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最終更新日:2022年7月27日

歩けるけど痛い捻挫には注意が必要!捻挫の原因や対処法を解説

こちらの記事の監修医師
田園調布長田整形外科
長田夏哉

(画像=stock adobe.com)

捻挫をして痛みを感じるものの、歩くことはできるというケースは少なくありません。しかし、歩けるけど痛い状態を放置していると、捻挫がクセになってしまいます。この記事では、捻挫が起こる原因と対処法、具体的な予防策などについて解説します。捻挫はスポーツだけでなく日常生活の中でも起こるものであるため、ぜひ参考にしてください。

捻挫の原因

捻挫とは、足首や指などを不自然にひねることで靭帯や軟骨、腱などが傷ついてしまう怪我のことです。スポーツをしている時や歩いている時の転倒などによって主に発生します。

捻挫を起こすと関節部分の血管が傷つき、内出血を起こすためひねった部分が大きく腫れてしまうこともあります。捻挫は体のどの関節でも起こる可能性のあるものですが、中でも足首が多い点が特徴です。ちなみに、つき指も捻挫の一種となります。

捻挫のレベル

捻挫は、靭帯の損傷具合によって、1度〜3度の3つのレベルに分けることができます。

1度:痛みも腫れもそれほどひどくなく、靱帯が一時的に伸びている状態
2度:靱帯の一部が切れてしまっている状態
3度:靱帯が断裂しており関節が不安定な状態

なお、靭帯以外にも、ひねり方や力のかかり具合などによっては筋肉や腱を損傷するケースや靱帯に引っ張られることで剥離骨折を起こすケースもあるなど、重症化する恐れもあるため注意しなければなりません。

「歩けるけど痛い」は放置してはいけない

捻挫をしたとき、歩けるけど痛いという状態になったことのある人は多いのではないでしょうか。実際に、捻挫をしてから時間が経つと歩けるようになる人は少なくありません。そのため、「あまり症状はひどくない」と自分で判断し、特に治療をすることなく放置するケースがよくあります。

しかし、捻挫を放置し、しっかりと治療しないままでいると関節が不安定な状況がずっと続くこととなり、捻挫を繰り返し起こすようになってしまいます。また、捻挫した状態で歩いたり走ったりしていると、患部をかばいながら動くこととなるため、他の関節に負担がかかりさらなる怪我につながる恐れもあるでしょう。

「捻挫はクセになる」という言葉を耳にしたことのある人もいるかもしれませんが、これは、捻挫をしっかりと治していないためにクセになっているものと考えられます。

捻挫をしても歩けるからといって、甘く見るのではなく、まずは病院で治療を受けるようにしてください。

捻挫したときの対処法

捻挫した時の対処法は急性期と慢性期で異なります。ここでは、自分でできる具体的な対処法について解説します。

急性期

急性期とは、捻挫してから2〜3日が目安となります。急性期は捻挫直後ということもあり、腫れや痛みが強い点が特徴です。患部は炎症を起こしているため氷や冷水などで冷やすことが大切です。冷やすことで血管が収縮するため内出血や炎症を抑えることができます。
ただし、冷やしすぎると凍傷を起こす可能性があるため、注意が必要です。

慢性期

慢性期とは、捻挫してから4〜7日が目安となります。捻挫からある程度時間が立っているため、腫れや痛みも徐々に落ち着いている時期です。慢性期は急性期とは逆に入浴や温感湿布などを使って患部を温めることがポイントとなります。これは、筋肉をほぐし血行をよくするためです。血行が良くなることで、腫れや痛みの緩和も期待できます。

応急処置は「RICE」

ここまでは急性期と慢性期の対処法について解説しましたが、受傷直後は応急処置として「RICE」を行うことが基本となります。RICEとは、4つの処置方法の頭文字をとったものです。
具体的には以下のようなことを行います。

  • R=REST:患部を動かさずに安静にすること
  • I=ICE:患部を冷やすこと
  • C=COMPRESSION:患部の腫れを大きくしないために圧迫すること
  • E=ELEVATION:腫れや出血を防ぐために、患部を心臓よりも高い位置に挙上し、血の巡りをよくすること

捻挫をした直後は、まずRICEを行い、その後急性期、慢性期の対応をすることとなります。また、合わせて病院も受診するようにしましょう。

注意点

捻挫をした場合、飲酒や入浴には注意しなければなりません。飲酒も入浴も血流をよくするため、出血が止まらない受傷直後などに飲酒や入浴をすると患部が悪化し、治るまでの期間が長くなる可能性があります。

捻挫の予防法

捻挫は、いくつかのポイントを意識することである程度予防することができます。ここでは、具体的な予防法を3つ紹介します。

スポーツをする前にはウォーミングアップする

捻挫はスポーツをしていてよく起こる怪我ですが、スポーツをする前にウォーミングアップが不足していると、思ったように体を動かすことができず、転倒したりバランスを崩したりしやすくなるなど、捻挫のリスクが高くなります。
そのため、スポーツをする前には、足首を回す、ストレッチをするなど、しっかりとウォーミングアップを行うようにしましょう。
特に、日常的に運動をする習慣がない人がいきなりスポーツをすると、怪我をする可能性が高いため注意してください。

サポーターやテーピングを活用する

過去に捻挫をしたことがある人や何回も捻挫を繰り返してしまう人は、サポーターやテーピングの活用がおすすめです。サポーターやテーピングを使用することで捻挫しやすい箇所を固定し保護することができます。
また、靴は自分の足にフィットしたサイズで、できるだけかかとが低いものを選ぶことで、捻挫のリスク軽減につながります。

姿勢や生活習慣に気をつける

一見すると関係ないように思えるかもしれませんが、姿勢や生活習慣に気をつけることも捻挫の予防につながります。

例えば、姿勢が悪いと体のバランスを正しく取ることができず、転倒しやすくなります。また、高血圧や糖尿病といった生活習慣病は下半身の血行を悪くする他、足腰が弱くなる原因にもなり、やはり転倒しやすくなってしまいます。

転倒は捻挫につながる恐れがあるため、日頃からいい姿勢を意識し、健康的な生活を心がけることが大切です。

捻挫したときは病院へ

先ほども説明しているように、歩けるけど痛いといった状態の捻挫を放置していると、捻挫がクセになる可能性があるため、受傷後は整形外科を受診するようにしてください。
病院では、どのような状況で捻挫したのか、捻挫した時足首はどの方向を向いていた、どのような動作で捻挫をしたか、といった問診が行われます。また、診察室に入る時の様子などをチェックしたり、皮下出血をチェックしたりする視診や触診なども行います。
病院によっては、特定の部位に負荷をかけることで、痛みの有無や動作を確認する前方引きテスト・内返しテストを行うケースもあるでしょう。

まとめ

今回は、捻挫の原因や捻挫した時の対処法などについて解説しました。捻挫はスポーツをしている時などに、足首や指などを不自然にひねることで発生します。靭帯や軟骨、腱などが傷ついてしまうケースもあり、ひどいケースだと骨折や靭帯断裂を起こすこともあるため注意が必要です。また、歩けるけど痛いといった状態を放置すると、捻挫がクセになってしまうため、受傷後はできるだけ早いタイミングで病院を受診するようにしましょう。

こちらの記事の監修医師

田園調布長田整形外科

長田夏哉

〇診療科 :整形外科

【経歴】
日本医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科学教室に入局し整形外科専門医の研鑽を積む。
主流医学に没頭する中、自然な流れで全体性の視点を育みボデイ・マインド・スピリット視点のトータルヘルスケアについても研鑽を深める。
平成17年田園調布長田整形外科を開院、独自の直観医療で多くの方が「生き方」のアドバイスに訪れる。
日本整形外科学会専門医。
日本スポーツ協会公認スポーツドクター。
日本スポーツビジョン協会理事長。
「人生が変わる不思議な診察室」サンマーク出版など著書多数。