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髄膜種【イシャチョク】

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最終更新日:2022年3月7日

ずいまくしゅ髄膜種

こちらの記事の監修医師
赤坂パークビル脳神経外科 菅原クリニック
伊藤たえ

概要

くも膜の表層細胞に由来する腫瘍です。大部分は硬膜内面に付着し、周囲の脳組織を圧排しながら、緩徐に発育します。発生部位としては円蓋部、傍矢状洞部、大脳鎌部の3箇所に好発し、約半数はこの部位に発生します。脳ドックなどで偶然発見されることも少なくなく、脳腫瘍の半分が髄膜腫だと言われています。多くはWHO分類でグレード1の良性腫瘍であるが、数%でグレード2、グレード3も存在する。中年の女性に多く、男女比は約1:2だと言われています。加齢に伴い増加し、小児では稀であるとされています。

原因

髄膜腫の原因は特定されていません。女性の罹患が多いことから女性ホルモンとの関連も疑われていますが、未だに詳細は分かっていません。罹患数は加齢によって増加し、50〜60歳代がピークだとされています。小児ではほとんどみられませんが、神経線維腫症2型の約半数で多発性髄膜腫を合併すると言われています。神経線維腫症とは、皮膚や神経に病変を発症する一連の常染色体優性遺伝性疾患です。染色体のうち22番が変異することが原因と考えられており、神経線維腫症2型の頻度は50,000分の1と稀であると言えます。この22番染色体は髄膜腫の発症にも関与していると疑われていますが、髄膜腫の原因と断定されているものではありません。

症状

腫瘍周囲の脳組織や脳神経、静脈洞などを圧迫して発症するため、発生部位によって症状が異なります。病巣が円蓋部の場合は、てんかん、上肢の片麻痺、失語症などの症状が現れることがあります。大脳鎌部の場合は、下肢運動障害、排尿障害などの症状が挙げられます。また、その他の部位に主病巣がある時、精神症状、視力障害、視野欠損、嗅覚の消失、三叉神経障害・三叉神経痛、顔面神経麻痺、聴力障害などの症状が起こる可能性があります。特徴として腫瘍の増大が緩徐であることが多いため、頭蓋内圧亢進症状(悪心・嘔吐、頭痛など)や神経症状をきたすまでに時間を要します。さらに、無症候性の場合もあり、他の疾患の精査をしている時に発見されることもあります。

検査・診断

レントゲンやCTを行います。骨肥厚、骨破壊像・石灰化像が見られ、腫瘍の頭蓋骨への浸潤によるものです。腫瘍への血流が増加し、中硬膜動脈溝などの血管溝が拡大します。他にはMRIや脳血管撮影なども行います。

治療

腫瘍の増大が緩徐であり、良性腫瘍であることがほとんどであることから、早急な治療が必要でない場合、経過観察となることもよくあります。治療を行う場合は、外科的手術になります。腫瘍の境界が明瞭であり、全摘が可能であることが多いです。発症部位は、基本的に血管に富むため、術中は出血に注意が必要です。また、術中出血を軽減するために、外頸動脈系の流入動脈を塞栓することもあります。多くの場合が良性腫瘍であることから、神経や血管などの重要組織に強固に付着した腫瘍組織は、あえて全摘しないこともあります。 放射線への感受性は低いとされていますが、やむをえず残った腫瘍には、定位放射線治療を考慮することもあります。

予防/治療後の注意

良性の腫瘍とされており、自覚症状も乏しいため、定期的な健診を行うことによって発見できます。術後は経過観察しながら、必要に応じてリハビリテーションなどを行います。遅発性の痙攣が発生する可能性を考慮して、抗痙攣薬をしばらくの間内服する場合が多いとされています。全摘をし、合併症がなければ元通りの生活に戻れます

こちらの記事の監修医師

赤坂パークビル脳神経外科 菅原クリニック

伊藤たえ

《経歴》
2004年3月 浜松医科大学医学部卒業
2004年4月 浜松医科大学付属病院初期研修
2006年4月 浜松医科大学脳神経外科入局
2013年7月 河北総合病院 脳神経外科 勤務
2016年9月 山田記念病院 脳神経外科 勤務
2019年4月 菅原脳神経外科クリニック 勤務
2019年10月 医療法人社団赤坂パークビル脳神経外科
菅原クリニック東京脳ドック 院長

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