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最終更新日:2022年3月25日

がんけんえん眼瞼炎

こちらの記事の監修医師
クリスタル医科歯科クリニック
中島由美 先生

概要

眼瞼炎とは、まぶたに炎症を起こす病気の総称です。通常はまつげの根元の部分の炎症をさしますが、広い意味では、まぶた全体の炎症や皮膚炎も含みます。眼瞼炎は炎症の原因によって、細菌やウイルスなどによる感染性のものと、かぶれやアレルギー反応などによる、非感染性のものとに分類されます。眼瞼とはいわゆる「まぶた」であり、眼球を保護する役割や、顔の表情においても重要な役割をもちます。眼瞼は表面から順に、皮膚、眼輪筋、眼窩隔膜、眼瞼挙筋、ミュラー筋、瞼結膜という層状の構造をとります。まぶたの縁には睫毛が、睫毛の毛根部にはマイボーム腺、モル腺、ツァイス腺という3つの腺の開口部があります。まぶたの皮膚に起こる炎症である「眼瞼皮膚炎」、まつげの根元付近に起こる「眼瞼縁炎」、目尻に起こる「眼角眼瞼炎」などをまとめて眼瞼炎と呼びます。

原因

眼瞼炎は、感染性のものと、非感染性のものとに分類されます。感染性のものは、主にまつげの毛根部やそれに付属する汗腺、脂腺などが、細菌(通常はブドウ球菌)やウイルス(通常は単純ヘルペス)に感染して炎症が起こります。細菌感染はウイルス感染と比較するとより多くの痂皮を生じ、ウイルス感染は透明な滲出性分泌物がより多く生じる傾向にあります。一方で非感染性のものは、皮脂腺の分泌過剰や、かぶれ、アレルギーなどによって起こります。原因物質は様々であり、花粉や動物の毛、化粧品、シャンプー、金属やゴム、皮革などでも起こります。内服薬や注射薬の副作用として発症することもあります。また、脂漏性皮膚炎、酒さ、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患により、まぶたを含む顔全体の炎症が起こることで、眼瞼炎に繋がることもあります。ときに炎症の原因が不明なこともあります。

症状

まぶたに炎症が起こり、皮膚の腫脹や発赤、ただれ、疼痛や痒み、目の異物感などの症状が生じます。涙目になったり、光に敏感になることもあります。眼瞼炎は再発しやすく、治りにくい病気ですが、通常は角膜損傷や視力の障害に繋がることはありません。子供の場合は、痒みにより自分でまぶたを掻いたり触ったりしてしまい、さらに炎症を強めてしまうことがあり、重症化して炎症の範囲がまつげまで広がると、逆さまつげになったり、まつげの脱毛が起こることもあります。

検査・診断

臨床症状や病歴、まぶたの外観に基づいて診断がなされます。まぶたをより詳しく観察するために、細隙灯顕微鏡が使用されることもあります。さらに、感染性のものであるかどうかを区別するために細菌培養が行われることもあります。

治療

眼瞼炎の原因に応じて治療を行います。感染性の場合は、原因となる病原体ごとに薬を使い分けます。ブドウ球菌といった細菌には抗菌薬、単純ヘルペスといったウイルスには抗ウイルス薬が、軟膏や内服薬、点眼薬として処方されます。 アレルギー性の場合は、アレルゲン(アレルギーを引き起こす原因物質)からの除去と回避が重要です。また症状によっては、ステロイド眼軟膏を用いて炎症を鎮めたり、抗ヒスタミン薬を内服することもあります。またいずれの場合も、患部とその周辺を清潔に保つことが重要です。特に眼瞼縁炎では1000倍程度に薄めたベビー用シャンプーなどで、まぶたの縁を毎日洗浄します。

予防/治療後の注意

まぶたを清潔にすることは、感染のリスクを低下させ、眼瞼炎の予防に繋がります。不潔な手で目をこすったり触ったりしないよう意識しましょう。また、肌に合わない化粧品や目薬など、アレルギーの原因となったものに関しては使用を中止しましょう。まぶたの炎症が疑われる症状があれば、速やかに眼科を受診しましょう。

こちらの記事の監修医師

クリスタル医科歯科クリニック

中島由美 先生

《経歴》
・ニューヨーク州バッファロー市生まれ
・金沢医科大学 医学部卒
・金沢医科大学病院にて小児科・内科研修
・大阪・神戸・東京・福岡の病院で内科と皮膚科を担当
・2018年8月クリスタル医科歯科クリニック内に
 内科、美容皮膚科、アレルギー科を開設

《資格》
・日本内科学会 認定内科医
・日本医師会 認定産業医
・抗加齢医学会 専門医

治療に適した診療科目

眼科 皮膚科

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