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最終更新日:2022年2月6日

からだにできるかゆくない赤い斑点は?原因と特徴について

こちらの記事の監修医師
宮田胃腸内科皮膚科クリニック
宮田直輝

からだにできるかゆくない赤い斑点は?原因と特徴について

 

(画像=Adobe Stock)

からだに赤い斑点があると、なにかの病気の前兆ではないかと不安になるものです。からだにできるかゆくない赤い斑点は、病気の場合もあればそうでないものもあります。もし病気の前兆であった場合には、早期の治療が必要です。ここでは、かゆくない赤い斑点の原因となる病気と症状の特徴について解説します。

目次

  1. かゆくない赤い斑点で考えられる原因(1)薬疹
    1. 薬疹とは
    2. 薬疹の症状の特徴
  2. かゆくない赤い斑点で考えられる原因(2)IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)
    1. IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)とは
    2. IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)の症状の特徴
  3. かゆくない赤い斑点で考えられる原因(3)梅毒
    1. 梅毒とは
    2. 梅毒の症状の特徴
  4. 赤ちゃんの場合は突発性発疹の可能性も
    1. 突発性発疹とは
    2. 突発性発疹の症状の特徴
  5. ダニやストレス性蕁麻疹の可能性はある?
  6. かゆくない赤い斑点での受診は何科?
  7. まとめ

かゆくない赤い斑点で考えられる原因(1)薬疹

かゆくない赤い斑点の原因のひとつに、薬の影響による薬疹があります。詳しくみていきましょう。

薬疹とは

薬疹とは、文字通り、薬を内服したり注射したり、薬の成分が体内に入ることで生じる発疹のことです。狭義には、薬を投与することによるアレルギー性薬疹のことを指し、一般的に薬疹といえば、アレルギー性薬疹のことをいいます。
薬疹を発症させるのは、病院処方の薬や市販薬のほか、漢方、サプリメントや栄養ドリンクなどの健康食品が引き金となることもあります。

薬疹には、薬の薬理作用による場合もあります。薬理作用とは、薬が体内に入ることで、身体の生理機能に影響を及ぼすことです。薬理作用による薬疹は、解熱剤や抗菌薬などで出やすいといわれます。
一般的に、初めて飲む薬で薬疹が起こる場合には時間を要しますが、すでに飲んだことのある薬では早く症状が現れるといわれます。
アレルギー性の薬疹は、新しい薬を飲み始めて1~2週間で生じることが多く、薬を中止することで軽くなるならアレルギー性薬疹が疑われます。
しかし実は薬疹の診断は医師などの専門家でも難しく、症状だけで診断を決定するのではなく、血液検査などを行ってからになります。

薬疹の症状の特徴

薬疹の症状は、赤み、水ぶくれ、皮膚の膨らみ、じんましん、かゆみなどが代表的です。薬疹によって赤い斑点ができるものの、かゆくない場合もあります。
これらの症状は比較的軽度だとされ、薬の服用をやめておさまるようであれば、特に治療をしないことがほとんど。しかし中には、重症ですぐに治療が必要な場合もあります。
薬疹において特に注意すべきは、水ぶくれやびらんなどによって皮膚や粘膜が著しくただれたり、皮膚が剥がれたりするケースです。
これらは、「スティーブンス・ジョンソン症候群」や「中毒性表皮壊死症」という重症薬疹の症状である可能性があり、もしそうならば、ステロイドによる治療が必要です。
薬によって皮膚に今までにはないような異常が現れたら、早いうちに医療機関を受診するようにしましょう。

かゆくない赤い斑点で考えられる原因(2)IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)

かゆくない赤い斑点は、IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)という病気によるものであることもあります。

IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)とは

IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)とは、多くの人が聞き慣れない病名でしょう。
この病気では、免疫にかかわるIgAという抗体が関与して、からだに紫色の斑点ができる病気です。赤い斑点のように見えることもあり、かゆくないことが特徴です。
多くの場合は軽症で、特別な治療をすることなく自然治癒を待ちます。しかし、腎炎、腹痛、関節痛などを生じる場合も多いため、対処療法が行われます。
発症年齢は10歳以下がほとんどで、4~7歳頃が発症のピークといわれ、圧倒的に小児患者が多い病気です。

IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)の症状の特徴

IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)の症状は、からだのさまざまな部位に紫色の斑点ができます。その見た目はまるで内出血のようで、点状に現れることもあります。紫色の斑点はこの病気の初期症状として大半の患者さんにみられ、数日以内に増加し、均一な色調と隆起が特徴です。

IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)では、皮膚の紫色の斑点の出現と同じくして、関節や消化器官の症状、腎炎を呈することがあります。
関節症状は、膝足関節など比較的大きな関節に痛みが生じます。変形を残すことはありませんが、痛みによる動きにくさがつらい症状です。
消化器官の症状としては、腹痛、下痢、嘔吐、血便などがみられることがあります。腹部症状が強い時は副腎皮質ステロイド剤使うこともあります。
IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)に伴って起こる腎炎は、「紫斑病性腎炎」といわれ、腎臓の機能を低下させます。軽症の場合は自然寛解を待ちますが、副腎皮質ステロイド剤による治療を行うこともあります。

IgA血管炎(ヘノッホ-シェーンライン紫斑病)では、一般的に、初期症状として紫色の斑点や点状出血が現れた後、腎炎、腹痛、関節痛などの症状が出てきます。しかし時に、これらが同時に起こることもあり、症状の現れ方には個人差があります。まれですが、重症化する時は入院が必要となります。

かゆくない赤い斑点で考えられる原因(3)梅毒

かゆくない赤い斑点は、梅毒という病気の症状である場合もあります。梅毒とはどのような病気なのか、どういった症状が出るのかについて、詳しく解説します。

梅毒とは

梅毒は、性交渉など性的な接触で、「梅毒トレポネーマ」という細菌に感染することによって起こる病気です。この菌は、皮膚や粘膜、体液、血液に潜んでおり、性交渉だけでなく、キスなどでふれあっただけでも感染することがあります。
原因となる梅毒トレポネーマが皮膚や粘膜の小さな傷から菌が侵入すると、血液を巡って全身に到達し、さまざまな部位に症状が現れます。

梅毒は、時間とともに症状が進行し、やがて心臓血管系や中枢神経系にも影響を及ぼして、末期には細胞や臓器にダメージを与えるようになります。適切な治療を施さないまま放置すると、重大な後遺症を残したり、死に繋がったりすることがあるため、大変危険です。

妊婦が感染していると、胎盤を通じて母子感染し、死産、早産、または新生児死亡の可能性があります。新生児の梅毒は、多くは生涯無症状ですが、中には、重篤な症状や合併症が起こるケースもあります。妊婦健診では、妊娠初期の頃に梅毒検査が行われ、見つかった場合は治療薬を服用して根絶します。妊婦の梅毒は、胎児にとって大きなリスクとなるため、日常で十分に気をつけることが大切です。

梅毒の症状の特徴

梅毒は、症状によって1期から4期までに分けられます。
感染直後の1期では、性器周辺や口にしこりができたり、リンパが腫れたりします。かゆくない赤い斑点のようになることもあり、多くの場合、一旦症状が消えます。
感染から3ヶ月以上経つと2期に移行し、全身に影響が及ぶために、症状がさらに明らかになります。このころの赤い斑点は、かゆい場合もあればかゆくない場合もあります。
3年以上経つと3期、10年以上経つと4期となり、末期には脳や脊髄、心臓、血管などに影響が出て、麻痺や痴呆など、日常生活に困難をきたすようになります。
ただし現代では、第2期くらいまでに発見され、治療が開始されることがほとんどで、末期のような重篤な症状になるまで放置する人はあまりいません。

梅毒は、ペニシリンという抗生剤を服用することが標準的な治療法です。
梅毒はかつて、一度かかると治ることのない病気として恐れられていましたが、現代では早期発見と早期治療により、治る病気となりました。
だからこそ、初期症状に早く気づくことが重要であり、知識として梅毒の初期症状を知っておくことが大切です。

赤ちゃんの場合は突発性発疹の可能性も

かゆくない赤い斑点は、赤ちゃんにできることもあります。この場合、赤ちゃん特有の突発性発疹の可能性があります。詳しく解説します。

突発性発疹とは

突発性発疹とは、突然の高熱と赤い斑点のような発疹ができる、赤ちゃん特有の疾患です。原因は、ヒトヘルペスウイルスで、生後半年から2歳ころまでに好発し、3歳までにおよそ99%の子どもが感染するといわれているメジャーな症状です。

熱は38度以上と高く、高熱が2?3日続き、熱が下がると突然赤い斑点のような発疹があらわれます。
ほとんどはその後、徐々に熱も症状も治まっていくものですが、まれに、急な高熱が出ることによる熱性けいれんや、脳炎、脳症、肝炎などの合併症が起こることがあるため、注意が必要です。

突発性発疹の症状の特徴

突発性発疹は、解熱後、頭や顔を中心にぶつぶつとした小さな赤い斑点が出てきます。この赤い斑点は、ひとつひとつが小さく盛り上がったようになっていますが、小さな赤い斑点が集まって大きなかたまりとなっていることもあります。
赤い斑点はかゆくないため、赤ちゃんが自分で掻き壊してしまうことはありません。しかし、違和感から赤い斑点のある部分をこすりつけたり、機嫌が悪そうにしていたりすることがあるので、注意深く見守ってあげましょう。
突発性発疹の症状では他に、下痢、リンパの腫れ、頭蓋骨の隙間である大泉門の張りなどがみられることがあります。

ダニやストレス性蕁麻疹の可能性はある?

ダニやストレス性の蕁麻疹は、一般的にはかゆみを伴うことが多いといわれます。赤い斑点がかゆい場合には、ダニやストレスによるものだと疑いましょう。
また、かゆみや痛みを伴う赤い斑点は、帯状疱疹の初期症状である場合もあります。
これらは、治療薬を服用、塗布することでおさまることが多いので、早めに皮膚科を受診するようにしましょう。

かゆくない赤い斑点での受診は何科?

かゆくない赤い斑点は、さまざまな原因によって生じます。大したことのない場合もありますが、中には重大な病気の前兆であることもあるので、原因を解明するためにも医療機関を受診することがおすすめです。
かゆくない赤い斑点を見つけたら、まずは皮膚科を受診しましょう。診察や検査の結界よって他の病気が疑われる場合は、他の専門科を紹介してもらうことができます。

まとめ

かゆくない赤い斑点は、多くの場合、すぐに受診をしなければいけないような重大な症状ではありません。
しかし、放置したまま病気が進行すると、いずれ重篤な症状を引き起こすことがあるため、赤い斑点に気づいた時点で病院を受診すると安心です。いつも注意深く自分の健康を観察することが大切です。

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こちらの記事の監修医師

宮田胃腸内科皮膚科クリニック

宮田直輝

2003年 台湾台北医学大学 医学部卒業
2005年 慶應義塾大学病院 初期研修
2006年 日本鋼管病院初期研修
2007年 慶應義塾大学病院消化器内科
2011年 恩賜財団済生会宇都宮病院勤務
2012年 慶應義塾大学大学院医学研究科博士号取得
2013年 テキサス大学サウスウエスタンメディカルセンター博士後研究員
2016年 国際医療福祉大学三田病院消化器センター講師
2019年 長峰整形外科・胃腸内科 副院長
2020年 宮田胃腸内科皮膚科クリニック
国際医療福祉大学三田病院消化器センター非常勤講師
JCHO山手メディカルセンター消化器内科非常勤
一般社団法人日の出医療福祉グループ顧問
台湾台北医学大学卒業、慶應義塾大学医学博士
元アメリカテキサス州サウスウエスタンメディカルセンター研究員

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