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最終更新日:2022年11月13日

茶色の尿が出る原因は?他に現れる場合がある症状や対処法を解説

こちらの記事の監修医師
東京医科大学病院講師(常勤)外来:火曜AM 土曜AM/ 新宿つるかめクリニック泌尿器科(非常勤医)外来:第1・3・5土曜PM
平澤 陽介

(画像=Woman making urine test with ph material in laboratory/stock adobe.com)

茶色の尿が出た場合、尿中に血液が混ざっている可能性があります。尿は腎臓で血液がろ過されて作られるため、腎臓から尿路を通って体外へ排出されるまでのところに出血が起きていると考えられます。ここでは、尿が茶色になる原因や他に現れることがある症状、対処法などについて詳しく解説します。

尿が茶色くなる原因

尿が茶色くなった場合、何らかの原因で腎臓から尿道のどこかに出血が起きている可能性があります。茶色の尿は、壊れたヘモグロビンが原因であることが多く、簡単にいいますと過去の尿路のどこかで出血したことによる古い血をみていることが多いです。どのような原因が考えられるのか、詳しく見ていきましょう。

腎炎

腎炎とは、腎臓に起きた炎症のことです。腎炎によって血液をろ過する糸球体から出血すると、尿に血液が混ざることで茶色の尿が出る場合があります。出血箇所から体外までの距離が長いため、鮮やかな赤色ではなく、時間が経過したことによる茶褐色(古い血の色)の尿が出ます。

腎炎には、急性的な炎症が起きる急性腎炎と、1年以上にわたり糸球体に病変が生じた状態の慢性腎炎があります。いずれも血尿が出る可能性がありますが、症状の現れ方には個人差があるため、血尿だけでは判断できません。

尿路感染症

尿路感染症とは、尿の通り道である尿路に細菌感染が起きたことによる感染症の総称です。尿路と一言でいっても、腎臓、膀胱、尿道、前立腺など、さまざまな器官があります。症状は尿に血液が混ざることによる茶色の尿、残尿感、排尿時の痛みなどです。

膀胱炎では熱が出ないですが、腎臓(腎盂腎炎)や前立腺(急性前立腺炎)では熱が出て、放置すると敗血症という全身に菌が回り、命に関わる重症感染症に発展することも多いため、早めに泌尿器科を受診し、抗生剤治療を開始してください。

尿路感染症の多くは、腸内細菌が尿道に入り込み、逆行することによるものです。また、淋菌やクラミジアなどによる尿路感染症は、性行為が原因(性病)となる場合があります。尿路感染症は多くの病気の総称であり、その治療法もさまざまです。

膀胱がん

膀胱がんは、尿を溜める袋状の臓器の膀胱にできたがんです。血尿がよくみられますが、尿路感染症や腎炎でもみられるため、それだけで膀胱がんとは診断できません。

また、膀胱がんは結石のように痛みはないとされていますが、腫瘍部分に結石ができて痛みが現れる場合もあります。膀胱がんは放置すると周辺の臓器へと浸潤したり、遠くの臓器に転移したりする場合があるため、早期発見・早期治療が重要です。

前立腺がん

前立腺がんは、膀胱の出口に位置しており、尿道を取り囲むように存在する臓器です。前立腺がんは自覚症状に乏しいものの、進行すると尿道や膀胱へ浸潤し、血尿や排尿障害を引き起こすことがあります。

前立腺がんは早期発見・早期治療が重要なため、必要に応じて定期検査を受けることが推奨されます。健康診断や人間ドックでPSA採血を受けてみましょう。

腎細胞がん

腎細胞がんは、腎臓の中でも腎実質の細胞ががん化したものです。初期症状はほとんどありませんが、大きくなると血尿や背中・腰の痛み、足のむくみ、食欲不振、吐き気、腹痛などの症状が現れることがあります。

腎細胞がんも他のがんと同様に早期発見・早期治療が重要です。健康診断や人間ドックで超音波検査(エコー検査)やCT検査を受けてみましょう。

尿道カルンクル

尿道カルンクルとは、女性の外尿道口の周りに発生する良性のできものです。外尿道口は、尿が体外へと排泄される出口のことです。できものの大きさは数mm~大豆以上のものまでさまざまで、主に閉経後の経産婦にみられます。

原因は詳しくはわかっていませんが、外尿道口で炎症を繰り返すことで発症するといわれています。排尿を我慢することで外尿道口が刺激され、細菌が侵入することで炎症が起こる場合があります。治療は軟膏塗布で経過観察、もしくは根治には外科的手術が必要な場合も多く、お近くの泌尿器科へ相談しましょう。

茶色の尿の他に同時に現れることがある症状

茶色の尿が出た際に、他の症状も現れるとは限りません。しかし、茶色の尿が気になり受診したところ、病気が発見される場合があり、その病気の症状が現れる可能性もあります。例えば、残尿感や頻尿、排尿痛、わき腹・背中の痛み、発熱などです。

茶色の尿の他に症状が現れているかどうかで、原因を特定することはできません。茶色の尿が出た際は、まずは医療機関を受診しましょう。

尿が茶色い場合は何科を受診すればいい?

茶色の尿が出た場合は、泌尿器科を受診しましょう。泌尿器科は、腎臓や膀胱、前立腺、尿道などの病気を扱う診療科です。血尿が出た場合はこれらの尿路にトラブルが起きている可能性があるため、まずは泌尿器科で診察を受けてください。大事なポイントはまずは血尿の原因として泌尿器科を受診して悪性疾患を除外することです。

泌尿器科では扱えない病気が見つかった場合は、適切な診療科を紹介してくれます。

茶色の尿が出たら早めに医療機関を受診しよう

茶色の尿の正体は、古い血液が混ざった尿です。腎臓や膀胱、尿道などで出血すると、血液が尿に混ざって血尿になります。これらの臓器から出血している場合、放置しても大きな問題がないケースもありますが、腎炎や膀胱がんのように放置すると重大なトラブルを招く恐れがあるケースもあります。茶色の尿が出た場合は、早めに医療機関を受診して、原因を突き止めることが大切です。

トラブルを早期発見するためにも、尿の色は毎日確認しましょう。

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こちらの記事の監修医師

東京医科大学病院講師(常勤)外来:火曜AM 土曜AM/ 新宿つるかめクリニック泌尿器科(非常勤医)外来:第1・3・5土曜PM

平澤 陽介

〇診療科 :泌尿器科

【学歴・職歴】
2008年3月 北海道大学医学部医学科卒業
2010年3月 横浜労災病院 初期研修修了
2011年4月 慶應大学病院 泌尿器科 助教
2014年4月 東京医科大学病院 泌尿器科 助教
2018年4月 東京医科大学病院 泌尿器科 助教・医長 医学博士取得
2019年5月 Cedars Sinai (アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス)にResearch fellowとして留学
2021年4月 東京医科大学病院 泌尿器科 講師

【資格】
日本泌尿器科学会 専門医・指導医
日本内分泌学会 専門医
日本ロボット外科学会 専門医 国内B級ライセンス
日本ロボット外科学会 (ダビンチ)認定医 certificate取得
泌尿器ロボット手術 プロクター認定医 手術指導医

【受賞歴・獲得助成金】
①アメリカ泌尿器科学会ベストポスター賞(2012年, アメリカ, アトランタ)
「Transurethral enucleation with bipolar versus open prostatectomy for patients with large prostate > 70cc」
②ヨーロッパ泌尿器科学会ベストポスター賞(2016年, ドイツ, ミュンヘン) 
「Impairment in Activities of Daily Living after radical cystectomy among elderly aged over 80. Assessment based on 6778 cases」
③埼玉地方会 ベストプレゼンテーション賞 (2011年)
後腹膜繊維症に対する腹腔鏡下尿管剥離術の検討
④科学研究費 2017-2018年 難治性前立腺癌に対するタキサン系抗癌剤とNFκB阻害剤を用いた新規治療戦略開発
⑤上原記念生命科学財団 海外リサーチフェローシップ 2020年 膀胱癌に対する新規免疫治療の効果予測バイオマーカーの開発
⑥佐々記念賞 「Sarcopenia as a Novel Preoperative Prognostic Predictor for Survival in Patients with Bladder Cancer Undergoing Radical Cystectomy Yosuke Hirasawa, Jun Nakashima, Daisuke Yunaiyama et al.」
⑦東京医科大学科研費フォローアップ助成金 去勢抵抗性前立腺癌に対する新規治療戦略の確立

他、著作論文多数。

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