最終更新日:2022年8月4日
手のひらがかゆい!原因はアレルギー?ストレス?重大な病気の可能性も
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こちらの記事の監修医師
成増駅前かわい皮膚科
河合徹
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なんだか無性に手のひらがかゆい! この原因は、もしかするとアレルギーなどによる手湿疹かもしれません。その他、手のひらがかゆくなるのは、汗やストレス、菌やウイルスが原因の病気の場合もあります。手のひらがかゆくなる原因について解説します。
手のひらがかゆい…原因は手湿疹?
手のひらがかゆいのは、手湿疹の可能性があります。
手湿疹とは、文字通り手のひらや手の甲、指に湿疹が出る症状です。かゆみを伴うことが多く、小さな水ぶくれやひび割れなど、つらい症状をきたすことも多いです。また、手湿疹による肌荒れがひどくなると、皮膚の表面の角質が固くなってゴワゴワし、皮がむけてくるようになります。
湿疹は、狭い範囲に現れることもあれば、手の全体に赤みを帯びて広がることもあります。
手湿疹の種類と症状
手湿疹は、大まかに4つの種類に分けられます。それぞれの症状や原因について解説しましょう。
刺激性接触皮膚炎
刺激性接触皮膚炎とは、原因物質の刺激によって起こる症状です。手湿疹のおよそ7割が、刺激性接触皮膚炎だと言われています。
症状は、皮むけやごわつきなどの乾燥型と、水疱、湿疹などが現れる湿潤型が見られます。
原因物質は、薬品、食品、植物、衣類などによる摩擦などさまざまあり、どの原因物質によって症状が現れるかは、人によって違います。
刺激性接触皮膚炎は、毎日の家事で触れる洗剤や頻繁に水を使うことでも発症しやすくなり、美容師や調理師などの職業の人にもよく起こります。
アレルギー性接触皮膚炎
アレルギー性接触性皮膚炎は、特定のアレルギー物質に触れると症状が現れるもので、いわゆるかぶれです。原因となるのは繊維、ニッケルなどの金属、化学物質、ウルシなどの植物、レジンなどの樹脂があり、原因物質には個人差があります。
症状は、かゆみ、赤みが起こり、湿疹や小さな水ぶくれができることもあります。
アレルギー反応は遅延型で、原因物質に触れてから1〜2日で症状のピークとなります。
たんぱく質抗原に対する接触皮膚炎
たんぱく質抗原に対する接触皮膚炎は、アレルギーの原因となる「アレルゲン」という抗原に対して起こるアレルギー反応です。
前述のアレルギー性接触皮膚炎と似ているようですが、アレルギー性接触皮膚炎の症状が遅延型であることに対し、たんぱく質抗原に対する接触皮膚炎は即時型で、接触直後に症状が現れます。
原因となるのは、食品や植物が高頻度です。接触を止めると症状が消えますが、症状が出ているときに掻きむしるなどすると、赤みやかゆみが残ることがあります。
アトピー型手湿疹
アトピー型手湿疹は、アトピー性皮膚炎の人に起こりやすい症状で、アトピー性皮膚炎の一症状としても現れます。
アトピー性皮膚炎の人は、皮膚バリア機能が十分ではないため、皮膚が刺激を受けやすい状態です。原因物質に触れることでのダメージやアレルギー反応が原因で、赤み、湿疹、かゆみ、肌のごわつきなどが起こります。
手湿疹以外にもある!手のひらがかゆい病気
手のひらがかゆい病気は、手湿疹以外にも考えられます。手のひらがかゆくなる病気について、代表的な7つを解説します。
手のひらや足の裏がかゆくなる…「汗疱」「異汗性湿疹」
汗疱(かんぽう)、異汗性湿疹(いかんせいしっしん)とは、手のひらなどに汗がたまることで起こる炎症です。手のひらにできるあせものようであり、手足に汗をかきやすい人になりやすいといわれます。
症状は、水ぶくれが多発し、かゆみを伴い、ひどくなると皮がむけることもあります。症状が軽い場合は、特別な治療をしないこともありますが、ひどい場合にはステロイド薬で治療をします。
手のひらや足の裏に膿の水疱ができる…「掌蹠膿疱症」
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひらや足の裏に膿をもった水疱ができる病気です。良くなったり悪くなったり症状を繰り返すことが特徴で、人に感染することはありません。
喫煙、虫歯や扁桃炎など体内の慢性的な炎症、金属アレルギーなどが原因の一部だと考えられています。
水虫で手のひらがカサカサになる…「手白癬」
手白癬(てはくせん)とは、手の水虫で、白癬菌というカビが手のひらに感染することが原因です。
手のひらが乾燥して粉を吹いたり、皮膚が剥がれ落ちやすくなったりしているなら、もしかすると手白癬かもしれません。
ブツブツがないのにかゆみが出る…「皮膚掻痒症」
皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)は、皮膚にかゆみだけが現れる病気です。手のひらの他、全身に症状が現れます。最も多い原因は肌の乾燥で、他に、服用している薬の影響、内臓疾患に伴うもの、ストレスなどが関わっている場合もあります。
子供に流行しやすい…「手足口病」
手足口病(てあしくちびょう)は、ウイルス感染によって起こる症状で、手足、口などに水ぶくれのような発疹が出る病気です。手のひらに発疹が現れることもありますが、かゆいことはほとんどありません。子供に多く発症することが特徴で、飛沫や接触などによって他人に感染します。重症例では爪が脱落することもあります。
ストレスや緊張の汗でかゆくなる…「多汗症」
多汗症(たかんしょう)は、手のひらや足の裏など、限られた箇所に大量の汗をかく症状です。ストレスや緊張などが引き金となって大量に汗をかくと、汗腺が詰まって炎症を起こし、合併症として汗疱、異汗性湿疹を起こすことがあります。
アルコールを多く飲む人は要注意…「肝硬変、肝がんなど肝臓の病気」
肝硬変や肝がんなどで肝臓の機能が低下すると、ビリルビンをうまく代謝することができないため血中ビリルビンが増加し、皮膚や白目など、体全体が黄ばんで黄疸などの症状を引き起こします。またビリルビンは皮膚の末梢神経を刺激するため、手のひらなどに強いかゆみを生じることがあります。
手のひらがかゆい!自分でできる対策は?
手のひらがかゆいときは、すぐに対策をすることで症状が改善することが多いです。自分でできる対策について解説します。
できるだけ刺激物に触れない
手のひらがかゆいときは、原因として考えられる刺激物に触れないようにしましょう。
刺激性接触皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎の場合は、原因物質に触れないことが一番の改善方法です。
料理をする際や仕事など、どうしても触れなければいけないときは手袋をはめるなどして、直接皮膚に接触しないように気をつけましょう。
ハンドクリームなどで保湿する
手湿疹は、肌の乾燥も原因となります。肌は乾燥しているとバリア機能を失い、外部からの刺激を受けやすくなります。
ハンドクリームやオイルなどで常に保湿するようにすれば、バリア機能が回復してダメージを受けにくくなるでしょう。
手を清潔に保つ
手白癬や手足口病など、菌やウイルスによる症状は、手を清潔にしておくことで防ぐことができます。
普段から手を洗うことを習慣づけ、あわせてアルコール消毒もすると効果的です。ただし、アルコール消毒は手を乾燥させるため、保湿もしっかりとするようにしましょう。
手のひらがかゆい!受診すべき?
手のひらがかゆいときは、受診が必要なのでしょうか。受診の目安と受診科について解説します。
手のひらのかゆみで受診すべき目安
手のひらがかゆいとき、数分で症状が治まる場合や、保湿などで改善する場合には、様子を見ていいでしょう。
手のひらのかゆみに加え、赤み、痛み、発疹、水疱などがあれば、受診したほうがいいかもしれません。これらの症状が現れた場合、投薬が必要なことがあります。放置すると症状が悪化して長引くことがあるので、早めに受診しましょう。
手のひらのかゆみで受診するなら何科?
手のひらのかゆみで受診するなら、皮膚科がいいでしょう。ただし、皮膚症状だけでなく発熱や倦怠感等全身症状があるなら、内科を受診することをおすすめします。
手足口病など、子供が発症した場合は、かかりつけの小児科を受診することも可能です。
まとめ
手のひらがかゆいとき、症状が軽く、少し経てば改善するようであればそれほど心配ないかもしれません。しかし、どんどん広がるとかかゆみが増すなどする場合は、病院を受診したほうがいいかもしれません。
アレルギーやストレスが引き金となることもあるので、アレルギーの原因物質を避け、ストレスをうまく解消しながら健康的な生活を心がけるようにしましょう。
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こちらの記事の監修医師
成増駅前かわい皮膚科
河合徹
〇診療科 :一般皮膚科・小児皮膚科・老年皮膚科・皮膚外科・形成外科・美容皮膚科・アレルギー科・当日手術・レーザー治療
【経歴】
台湾生まれ、東京都板橋区出身。
台湾大学医学部卒業。
日本国医師免許および台湾医師免許のダブルライセンス。
東京大学医学部皮膚科助教(2017年~2019年)。
皮膚科専門医・がん治療認定医・産業医。
2020年11月、板橋区に成増駅前かわい皮膚科(https://kawai-hifuka.jp/)を開業。
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