腰椎すべり症

最終更新日:2021年10月2日

ようついすべりしょう腰椎すべり症

腰椎すべり症

まとめ

腰椎すべり症は、何らかの原因で腰の骨がずれ、腰痛、脚の痛み、しびれなどのさまざまな症状を引き起こす疾患です。主に「分離すべり症」と「変性すべり症」があり、「分離すべり症」は、背骨の本体である椎体と関節を支える椎弓が分離した状態、「変性すべり症」は、加齢に伴い骨の間の椎間板や靭帯などの腰椎を安定させる組織が変性し、ずれた状態です。主症状は腰痛で、レントゲン検査で偶然見つかることが多く、軽症では保存療法による治療、重症、もしくは保存療法で改善しない場合は手術を行います。

この病気の原因

腰椎すべり症の発症原因は明らかになっていません。「変性すべり症」は「分離すべり症」よりも発症率が高く、中年以降の女性に多いことから、発症には女性ホルモンの関与の可能性があると言われています。「分離すべり症」は、思春期のスポーツなどで腰の骨の疲労骨折である「腰椎分離症」をきっかけとして発症し、第5腰椎に発症しやすいです。

主な症状

主症状は腰痛と坐骨神経痛です。すべりが重度になると、腰椎後方の脊柱管という神経経路が細くなり、脊髄神経が圧迫され、下肢に痛みやしびれがみられることがあります。また、短距離を歩くだけでも臀部や太ももに痛みやしびれがあり、休息すると痛みは緩和しますが、再び歩き始めると痛みやしびれがあり、間欠跛行が起こることが特徴です。軽症では自覚症状のないことが多く、レントゲン検査で腰椎すべり症が見つかることがあります。

検査/診断の方法

問診、診察、レントゲン検査、症状によりMRI検査を行い診断します。腰椎の「ずれ」は、レントゲン検査にて腰椎を前後に曲げた状態(前屈位)で撮影すると不安定性の程度が診断できます。腰椎すべり症に類似した症状がみられる椎間板ヘルニアや脊髄腫瘍などとの鑑別診断も行います。

主な治療方法

薬物療法、理学療法などの保存療法を行います。消炎鎮痛剤、神経障害性疼痛治療薬の投与、腰への負担を軽減するコルセットの使用、神経ブロック注射などを行います。間欠跛行に対しては、神経の血流を良くするプロスタグランジン製剤を服用すると効果がみられることがあります。さらに、痛み、しびれなどの症状軽減を目的として、腰椎のけん引や温熱療法、ストレッチや筋力トレーニングなどのリハビリを行います。保存的療法で症状が緩和されず、痛み、しびれ、下肢の麻痺、排尿障害などの症状で、日常生活に支障がある場合は、手術療法を検討します。手術では、骨がずれて神経が圧迫された状態を改善するため、椎弓切除術や形成術などの除圧術、必要に応じて脊椎固定術を行います。

治療後に注意すべき点/予防対策

腰痛すべり症に対する効果的な予防法はありませんが、腰痛予防対策として、日頃から腰回りやお腹の筋肉を鍛え、ストレッチすることが腰への負担軽減につながります。適度な運動や食事療法により、適正体重を維持しましょう。保存療法後や手術治療後も、日常生活の上で常に腰に負担をかけないよう心がけます。

初診に適した診療科目

整形外科

整形外科のオンライン診療対応クリニック