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最終更新日:2022年10月2日

多くの人が勘違い…植毛手術で「即薄毛卒業」はできないワケ【専門医が解説】

こちらの記事の監修医師
東京メモリアルクリニック
栁澤 正之

※画像はイメージです/PIXTA

AGA治療で思うように効果が出なかった場合でも、「自毛植毛手術」によって薄毛のさらなる改善をすることができます。しかし、植毛手術は多額の費用や手術のリスクなどの考慮すべき点があるのも事実です。今回の記事では、植毛手術を検討するにあたって押さえておくべきポイントを、柳澤院長がわかりやすく解説します。

「自毛植毛手術」について

AGA(薄毛)には薄毛が明確に改善する根本的治療薬がありますが、薄毛の進行程度によっては20歳の髪の毛の状態まで戻らないこともあります。薬で完全によくならない場合でも、植毛手術でさらに希望の状態に近づけることができます。今回は植毛手術についてお話しいたします。

AGAは進行すればするほど治りにくくなる

AGAには根本的治療薬があり、薄毛の早期から治療開始するほど効果が高いことが証明されています。実際、薄毛のなり始めや20歳代前半から治療を開始すれば、ほぼ20歳状態、薄毛でない状態にまで回復することがほとんどです。

一方で薄毛が進行すればするほど改善効果も低くなり、なかなか20歳の髪の毛状態まで戻らなかったり、治るまで時間がかかったりすることもあります。

AGA治療をしているのに思ったほどよくならない、希望の状態まで戻らない、という方でもあきらめる必要はありません。希望通りの治療効果がない場合でも、植毛手術でさらなる改善をすることができます。

植毛手術で確実な薄毛改善ができる

植毛手術はご自分の多い部分の髪の毛を採取してきて、薄くなった部分に移植する手術です。髪の毛をたくさん生えているところから足りない部分に移動させる、と簡単に考えるとわかりやすいと思います。

AGAでは前頭部(生え際、M字)、頭頂部(つむじ)の髪の毛が薄くなる一方で、それ以外の後頭部、側頭部は比較的髪の毛が残ります。薄毛がかなり進行した人を想像してみると、後ろと横の髪の毛だけ残っているのが特徴的にわかると思います。

植毛手術はこの薄くならない後頭部の髪の毛を採取して、足りない部分、主に生え際やつむじに移植します。移植された毛はAGAの影響を受けていない太い毛が多いので、移植先でも同じように太い毛が生えることで頭皮を隠して薄毛が目立たなくなるのです。

また移植された毛は自分自身の毛ですから、一生のあいだ生え続けます。もちろん髪の毛の寿命で抜けてもまた新たに太い毛が生えてきますので、普通の髪の毛と同じサイクルを繰り返します。

植毛手術の結果が出るのは「1年後」

手術をしたらすぐ完成! というわけにはいかず、移植した毛は手術後1ヵ月目ごろに1度抜けます。ですが肝心の毛根は残っていますので、6~9ヵ月目ごろにそこから新しい毛が生えてきて、12ヵ月目ごろには毛も伸びて生え揃い完成になります。

すべての移植毛が抜けるというわけでもありませんが、半分から8~9割の毛が抜けることもありますので、手術後1~6ヵ月ごろは移植した毛が1度なくなり、手術前に戻ったような見た目になり「失敗したのか!? 」と不安になる方も一定数いらっしゃいます。

手術前にしっかりと説明を受けて、一時的に抜けることについて十分に理解していただく必要があります。それでも1年後には自分の髪で薄毛部分を埋めることができますので、長年悩んできた薄毛の悩みから解放される方がほとんどです。

植毛手術の費用は50~100万円前後

植毛手術は自費診療になりますので、それなりの費用がかかります。もちろん移植する髪の毛の本数次第ですので、どれだけの面積をどれだけの密度で増やしたいかにもよりますが、少ない範囲で50~60万円、ある程度の範囲だと100万円前後になることもあります。

決して安くない治療になりますのでAGA治療の最初から強く勧めることはありませんが、長年AGA治療をしてもなかなか希望通りによくならなかったり、薄毛の悩みが払しょくできない方は1度ご検討いただいてもよいかもしれません。

なかには、カツラの維持で毎年数十~百万円かかっていたのが植毛手術1回でカツラの必要がなくなり費用の負担が減っただけでなく、「夏に蒸れたり、風でズレたりする心配がなくなって非常に快適です」と、大変満足していただいた患者さんもいらっしゃいます。

植毛手術に限らず、AGA・薄毛治療はご本人の希望次第で行うものですので、高額な費用も含めて十分に考えてから治療を受けるようにしてください。

植毛手術後もAGA治療は必要

「植毛手術で治るなら、それで薄毛治療卒業!」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、そう簡単にはいきません。植毛手術後は特にAGA内服治療の継続が必要になります。AGA治療を止めてしまうと、確かに手術で移植した毛はそれなりに残りますが、元々あった既存毛は細くなって無くなってしまい、せっかく増やした髪の毛の総量が減っていきます。

それだけでなく、AGAが進行すれば生え際の移植した髪の毛だけが離れ小島のように残り、不自然な髪形になってしまうこともあります。植毛手術までして治した髪の毛ですから、できるだけ維持するようケアも必要だと思ってください。

植毛手術は「医師の腕」が重要

植毛手術は男女、年齢問わず薄毛を解消できる治療法です。その幅広いニーズも相まって手軽な手術のように考えられがちですが、実はれっきとした移植手術です。もちろん手術の結果には担当医の腕が大きく影響します。

十分な経験、知識のない医師の手術で散々な結果になったり、なかには医師ですらないバイト職員が植毛手術を行っている海外のクリニックもあったりと、実は国際的にも植毛手術のブラックマーケットとして問題になっています。植毛手術を受ける際には信頼できる医師、クリニックと十分に相談した上で、よく考えてから決めるようにしてください。

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こちらの記事の監修医師

東京メモリアルクリニック

栁澤 正之

医学博士/日本形成外科学会 認定専門医/第27回日本臨床毛髪学会 学会長

日本で初めてAGAに対するフィナステリド治療を開始した東京メモリアルクリニックの3代目院長を務め、30年間に渡るAGA・薄毛治療理念を継承。日本臨床毛髪学会の学会長を歴代最年少で任された、次世代AGA・薄毛治療の旗手。

最近ではオンラインAGA診療「Oops-Hair」の診療担当を務め、日本全国の薄毛で悩む患者に対して、スマートフォンで手軽に適切なAGA診療を提供している。

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