最終更新日:2021年12月23日
火傷がヒリヒリ痛いときの対処法は?痛みはいつまで続く?

こちらの記事の監修医師
成増駅前かわい皮膚科
河合 徹

アウトドアやヘアアイロンなど日常での突然の火傷、いつまでもヒリヒリとして痛みが引かないとつらいですよね。このようなときは、迅速に正しい対処法を行うことで、早く痛みが引いたり、重症化を防いだりすることができます。
そこでここでは、具体的な対処法や重症化させないためのポイントなど、とっさのときに役立つ情報をご紹介します。
火傷でヒリヒリする!知っておきたい対処法
火傷をすると、すぐにヒリヒリとした痛みがやってきてそれが続き、いつ治まるものかと心配になるでしょう。なかなか引かない火傷のヒリヒリを早く治すためにも、できるだけ素早く、適切に対処することが必要です。火傷のヒリヒリを治すための対処法をご紹介します。
まずは冷水で冷やす
火傷をしたら、まず受傷した部分を流水で15分から30分ほど十分に冷やします。冷やした後にも、火傷のヒリヒリがある程度なくなるまでが目安です。流水で冷やすことが難しい場合は、冷水を溜めたボウルなどに火傷部分を浸し、適宜氷を入れるなどして冷たさを保ちながら行います。
ただし、患部に直接氷が当たるなど、あまりにも冷たい水に浸し続ければ、皮膚へのダメージとなり、かえって症状を悪化させてしまうことがあるので注意が必要です。
軽度の場合は市販薬で対処
火傷は、Ⅰ度、Ⅱ度(浅達性、深達性)、Ⅲ度とその深さによって大きく3段階に分けられます。
軽度というのは、Ⅰ度や浅いⅡ度程度で、表皮が赤いくらいの火傷のこと。この場合、軟膏などの市販薬で十分に対処することができます。薬を塗る際は、あらかじめ手を清潔にし、薬を塗った部分を覆うようにガーゼで保護をするといいでしょう。
軽度以上の場合は病院を受診
軽度以上というのはⅡ度以上のことで、火傷のヒリヒリとした痛みが強く、水ぶくれができているなどの場合です。形成外科や皮膚科などを受診し、薬を処方してもらいましょう。
火傷は、軽度であっても範囲が広ければ受診が必要になります。日焼け後の赤くなった肌もⅠ度の火傷とみなされ、何時間も痛みが止まらず翌日まで続いたり、広い範囲にダメージがあったりする場合は、受診が必要となります。
自宅での対処法としては、熱を持っている部分を冷たいタオルなどで十分に冷やすことが有効です。
火傷のヒリヒリを重症化させないための注意点
火傷のヒリヒリは、うっかり行なってしまう行為によって重症化したり、症状が長期間に及んだり、完治までほど遠くなってしまうことがあります。
火傷のヒリヒリをさらに悪化させないために気をつけたいポイントをご紹介します。
水ぶくれはつぶさない
水ぶくれは、体液が火傷でダメージを受けた部分を覆い、治癒を促す役割があります。水ぶくれの中の液体を出した方が、水ぶくれが広がらず、傷もきれいに治りやすくなります。ただし、水ぶくれの上の皮膚も取り除いてしまうと、患部がむき出しの状態になり、痛みが増すことになります。
このことは、治りが遅くするだけでなく、黒ずんだりかたくなったり、火傷跡として残りやすくするもとにもなります。
万が一水ぶくれをつぶしてしまった場合は、出てくる体液が少ない時は「キズパワーパッド」などの湿潤療法タイプの絆創膏を貼って保護することもできますが、体液が多い場合だと細菌が繁殖して皮膚が再生しづらくなるため、むしろ石鹸の泡で洗浄して、軟膏処置を行うことが推奨されます。
冷やす際に衣類は脱がさない
火傷した部分を冷やすとき、衣服を脱がして直接冷水に浸ける方がいいような気がしますが、実はそれは間違いです。衣服を脱がすときに、火傷をした部分の皮膚もはがれてしまい、水ぶくれをつぶしてしまう可能性があるからです。
また、衣服に引っ張られて、はがれなくてもいい部分の皮膚まではがれてしまうと、火傷のヒリヒリだけではない、さらなる痛みまで発生してしまいます。
冷やす際には、衣服を着たまま、その衣服の上から冷水をかけましょう。
アクセサリー類は外す
アクセサリーは、金属など素材によって熱を持ちます。そのため、もとの火傷の原因だけでなく、アクセサリーの熱による火傷が加わり、さらに重症化する可能性があります。
火傷をしたら、患部周辺にあるアクセサリーはすぐに外し、念のため、他の部分にあるアクセサリーも外しておくと安心です。
火傷のヒリヒリが治らないときは
対処法を試してみたけど、火傷のヒリヒリが治らないという場合は、どのようにしたらいいのでしょうか。
火傷のヒリヒリはいつまで続く?
火傷のヒリヒリは、軽度の場合、ほとんどが数日で治まります。Ⅱ度以上になり、水ぶくれなどができるほどになると、10日から2週間程度痛みが続くことがあります。
Ⅲ度の重度の火傷では、皮膚や筋肉だけでなく、神経までも損傷するため、痛みを感じないことが多いです。
治らないときは病院へ
いろいろな対処法を行ってみても火傷のヒリヒリが治らないときは、病院に行きましょう。
病院では、症状にあわせて適切な処置が行われ、比較的軽度であれば経過観察、症状が重ければ投薬やその他の治療が行われます。
火傷のヒリヒリのよくある質問
火傷のヒリヒリについて、よくある質問をピックアップしました。
火傷のヒリヒリはラップを巻くとよくなるって本当?
火傷の患部に、ガーゼの代わりに食品用ラップを巻く方法を「ラップ療法(湿潤療法)」いいます。
これは、食品用ラップで火傷した部分を覆うことで、湿潤環境を保つために行われます。これにより、皮膚を作る細胞が増えやすくなって治癒が早まるため、現在主流の治療法です。
ラップ療法において大切なことは、「消毒しない(何も塗らない)」、「乾かさない」という2点です。傷口を湿った状態に保つことで、傷口を水道水などで洗った後、そのままラップをかぶせ、周りをテープなどで固定します。
ラップの代わりに、湿潤療法用の絆創膏を貼ることも有効です。
ただし、洗浄を怠ると細菌などによる感染症となるため、一度皮膚科の受診をして火傷の程度確認し、石鹸の泡で洗浄して、軟膏処置を行うことが推奨されます。
火傷のヒリヒリに適切に対処しよう
どのような火傷であっても、まずはしっかりと冷やすことが基本です。冷水に浸けていない状態で痛みがなくなる程度まで冷やし、その後、重度に合わせて適切に対処しましょう。
軽度の場合は、症状を抑えるための市販薬で十分です。水ぶくれができたり、痛みが強いなどひどい症状であれば、早めの受診をおすすめします。
火傷のヒリヒリは、適切に対処することで痛みを和らげることができます。
火傷の程度は自己判断が難しい場合も多いので、分からないからといって放置せず、病院に行きましょう。
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こちらの記事の監修医師
成増駅前かわい皮膚科
河合 徹
〇病院名 :成増駅前かわい皮膚科
〇医師 :河合 徹
〇アクセス:東京都板橋区成増2-17-13 ヒューリック成増2階
〇診療科 :一般皮膚科・小児皮膚科・老年皮膚科・皮膚外科・形成外科・美容皮膚科・アレルギー科・当日手術・レーザー治療
〇経歴:
台湾生まれ、東京都板橋区出身。
台湾大学医学部卒業。
日本国医師免許および台湾医師免許のダブルライセンス。
東京大学医学部皮膚科助教(2017年〜2019年)。
皮膚科専門医・がん治療認定医・産業医。
2020年11月、板橋区に成増駅前かわい皮膚科(https://kawai-hifuka.jp/)を開業。
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