最終更新日:2022年2月19日
外傷なしで皮膚がヒリヒリする…原因は?病院は受診すべき?

こちらの記事の監修医師
成増駅前かわい皮膚科
河合 徹

外傷なしで皮膚がヒリヒリする場合、どのような原因が疑われるのでしょうか。皮膚に感じるヒリヒリや違和感は、もしかすると体に異変が起こっているサインかもしれません。ここでは、外傷なしで皮膚がヒリヒリするときに考えられる原因について解説。受診の目安や受診科についてもアドバイスします。思い当たる症状がある方は必見です。
目次
外傷なしで皮膚がヒリヒリするときに考えられる原因(1)神経障害性疼痛
外傷なしで皮膚がヒリヒリするとき、慢性的に痛みがあるなら、もしかすると、神経障害性疼痛かもしれません。神経障害性疼痛について、次で詳しく解説します。
慢性的に痛い… 神経障害性疼痛とは
神経障害性疼痛とは、神経が損傷して痛みが起きている状態です。神経障害性疼痛は、帯状疱疹が治ったあとに続いて起こることもあり、これを帯状疱疹後神経痛といいます。その他、坐骨神経痛、糖尿病の合併症、脳卒中後などに起こることもあります。
神経障害性疼痛の症状
神経障害性疼痛の代表的な症状は、慢性的な痛みです。痛みは強く、「針で刺されるようだ」とか「ヒリヒリとしびれているようだ」などと表現され、人によって感じ方や程度はさまざま。中には、何もしなくても空気に触れるだけで痛いという人もいます。
神経障害性疼痛では、いつまでも痛みが引くことが多いため、さまざまな痛みの中でも重症度が高く、日常生活に支障をきたすことも多い疾患です。
神経障害性疼痛の治療
神経障害性疼痛は、完全に痛みを取り除くことが難しく、痛みを緩和するための治療が行われます。薬物治療が中心で、症例によっては手術、神経ブロック治療が必要になる場合もあります。
最近では、体を動かして気分転換することで症状が和らぐことが科学的にわかったようで、運動や散歩も症状緩和に有効だといわれています。
外傷なしで皮膚がヒリヒリするときに考えられる原因(2)初期の帯状疱疹
皮膚が傷ついているわけでもないのにヒリヒリ、ピリピリするときは、帯状疱疹が出かけているのかもしれません。
帯状疱疹の初期症状では、湿疹や水ぶくれが起こる前に、皮膚のヒリヒリした感じを覚える人がいます。
ピリピリした痛み… 帯状疱疹とは
帯状疱疹とは、子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルスが神経に潜伏し続け、免疫力が下がったときなどに活動を活発にすることで起こる症状です。
帯状疱疹が出る前は、皮膚がヒリヒリ・ピリピリとした感覚を覚え、かゆみを感じることもあります。
疲れや強いストレス、不規則な生活、加齢などで免疫が落ちているときにかかりやすく、50代以上に好発します。
症状はおよそ3週間続き、湿疹による水ぶくれがかさぶたになった頃に治ります。初期症状のうちにしっかりと治療することで、帯状疱疹後神経痛になりづらいといわれているので、早い段階で受診することをおすすめします。
顔・首・腕…帯状疱疹が発症する部位
帯状疱疹は、顔、首、腕、背中など、上半身に現れます。通常は左右どちらかに出ることが特徴で、両側に出ることはまずありません。
強い痛みやかゆみを伴い、痛みはヒリヒリ、チクチク、ジンジン、ピリピリなど色々な表現がされます。夜眠ることができないとか仕事に集中できないなどという人も多く、日常生活に悪影響を及ぼすことがあります。
帯状疱疹でも特に、耳の周りや顔に症状が現れるものを「ラムゼイ・ハント症候群」といいます。この場合、水ぶくれや赤みの他、めまい、耳鳴り、聞こえにくさなどを感じ、顔面神経麻痺を起こすこともあります。
帯状疱疹の治療
帯状疱疹に対する治療では、抗ウイルス薬を投与し、時間の経過とともに症状が治まるのを待ちます。
経過観察中は、痛みを抑えるための鎮痛剤や皮膚の炎症を抑えるためのステロイド薬などが処方されます。ひどい場合には入院が必要になることもあります。
外傷なしで皮膚がヒリヒリするときに考えられる原因(3)更年期障害
女性ならではの症状が、更年期障害です。更年期障害によって、外傷なしで皮膚がヒリヒリすることもあります。
更年期障害とは
閉経の時期をはさむ約10年間を更年期といいます。更年期障害とは、加齢による女性ホルモンの減少によって、体や心にさまざまな変調をきたす症状です。
女性は、40歳を過ぎた頃から卵巣の機能が低下しはじめ、50歳頃で多くの人が閉経するため、40代後半から50代の女性の多くが更年期に当たります。
更年期障害で皮膚がヒリヒリする理由
更年期障害では、女性ホルモンがアンバランスになるため、体の調子を司る自律神経にも悪影響が及びます。
代表的な症状は、めまい、頭痛、手足の冷え、ほてり、ひどい肩こりなどですが、皮膚の神経に異常をきたすこともあり、皮膚がヒリヒリするような感覚を覚えることがあります。
その他、怒りっぽくなったり落ち込みやすくなったり精神のバランスが乱れがちになり、不眠やうつのようになる人もいます。
外傷なしで皮膚がヒリヒリするときは病院に行くべき?
外傷なしで皮膚がヒリヒリするとき、どの程度の症状であれば受診を考えたほうがいいのでしょうか。受診する目安と受診科について解説します。
病院を受診する目安
外傷なしで皮膚がヒリヒリするとき、すぐにヒリヒリとした感じがおさまり、再発しないようであればしばらく様子を見ていいでしょう。
しかし、外傷なしで皮膚がヒリヒリする症状が数週間など長期にわたる場合や、湿疹、赤み、水ぶくれなどが出てきた場合には、受診が必要です。
痛みがつらくて日常生活に支障をきたすような場合も、診察してもらいましょう。
病院を受診するなら何科?
外傷なしで皮膚がヒリヒリするときは、症状によって受診する科が違います。
神経障害性疼痛の場合は、痛みの治療の専門であるペインクリニックや神経内科を受診することがおすすめです。
帯状疱疹の場合は、皮膚のヒリヒリとした痛みの他、水ぶくれや湿疹等の皮膚症状が出ることも多いため、皮膚科を受診しましょう。
ただし、耳や顔に帯状疱疹ができた場合、耳の聞こえにくさ、耳鳴り、めまいなどが起こることがあります。耳に症状がある場合は、耳鼻咽喉科に行ってください。
帯状疱疹後神経痛の場合は、ペインクリニックにかかりましょう。
のぼせやめまいなどと一緒に皮膚のヒリヒリがあるとか、40代以上になって突然、外傷なしで皮膚がヒリヒリするようになったという人は、更年期障害が疑われます。この場合は、婦人科を受診しましょう。
外傷なしの皮膚のヒリヒリの原因がわからないときは、まずは内科に行ってみましょう。診察の結果次第で、他の診療科を紹介してもらうことができます。
まとめ
外傷なしの皮膚のヒリヒリの原因はさまざまです。
症状によって受診するかにも違いがあるので、まずは皮膚がヒリヒリする症状以外にどのような症状が現れているか、自身の症状を冷静に観察し、判断するようにしましょう。
痛みが気になる場合やヒリヒリが治まらない場合は、病院を受診することをおすすめします。
原因を突き止めることで、早く症状が緩和し、毎日を快適に過ごすことができるようになります。
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こちらの記事の監修医師
成増駅前かわい皮膚科
河合 徹
台湾生まれ、東京都板橋区出身。
台湾大学医学部卒業。
日本国医師免許および台湾医師免許のダブルライセンス。
東京大学医学部皮膚科助教(2017年?2019年)。
皮膚科専門医・がん治療認定医・産業医。
2020年11月、板橋区に成増駅前かわい皮膚科
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