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最終更新日:2022年7月26日

左側の腰の痛みの原因は?病気との関連も解説

こちらの記事の監修医師
田園調布長田整形外科
長田夏哉

(画像=stock adobe.com)

右側は問題ないのに、左側だけ腰の痛みがあるという人は多いのではないでしょうか。腰の痛みの原因は腰に負担がかかりすぎることですが、病気の可能性もあります。そこでこの記事では、腰の左側の痛みの原因や病気との関連について解説します。また、病院を受診する目安についても取り上げているため、ぜひ参考にしてください。

腰の痛みの原因

腰の痛みが発生する主な原因として考えられるのが、デスクワークや立ち仕事、重い荷物を持つといったことによる骨と筋肉への負担です。
1日中座って作業をする、立って仕事する、重いものと持ち続けるなどしていると、腰に常に負担がかかることになります。また、デスクワークは姿勢が崩れてしまいやすく、下半身に負担がかかりやすくなる点が特徴です。足を組んで座り、片方のおしりばかりに体重がかかった状態が続くと、左側もしくは右側の腰の痛みにつながることもあるでしょう。
そのほかにも、ストレスを溜め込むことによって腰周辺の内蔵の機能が低下し、それが腰の痛みとして現れるケースもあります。腰の左側には、胃や膵臓、脾臓、腎臓などさまざまな臓器があるため、注意が必要です。

左側の腰の痛みは病気の可能性?

腰の左側が痛む場合、なにかしらの病気になっている可能性はゼロではありません。ここでは、内臓別に腰の痛みと関係がある病気について解説します。

腎臓の病気

腎臓は腰の周辺に左右それぞれ1つずつある臓器です。腰の左側に痛みがある場合、左の腎臓になにかしらのトラブルや病気が発生している可能性があります。腎臓に病気がある場合、腰痛に加えて発熱や血尿、さらには嘔吐などの症状が見られることもあります。腰の痛みとあわせて以下のような症状が見られる場合、できるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

  • 尿が泡立っている
  • 尿の量が増えた・減った
  • 体のだるさを感じる
  • 息切れしやすくなった

腎臓の病気の例としては、腎臓が炎症を起こす腎盂炎や尿のカルシウムやシュウ酸の濃度が高くなることで結晶化し結石ができる腎結石などが挙げられます。
腎臓の機能を一度失ってしまうと、元に戻すことは難しくなってしまうため、早めに対応することが大切です。

膵臓の病気

膵臓は、胃の後ろの背中側にある臓器であるため、病気によって左側の腰の痛みにつながる可能性があります。膵臓に病気がある場合、みぞおちの痛みや発熱、嘔吐などの症状が見られます。腰の痛みとあわせて以下のような症状が見られる場合は、速やかに病院を受診するようにしてください。

  • 腰の痛みが激しい
  • 吐き気がある・嘔吐してしまう

なお、膵臓の病気の例としては、膵臓が炎症する膵炎や膵臓に悪性腫瘍が発生する膵臓がんなどが挙げられます。膵炎はアルコールの過剰な摂取や暴食、ストレスなどによって引き起こされるとされています。また、すい臓がんは喫煙や飲酒が多い人や糖尿病歴がある人がかかりやすいとされているため、生活習慣を見直すことが大切です。

婦人科系の病気

女性の場合、子宮や卵巣が腰の周辺にあるため、婦人科系の病気によって腰の左側に痛みを感じることがあります。腰周辺に、月経の時に感じるような痛みを感じる場合、婦人科系の病気にかかっている可能性が考えられるでしょう。以下のような症状が見られるときは、早めに病院を受診してください。

  • 激しい痛みを感じる
  • 発熱を伴っている
  • 嘔吐してしまう

婦人科系の病気の例としては、子宮外に子宮内膜が発生し発育する子宮内膜症や卵管が炎症を起こす卵管炎などが挙げられます。子宮内膜症は、20〜40代の女性によく見られる病気で、月経周期が短い、月経期間が長いといった場合に発症しやすいといわれています。また、卵管炎は不衛生な性交渉やタンポンの長時間使用などによって発症する可能性が高くなるため注意が必要です。

腫瘍性疾患の可能性も

左側の腰の痛みは、腫瘍性疾患である可能性もあります。例えば、脊椎や脊髄に腫瘍ができると、腰の痛みがあらわれることがあります。

腫瘍には、大きく分けて最初に発生する原発性腫瘍と、転移によって発生する転移性腫瘍があります。

腫瘍性疾患の場合、脊髄や神経などが圧迫されることで、手足に感覚障害が起こる点が特徴です。ただし、腫瘍が脊椎や脊髄のどの部分にできるかによって症状は異なります。例えば、腰の付近に腫瘍ができた場合は、腰の痛みはあらわれますが感覚障害は起こらないこともあります。
腫瘍性疾患による腰の痛みは、痛みがどんどん進行し、安静にしていても状況が改善しないとされています。また、夜眠っている際に痛みを感じるケースもあるでしょう。

なお転移性腫瘍は、さまざまながんから転移しますが、中でも肺がんや乳がん、前立腺がんが転移しやすいといわれています。そして、腰椎に転移するケースが多く、腰の痛みが症状として現れるケースが多い点が特徴です。過去にがんの既往歴がある人で、腰付近に痛みを感じるようになった、安静にしていても痛みが落ち着かないといった場合は早めに主治医に相談することをおすすめします。

病院を受診する目安

病院を受診する目安は、動いたときのみに痛いのか、安静にしていても痛いのかによって判断できます。

例えば、体を動かしたときだけ腰の左側が痛い場合は、筋肉や骨格などに問題があると考えられるため、まずは安静にし、痛みが続くようであれば病院を受診するようにしましょう。
一方で、安静にしていても腰が痛む場合は、内臓の病気や神経症状、重度の腰痛である可能性があるため、早めに病院を受診することをおすすめします。

また、左側の腰の痛み以外の症状が見られる場合にも注意が必要です。
例えば顔や足がむくんでいて、血尿が見られる場合は腎臓に何かしらのトラブルが起こっている可能性があります。また、みぞおちに痛みがある場合は膵臓との関連が、しびれの症状がある場合は、椎間板ヘルニアになっている可能性が考えられます。こういった他の症状が見られる時も、早めに医療機関を受診するようにしてください。

まとめ

今回は、左側の腰の痛みがあらわれる原因や病気との関連などについて解説しました。腰が痛む主な原因は、長時間のデスクワークや立ち仕事など、腰に負担がかかり続けることです。しかし、腰周辺の臓器にトラブルが起こっていたり、腫瘍ができていたりすると、症状の1つとして腰が痛むこともあります。安静にしていてもなかなか痛みがおさまらない、痛みがどんどん強くなるといった場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

こちらの記事の監修医師

田園調布長田整形外科

長田夏哉

〇診療科 :整形外科

【経歴】
日本医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科学教室に入局し整形外科専門医の研鑽を積む。
主流医学に没頭する中、自然な流れで全体性の視点を育みボデイ・マインド・スピリット視点のトータルヘルスケアについても研鑽を深める。
平成17年田園調布長田整形外科を開院、独自の直観医療で多くの方が「生き方」のアドバイスに訪れる。
日本整形外科学会専門医。
日本スポーツ協会公認スポーツドクター。
日本スポーツビジョン協会理事長。
「人生が変わる不思議な診察室」サンマーク出版など著書多数。