最終更新日:2026年8月21日
足の爪が臭い!チーズや銀杏の匂いがする原因と臭いを消す方法を医師が解説
こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓

靴を脱いだ時や足の爪を切った時、ふと爪の臭いが気になった経験はありませんか? 「足の爪の臭いがチーズや銀杏みたい」「臭いと分かっているのについ嗅いでしまって癖になる」という声は非常に多く聞かれます。しかし、間違ったケアをすると臭いが悪化するだけでなく、爪や皮膚の思わぬトラブルを招いてしまうこともあります。
本記事では、足の爪が臭くなる原因や、ご自宅でできる正しい「臭いを消す方法」について、詳しく解説します。
足の爪がチーズや銀杏のように臭いのはなぜ?「癖になる」臭いの正体

足の爪から放たれる独特の悪臭。実はその正体は、足に潜む「雑菌」が皮脂や古い角質を分解する際に発生する「イソ吉草酸(きっそうさん)」などのガスです。これが、チーズや銀杏、あるいは納豆のような強烈な臭いを放ちます。
知恵袋などのQ&Aサイトでも「足の爪の臭いが癖になる」という書き込みが多く見られますが、これは人間の脳が強烈な臭いを「危険なもの・異常なもの」として記憶・確認しようとする心理的な要因が大きいと言われています。つい嗅いでしまう気持ちは分かりますが、これは足元が不衛生になり、雑菌が繁殖しているサインですので、早急な対策が必要です。
臭いの原因① 足の爪にたまる「垢」(とくに親指に注意!)
足の爪が臭くなる最も大きな原因は、爪と指の間にたまる「爪垢」です。爪垢とは、古い角質や汗、ホコリ、靴下やストッキングの繊維などが混ざって溜まったもので、白や黄色っぽい色をしています。 とくに「足の親指の爪」は面積が広く、靴下や靴と接触しやすいため、最も垢がたまりやすい場所です。これを放置すると雑菌の温床となり、強烈な臭いを発します。
臭いの原因② 巻き爪による汚れの蓄積
巻き爪になると、爪の両端が大きく曲がって皮膚に食い込みます。この食い込んだ隙間に垢が蓄積しやすいため、臭いがきつくなる傾向があります。爪の食い込みが強ければ強いほど汚れが排出されにくく、洗っても臭いが取れにくくなります。
臭いの原因③ 爪水虫(白癬菌)などの感染症
足の皮膚だけでなく、足の爪も「白癬菌(はくせんきん)」というカビが原因で水虫(爪白癬)になります。水虫自体が直接的な悪臭を放つわけではありませんが、水虫はジメジメした環境を好むため、結果として悪臭のもとになる別の雑菌も一緒に繁殖しやすくなります。
足の爪の臭いを消す方法(セルフケア編)

ここでは、足の爪の垢や臭いを手軽に解消・予防する方法を5つ紹介します。
1. 爪を適切な長さに切る(スクエアオフが基本)
爪が長いと垢や雑菌が溜まりやすくなるため、定期的に切りましょう。ただし、短く切りすぎる(深爪)と巻き爪の原因になるため、白い部分は1mm程度残してください。 爪の形は真横に切り揃え、爪やすりで角を少しだけ削る「スクエアオフ」が最適です。丸く切ってしまうと、歩く際に靴からの衝撃を一点に受けて爪が割れたり、皮膚に食い込んだりするおそれがあります。
2. 爪垢のケアをする(※爪楊枝はNG!やりすぎ注意)
臭いを防ぐには、溜まった爪垢を取り除くケアが効果的です。専用の爪垢取り(ゾンデ)や、柔らかい爪ブラシを使用して優しく取り除きましょう。
【医師からのアドバイス:間違ったケアに注意!】 手元にあるからといって「爪楊枝」を使って爪垢を掻きだすのは絶対にやめましょう。先端が鋭いため見えない皮膚の傷を作り、そこから細菌が感染して「ひょうそ(化膿性爪囲炎)」などを引き起こす危険があります。 また、臭いを消したいからと角質をすべて取り除こうと強くこすりすぎるのもNGです。適度な角質は雑菌から皮膚を守るバリアの役割も果たしているため、無理のない範囲で「優しく」ケアすることが大切です。
3. 薬用せっけんで足の指を洗う
普段使用しているボディソープで臭いが取れない場合は、殺菌成分(イソプロピルメチルフェノールなど)が配合された足用の薬用せっけんで、足の指の間や爪の周りを丁寧に洗いましょう。雑菌のエサとなる古い角質や皮脂も同時にケアでき、臭いを元から解決できます。
4. 重曹で足湯する
足の爪の臭いを改善するには、重曹水での足湯も効果的です。洗面器に40度前後のお湯と小さじ1~2杯の重曹を入れ、軽く洗った足を10〜15分ほどつけましょう。重曹は弱アルカリ性のため、酸性の臭い成分(イソ吉草酸など)を中和して消臭してくれます。
5. 靴と靴下の臭い対策・通気性アップ
足の爪を清潔に保っても、毎日履く靴に雑菌が繁殖していては意味がありません。
- 同じ靴を毎日履かず、2〜3足でローテーションする
- 通気性の良い綿やシルクの靴下を選ぶ
- 靴の中に重曹を入れた消臭袋を置いておく(3ヵ月程度で交換) などの対策を行い、足元の高温多湿な環境を改善しましょう。
ネイルサロンや皮膚科での臭い対策

セルフケアで改善しない場合や、トラブルが起きている場合はプロの手を借りるのが確実です。
ネイルサロンでフットケアをしてもらう
足の爪の奥に硬く溜まった汚れは、自分では取り除くのが難しい場合があります。ネイルサロンで定期的にフットケア(爪周りの角質除去や甘皮処理)を行ってもらうことで、安全に臭い対策ができ、見た目も清潔になります。 また、フットネイルをしている方は、1ヵ月を目安に定期的に付け替えましょう。ネイルをしたまま放置すると爪が巻いてきやすくなり、より垢が溜まる原因になります。
皮膚科を受診する目安とは?
「ただ臭いだけ」と放置せず、以下のような症状がある場合は、早めに皮膚科を受診してください。
- 爪の周りが赤く腫れている、熱を持っている、痛みがある(ひょうそ・陥入爪の疑い)
- 爪が白っぽく・黄色く濁っている、分厚くボロボロになっている(爪水虫の疑い)
- 爪の周りから膿(うみ)が出ている
- 丁寧に洗っても悪臭が全く消えない
とくに爪水虫(爪白癬)の場合は、市販の塗り薬やせっけんでは爪の奥まで成分が浸透しないため治りません。皮膚科で専用の飲み薬や外用薬を処方してもらう必要があります。
患者さんからよくある質問(Q&A)

Q. 切った爪の臭いを嗅ぐと、チーズみたいで癖になります。何か病気でしょうか?
A. 病気ではありませんが、足が不衛生になっている明確なサインです。臭いの原因は雑菌が繁殖して作り出したガスです。人は本能的に強い臭いを「危険がないか確認」しようとする心理があるため癖になりやすいですが、放置せずに足の指の間や爪の隙間をしっかり洗いましょう。
Q. 毎日お風呂で洗っているのに、足の親指の爪が臭いです。なぜですか?
A. 親指は面積が広く、歩く際に靴に当たりやすいため、最も垢(古い角質や靴下の繊維など)が奥まで押し込まれて溜まりやすい場所です。ボディソープで表面を撫でるように洗うだけでは、爪の隙間の垢が落ちていない可能性があります。お風呂上がりに柔らかい専用ブラシで優しく洗うか、重曹での足湯を試してみてください。
Q. 足の爪の垢を取るのに、爪楊枝やシャープペンシルの先を使ってもいいですか?
A. 絶対に避けてください。皮膚を傷つけて細菌感染(化膿)を起こすリスクが非常に高いです。先が丸くなっている専用の「ゾンデ(爪垢取り)」などを使い、決して力を入れずに優しくケアしましょう。
まとめ:日頃のケアで足の爪を清潔に保とう

足の爪の「チーズのような臭い」「銀杏のような匂い」は、溜まった爪垢と雑菌が原因です。放置すると臭いが強くなるだけでなく、巻き爪や感染症のリスクも高まります。 正しい爪の切り方や専用のケアグッズでの掃除、薬用せっけんの使用など、毎日のケアで爪を清潔に保つことが最大の予防法です。もし痛みや腫れ、爪の濁りがある場合は、無理に自分で触らず、早めに医師に相談しましょう。
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こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓
〇病院名 :すずきこどもクリニック
〇医師 :鈴木幹啓
〇アクセス:和歌山県新宮市下田2丁目3−2
〇診療科 :小児科
〇経歴:株式会社オンラインドクター.com代表取締役CEO
1975年三重県伊勢市生まれ
1995年自治医科大学入学(県からの奨学金制度)
2001年自治医科大学卒業
日本小児科学会認定小児科専門医
国家資格ケアマネジャー
三重県立総合医療センター、国立病院機構三重中央医療センター、国立病院機構三重病院、伊勢赤十字病院、紀南病院
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
【製薬会社社外講師・CM出演等】
グラクソスミスクライン社、JCRファーマ社、杏林製薬、明治製菓ファーマ、鳥居薬品
【メディア出演・TV監修】
日本テレビ、読売テレビ、東京MX、テレビ朝日(医療監修)「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」
【著書】
日本一忙しい小児科医が教える病気にならない子育て術(双葉社)
開業医を救うオンライン診療(幻冬舎)
2020 年 10 月株式会社オンラインドクター.com を設立。



