半透明の膜(結膜)の炎症を起こした状態である。結膜には多くの細血管や免疫反応を起こすリンパ組織があり、粘性の膜のため病原菌やアレルギー物質と接触しやすく感染性の炎症が起こりやすい。炎症を起こすと白目が充血し、目やにや涙が出やすくなる。結膜炎はアレルギー性結膜炎(春季カタル)、ウイルス性結膜炎、細菌性結膜炎、膜の乾燥による乾性結膜炎(ドライアイ)などの種類がある。感染性結膜炎は、片方の目や他人の目に感染することがある。

この病気の原因

アレルギー性結膜炎は花粉などのアレルゲンが目に触れて発症し、重症例は春季カタルと呼ばれる。通年性のアレルギー性結膜炎には、ハウスダストや動物の毛をアレルゲンとするものがある。感染性結膜炎の最多要因はウイルスで、ウイルス性結膜炎にはアデノウイルスによる流行性結膜炎(はやり目)、エンテロウイルスによる急性出血性結膜炎、ヘルペスウイルスによるヘルペス性結膜炎、インフルエンザウイルスを原因とする結膜炎もある。その他、麻疹、風疹、水痘などの全身症状を引き起こすウイルスにより目が炎症を起こすことがある。細菌性結膜炎は黄色ブドウ球菌などが主な原因菌で、クラミジアによる封入体結膜炎も含まれる。まれに真菌により結膜炎を起こす。乾性結膜炎(ドライアイ)は、目の乾燥が原因である。

主な症状

瞼の裏側と白目の表面を覆う結膜が充血して炎症を起こすと、充血して目やにが出る、痛みを感じ、涙が過剰分泌される症状が現れる。アレルギー性やウイルス性結膜炎では強い痛みが現れることもある。ウイルス性結膜炎では瞼や耳の下のリンパ節が腫れることもある。細菌性結膜炎では黄色っぽい目やにが多く出るのが特徴である。重症化して角膜が濁ると、視力障害を起こすリスクがある。封入体結膜炎は瞼が腫れ、裏側に濾胞と呼ばれるぶつぶつができる。ヘルペス性結膜炎は目の周りに水疱と呼ばれる水ぶくれができることがある。

検査/診断の方法

結膜炎は問診、視診により診断する。アレルギー性結膜炎を疑う場合は血液検査によりアレルギー反応の有無を確認する。流行性結膜炎を疑う場合はアデノウイルス検出キットでウイルス感染の有無を検査する。封入体結膜炎の可能性がある場合は性病検査でクラミジアの感染の有無を確認する。その他、目やにを採取する眼脂検査も行われる。重症のウイルス性結膜炎や細菌性結膜炎では、角膜刺激により視力が低下もみられるため、視力測定を行う。炎症度などを診る顕微鏡検査、分泌物を培養し原因微生物を特定する検査を行う場合もある。

主な治療方法

炎症を抑える抗炎症薬、二次感染を予防する抗菌薬の点眼が主な治療となる。洗顔時は清潔なタオルを使用して目を清潔に保つことが重要である。アレルギー性結膜炎では、アレルギー症状を抑えるステロイド点眼薬、抗アレルギー薬の内服を行う。アデノウイルスなどが原因のウイルス性結膜炎には奏功する薬がないため、ウイルスへの抗体ができるまで抗炎症薬や抗菌薬を点眼して経過観察を行う。自然治癒には2~3週間かかる。瞼に発疹があれば抗ウイルス薬の軟こうを塗布する。ヘルペス性結膜炎には抗ヘルペス薬の軟こうを塗布する。細菌性結膜炎には抗菌薬を点眼する。角膜の濁りなど重症の場合は、軟こうや内服薬を使用する。

治療後に注意すべき点/予防対策

ウイルス性結膜炎、細菌性結膜炎は感染力が強いため二次感染に注意する。手をしっかり洗い、目の周りを拭くときはティッシュを使うなど、周囲に感染させない心がけが必要である。流行性結膜炎は発症から1~2週間程度は他人に感染させる恐れがある。ウイルス性結膜炎は学校伝染病のため医師が許可するまでは登校が禁止される。仕事も可能なかぎりは休むことが望ましい。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓

【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

治療に適した診療科目

眼科

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