最終更新日:2022年5月14日
巻き爪で指が痛いときの対処法は?応急処置や病院の処置、陥入爪についても解説

こちらの記事の監修医師
成増駅前かわい皮膚科
河合 徹

巻き爪になると指の周辺が痛くなります。症状がひどくなった場合は、歩く際の指の痛みに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。巻き爪で指が痛いときは、まずは応急処置で痛みを抑え、病院で治療をうけるとよいでしょう。また陥入爪と呼ばれる類似の症状もあるため注意してください。巻き爪の症状や対処法、治療法について詳しく解説します。
巻き爪になると腫れや痛みに悩まされる
足のトラブルの中でも、巻き爪に悩まされる人は多いようです。ここでは、巻き爪について陥入爪との違いも含めて説明します。
巻き爪とは
巻き爪とは、爪の端が内側に巻き込み変形した状態で、足の親指に起こることが多いです。巻き込んだ爪が周囲の皮膚を刺激して炎症が起き、腫れたり痛くなったりします。爪の周囲が炎症を起こした状態は「爪囲炎」と呼ばれており、歩けないほどの痛みに見舞われることもあります。炎症が進むと、化膿して膿が出ることもあります。
巻き爪と陥入爪の違い
巻き爪と似た爪周辺の痛みに、「陥入爪」と呼ばれる爪のトラブルがあります。巻き爪と陥入爪の違いは、巻き爪は爪が巻いているのに対し、陥入爪は爪が巻いていない点です。
陥入爪は、深爪などにより爪が皮膚に食い込んでいる状態。巻き爪と同じく皮膚を刺激するため、炎症を起こして腫れや痛みを生じます。陥入爪と巻き爪は、両方とも炎症で腫れて痛くなる点では共通しています。
巻き爪の原因
巻き爪の原因は、次のとおりです。
足の親指への過剰な負担
足の指の弱化
日常的な深爪
生まれつき
それぞれの原因について詳しく説明します。
足の親指への過剰な負担
外反母趾だったり、足に合わない靴をはいたりすると、親指に過剰な負担がかかり、巻き爪になります。外反母趾とは、足の親指が外に向かって変形した状態で、ヒールを履く機会の多い女性に生じやすい足の親指のトラブルです。
変形のない親指の形で、靴のサイズが適切であれば、足にかかる負荷が適度に分散され、巻き爪にはなりづらいです。親指への過剰な負担を避け、巻き爪の予防をするためには、外反母趾にならないように心がけることも大切でしょう。
足の指の弱化
足の指の力が弱くなると、歩くときに足先に力が入らずに巻き爪になります。本来は足先に力がしっかりと入るため、地面からの圧力で親指の爪が平らになります。
しかし力が入らないと、地面からの圧力が弱いため、親指の爪が平らにならずに巻いてしまうのです。巻き爪をもたらす原因として、足先を使わずに歩く癖や、寝たきりも考えられます。
日常的な深爪
爪切りのたびに切り過ぎてしまい、いつも深爪の状態の場合も巻き爪になりやすいです。深爪の場合、爪の先から皮膚が盛り上がった状態になります。それにより、爪のまっすぐな成長を阻害します。その結果、爪が外側に巻くように伸びるのです。
生まれつき
生まれつきの骨や爪の形が原因で巻き爪になることもあります。また遺伝性もあり、親が巻き爪だと、子どもも巻き爪になりやすいとも言われています。さらに生まれつきに、爪が柔らかい場合も、巻き爪になりやすいです。
巻き爪が痛い時の応急処置

ここでは巻き爪で指が痛いときの対処法について、コットンやテーピング、絆創膏を利用した方法を説明します。
コットンを使った方法
痛みのある皮膚と食い込んでいる爪の間にコットンをつめると、皮膚に対する爪からの刺激を和らげられます。使用するコットンの大きさは、痛みが出ないように小さく調節しましょう。
テーピングを使った方法
巻き爪にテーピングをする場合は、爪周囲の皮膚を下に引っ張り、伸縮性のあるテープでとめるとよいです。次のような手順で実践してみましょう。
テープを2.5×6センチの長さにカットする
テープの端を爪の横の皮膚に貼り付け、爪と皮膚の間を広げながら下方向にテープを引っ張る
引っ張った状態のまま親指の下を通す
テープを親指後面から前面へと回り込ませるようにらせん状に巻いて、親指の前方にテープをとめる
爪と周辺の皮膚に隙間を空けるように巻くと、痛みを軽減させやすいです。
絆創膏を使った方法
まずは、絆創膏を親指の側面から頭の方にかけて周り込ませるように貼ってください。親指の上方に貼ったテープをピンセットなどで、爪と皮膚の間に絆創膏の端を入れ込むようにすると痛みが軽くなります。
病院における爪の痛みの治療法
ここでは、病院で行われる爪の痛みに対する治療方法を紹介します。
ワイヤーを使った巻き爪矯正
フェノール法
ガタ―法
それぞれについて詳しくお伝えします。
ワイヤーを使った巻き爪矯正
ワイヤーを使った巻き爪矯正は、VHOとも呼ばれる方法です。親指の爪に穴をあけて、ワイヤーを通し、爪を引っ張り上げて矯正します。施術中にチクっとすることはありますが、強い痛みは伴いません。
陥入爪はフェノール法で治療
陥入爪の場合は、フェノール法と呼ばれる治療が行われます。部分的に爪を抜き取るため、強い痛みを伴う施術です。そのため施術前には、局部麻酔が施されます。
爪を抜き取った後は、再び同じところに爪が生えて再発しないようにします。その際に、フェノールと呼ばれる薬液を塗って爪が生えないようにする処置が施されるのです。
ガタ―法による陥入爪の治療
ガタ―法は小さく切られ、縦に切り込みが入ったチューブを爪と皮膚の間に入れ込む治療法です。炎症や痛みが強く、肉毛がある場合に実施されます。巻き爪を合併している場合は、ワイヤーが使われることもあります。
巻き爪の再発予防

ここでは巻き爪の再発予防に関する、次の内容をお伝えします。
爪の切り方を変える
適切な大きさの靴を履く
爪水虫を治療する
病院で治療を受けた後は、再発の予防に努めましょう。
爪の切り方を変える
爪が丸みを帯びるような切り方をせずに、四角い形になるように真っすぐに切ると爪が皮膚に食い込みづらくなります。深爪は巻き爪や陥入爪の大きな原因であるため、爪を切り過ぎないことも大切です。
適切な大きさの靴を履く
足に合わない小さな靴を履くと親指が圧迫されてしまい、巻き爪の原因になります。つま先に余裕のある靴を履くようにしましょう。先の窮屈な靴を避けて、なるべくゆったりとした靴を履くようにしてください。
爪水虫を治療する
爪の水虫になると爪が分厚くなって、巻き爪になることがあるため、治療が必要です。爪の水虫は、水虫が爪の中に入り込んだ状態。爪が白くなって、いびつな形になる点も特徴です。
巻き爪は軽いうちに病院に相談しよう
巻き爪になると爪が皮膚を刺激して、炎症を起こし痛みが出ます。悪化すると化膿して、歩けないほどの痛みを伴うこともあるため注意が必要です。痛みを一時的に和らげる応急処置はありますが、しっかりと治すためには病院で処置を受けた方がよいでしょう。
巻き爪の施術中は、局所麻酔で処置をしてもらえるため、痛みは少ないです。巻き爪は軽いうちに病院に相談した方が治るのも早いため、早めに相談するとよいでしょう。
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こちらの記事の監修医師
成増駅前かわい皮膚科
河合 徹
〇病院名 :成増駅前かわい皮膚科
〇医師 :河合 徹
〇アクセス:東京都板橋区成増2-17-13 ヒューリック成増2階
〇診療科 :一般皮膚科・小児皮膚科・老年皮膚科・皮膚外科・形成外科・美容皮膚科・アレルギー科・当日手術・レーザー治療
〇経歴:
台湾生まれ、東京都板橋区出身。
台湾大学医学部卒業。
日本国医師免許および台湾医師免許のダブルライセンス。
東京大学医学部皮膚科助教(2017年〜2019年)。
皮膚科専門医・がん治療認定医・産業医。
2020年11月、板橋区に成増駅前かわい皮膚科(https://kawai-hifuka.jp/)を開業。
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