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最終更新日:2022年3月8日

しきゅうけいかんぽりーぷ子宮頸管ポリープ

こちらの記事の監修医師
麻布モンテアールレディースクリニック
山中 智哉

概要

子宮頸管ポリープは、子宮口と子宮腔の間に存在する子宮頸管内に、突出した腫瘍ができることを言います。子宮頸部の細胞組織が増殖することによって、指先のようなものが突き出た形状となります。多くの場合は良性腫瘍であり、がんではありません。ポリープの大きさは、2〜5mmが一般的で、1cmほどになる場合もあります。色は赤いようなピンクっぽい色をしています。1つだけできることがほとんどですが、2つ、3つと複数でできることもあります。この症状は、女性の2%〜5%に見受けられ、30代〜40代、特に出産回数が多いといった女性に多く見受けられる傾向があります。

原因

原因は、はっきりと明らかになっていませんが、女性ホルモン(卵胞ホルモンであるエストロゲン)が大きく関係しているのではないかと言われています。細菌の侵入による感染症や慢性的な炎症が原因となることもあります。時に、子宮頸がんがポリープ状に発達することがあるため、切除して、病理検査によって診断を確定することが大切です。

症状

子宮頸管ポリープができていても、痛みなどの自覚症状はありません。しかし、ポリープは粘膜組織であるとともに、血管を含むため、激しい運動や性交渉などの刺激で出血することがあります。炎症を起こした場合には、おりものの増加にもつながります。月経の時期以外に、不正出血があったり、おりものが多くなった際には、子宮頸管ポリープが原因か、あるいは、それ以外の原因があるのかという鑑別診断が大切になります。

検査・診断

不正出血やおりものの増加で婦人科を受診した際や、子宮がん検診の際に偶然見つかることが多い疾患です。子宮頸管ポリープのほとんどは良性ですが、まれに子宮頸がんがポリープ状に見えることがあるため、切除して、病理検査(顕微鏡による検査)によって、診断を確定します。妊娠中に子宮頸管ポリープが見つかった場合は、切除に伴う出血が多くなる傾向があり、切除後に炎症を起こした際には切迫流早産の原因にもなりうるため、切除に対しては慎重を期する必要があります。

治療

子宮頸管ポリープの治療法は、ポリープの切除手術となります。多くのポリープは、茎と呼ばれる細い組織で子宮とつながっているため、この茎を切除することになります。ポリープが小さく、茎が細い場合には、鉗子という器具で茎を挟み、ねじり切ることで容易に切除することができます。茎が太い場合には、そこを通る血管も太いことがあり、ねじり切るだけでは血管を止血することができないため、糸による結紮やレーザーによる止血が必要となります。切除による痛みはほぼなく、微細な出血であれば、自然に止血しますが、まれに止血部位から再出血することがありますので、1-2日間は慎重に経過を見る必要があります。

予防/治療後の注意

子宮頸管ポリープの切除後は、直後は止血されていても、後から再出血する可能性があります。数日は激しい運動や性交渉は控え、手術部位を安静に保つことが大切です。術後、1-2週間程で病理検査の結果がでますので、術後の診察と結果の確認のため、受診が必要となります。ポリープは再発の可能性がありますので、年1回の子宮がん検診の際などに、確認しておきましょう。

こちらの記事の監修医師

麻布モンテアールレディースクリニック

山中 智哉

【経歴】
1998年 山梨大学医学部 卒業
2002年 同大学医学部大学院 卒業
2019年 麻布モンテアールレディースクリニック 開院

[資格]
・医学博士
・日本産科婦人科学会専門医
・日本抗加齢医学会専門医
・米国ISFN認定サプリメントアドバイザー
・点滴療法研究会認定医

[所属学会]
・日本産科婦人科学会
・日本生殖医学会
・日本卵子学会

治療に適した診療科目

産婦人科 婦人科

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