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最終更新日:2022年4月6日

のうどうみゃくりゅう脳動脈瘤

こちらの記事の監修医師
東邦大学医療センター大橋病院
中山 晴雄

概要

脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)は、脳動脈の一部がコブのように膨らんでいる状態であり、動脈のコブのことを動脈瘤といいます。脳動脈の血管壁がもろくなることで、そこに血液が流れ込み、血液の圧(血流の圧力)によってコブのように膨らみます。血管が脆く、弱くなっている部分に動脈瘤が発生するため、血管にダメージを与えるような疾患(高血圧や糖尿病など)が脳動脈瘤発生の原因となると考えられています。脳動脈瘤そのものが重篤な症状を発現するということはほとんどありませんが、何らかのきっかけで動脈瘤が破裂することで、くも膜下出血などの致死的な疾患を合併する可能性があります。脳を検査して破裂前に動脈瘤を発見することがとても重要で、早期に動脈瘤を発見することができれば、手術やカテーテル治療などで合併症(動脈瘤の破裂)を予防することが可能です。

原因

動脈瘤が形成される根本的な原因は分かっていません。血管壁が脆くなることで動脈瘤が発生しやすいことが知られており、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、血流の異常、喫煙、遺伝要因など、様々な要因が複雑に絡み合って、血管壁に過剰なストレスがかかると考えられています。特に、血管の枝分かれ部(分岐部)は血流の圧力を受けやすいため、動脈瘤が形成されやすく、複数箇所に動脈瘤ができているという場合もあります。動脈瘤の大きさや性状、場所などによってリスクは異なりますが、何らかのきっかけで動脈瘤が破裂し、最終的にはくも膜下出血を引き起こします。くも膜下出血は、脳卒中の中でも予後が悪い疾患として知られており、発症患者の約1/3が死亡し、約1/3が後遺症を生じるといわれています。

症状

動脈瘤そのものは無症状であることが多く、動脈瘤が形成されたとしても自覚症状はほとんどありません。一部の症例でめまいや頭痛、吐き気などが出現し、検査によって動脈瘤が見つかる場合もあります。動脈瘤が破裂した場合には、「これまでに経験したことがないような激しい頭痛」が出現するといわれています。くも膜下出血の症状としては、非常に激しい頭痛の他、意識障害を合併して昏睡状態となります。動脈瘤の大きさや部位にもよりますが、動脈瘤が脳神経を圧迫し、何らかの症状が出現することもあります。視力の異常(見えにくい・ものが二重に見えるなど)、言語の異常(言葉が詰まるなど)、脳機能の異常(物忘れなど)など、動脈瘤の症状に気がつくことができれば、くも膜下出血を未然に予防することができます。

検査・診断

脳動脈瘤を見つけるためには、頭部CTやMRIによる精密な検査が必要です。めまいや頭痛などの症状があり、念の為検査をしてみたら動脈瘤が見つかるというケースも少なくありません。人間ドックや脳ドックなど、定期的な検診によって隠れた動脈瘤を見つけることがとても重要です。また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病は動脈瘤が作られるリスク因子となります。生活習慣病を予防するためにも、定期検診を行い、規則正しい生活習慣を心がけることが大切です。

治療

脳動脈瘤の治療法として、開頭して行うクリッピング手術、カテーテルによる血管内治療のコイル塞栓術があります。手術の目的は、動脈瘤を取り除くことで、くも膜下出血の発症を未然に防止することです。しかし、動脈瘤が見つかっても、全ての症例で手術が必要なわけではありません。一般的に、約5㎜以上の大きさの脳動脈瘤については、治療を前向きに検討されますが、動脈瘤の部位や形状、患者さんの年齢や健康状態、家族背景など、様々なことを考慮して治療の適応を決定します。

予防/治療後の注意

動脈瘤破裂に伴うくも膜下出血を防止するためには、脳ドックなどの定期的な検診が最も重要であるといえます。無症状のうちに動脈瘤を発見し、手術もしくは定期的な検査を行うことで、くも膜下出血を予防することが可能です。また、生活習慣病は動脈瘤が形成される原因のひとつとなります。高血圧や糖尿病、脂質異常症などにならないように、食生活や定期的な運動など、生活習慣の改善に務めることも大切です。

こちらの記事の監修医師

東邦大学医療センター大橋病院

中山 晴雄

〇 診療科 :脳神経外科 講師

【学歴および職歴】
2003(平成15)年3月 東邦大学医学部卒業
5月 第97回医師国家試験合格(医籍登録番号第436448号)
5月 東邦大学医学部付属大橋病院にて研修
2005(平成17)年4月 東邦大学大学院医学研究科博士課程入学
2009(平成21)年3月 東邦大学大学院医学研究科博士課程満期退学
4月 東邦大学医療センター大橋病院脳神経外科レジデント復職
横浜総合病院出向
2010(平成22)年3月 博士(医学)(東邦大学甲第400号)取得
4月 東邦大学医療センター大橋病院脳神経外科シニア・レジデント
2011(平成23)年1月 日本外科感染症学会インフェクションコントロールドクター
(第SI0594号)
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定医取得(J-807号)
4月 東邦大学医療センター大橋病院脳神経外科復職 助教となる
8月 日本脳神経外科学会専門医取得(第7582号)
11月 日本外科感染症学会認定医(A000092号)、教育医(D000092号)取得
2013(平成25)年6月 東邦大学医学部医学科講師となる。院内感染対策室副室長となる
2015(平成27)年3月 日本結核病学会結核・抗酸菌症認定医取得(151119号)
        11月 東邦大学医療センター大橋病院 教育支援管理部副部長となる
2016(平成28)年1月 日本感染症学会専門医取得(第15111506号)
2017(平成29)年5月 日本医療安全学会高度医療安全管理者取得(H290512)
         9月 日本医真菌学会認定専門医取得(第114号)
2018(平成30)年1月 抗菌化学療法指導医(F-0487)
        11月 平成30年度プログラム責任者養成講習会修了
2019(平成31)年2月 日本脳神経外科救急学会PNLSコース修了
         4月 東邦大学医療センター大橋病院滅菌材料部長委嘱
2020(令和 2)年5月 日本医療安全学会高度医療安全推進者認定(M17051201)
2021(令和 3)年1月 日本エイズ学会認定医認定(医000381)
          3月 日本感染症学会指導医認定(第1138号)
          5月 日本脳神経外傷学会認定指導医認定(第21180号)
  2022(令和4)年1月 日本臨床微生物学会認定医認定(第2021020号)
               現在に至る

【専門分野】
脳神経外科一般
神経感染症
スポーツ頭部外傷
機能的脳神経外科

【 受賞 】
平成23年第55回日本医真菌学会最優秀論文賞   
平成23年度東邦大学額田奨学金
平成24年東邦大学創立60周年記念学術振興基金奨励金
平成24年柳瀬武司奨学基金
平成31年JA共済交通事故医療研究助成

【 学会の役職 】
日本脳神経外科学会 評議員
日本外科感染症学会 評議員
日本脳神経外傷学会 評議員・代議員・社員・機関誌編集委員会幹事・頭部外傷データバンク検討委員・スポーツ脳神経外傷検討委員会委員
日本臨床スポーツ医学会 評議員・代議員・学術検討委員脳神経外科部会委員・編集委員
私立医科大学協議会 院内感染対策部門委員
日本感染症学会 評議員
NPB医事委員会 医事委員会委員
日本医療安全学会 代議員
日本神経感染症学会 評議員
スポーツ脳神経外傷検討委員会 副委員長
日本結核・非結核性抗酸菌症学会 ガイドライン統括委員会 
結核診療ガイドライン作成システマティックレビュー委員

治療に適した診療科目

脳神経外科

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