最終更新日:2022年10月11日
よだれかぶれの原因は?対策から受診の目安まで解説

こちらの記事の監修医師
社会福祉法人つわぶき やましろクリニック
神田貴行

よだれかぶれは、赤ちゃんの身体的な特徴が原因となって起こる皮膚炎の一種です。かゆみや赤み、湿疹などの症状を伴い、ひどくなると口周り以外の部位にも症状が広がることもあります。この記事では、よだれかぶれの原因や具体的な症状、対策方法などについて解説します。赤ちゃんが生まれたばかりの方はぜひ参考にしてください。
よだれかぶれの原因
よだれかぶれは、よだれの刺激が原因となって口の周りがかぶれてしまう皮膚炎の一種です。症状としては、かゆみを伴う赤みのほか、ブツブツができることもあります。よだれが垂れてしまう部分は、肌が常に濡れた状態となってしまうため、肌のバリア機能が低下しかぶれが起きるという仕組みです。
では、なぜよだれかぶれが発生するのでしょうか。よだれかぶれが発生する原因としては、赤ちゃんの身体的な特徴が挙げられます。例えば、赤ちゃんは、よだれをうまく飲み込むことができず、口に垂れてしまうことがあります。また、口周辺の筋肉が未発達であるため、口が開いた状態となり、よだれが出てしまいます。これらの点がきっかけとなって口周りによだれがつき、かぶれてしまいます。
そのほかにも、赤ちゃんは手を舐めることがありますが、舐めた後に顔や口を触ってしまいよだれかぶれが発生することもあるでしょう。
よだれかぶれの症状
先ほども少し触れていますが、よだれかぶれの症状としては、口周りのかゆみや赤い湿疹などがあげられます。
赤ちゃんが痒みを我慢できずに、かきむしってしまうと、皮膚がむけ、炎症が悪化する可能性もあるため注意しなければなりません。
また、炎症の悪化に伴い口周り以外にも、頬や首、耳の下など範囲が広がるケースもあります。赤ちゃんが痒そうにしている、いつもかきむしっている、赤みが広がっているなどの症状が見られる場合は、早めに病院を受診してください。
赤ちゃんの肌の特徴
赤ちゃんは、母親の胎内にいるときはさまざまな刺激から守られている状態です。しかし、生まれた後は、空気の乾燥やほこりなど、さまざまな刺激に晒されてしまうこととなります。また、赤ちゃんの皮膚は非常に薄く、生後間もないころは大人の半分しかないと言われています。
さらに生後4か月以降は皮脂量も少なくなるため、肌がトラブルを起こしやすい状況です。よだれかぶれの他にも、乾燥や炎症などが起こることもあるでしょう。
よだれかぶれの対策・ケア方法
ここでは、よだれかぶれの対策方法やケア方法について解説します。決して難しいことをするわけではないため、ぜひ参考にしてください。
口周りをこまめに拭く
よだれかぶれを起こさないためには、赤ちゃんの口周りをこまめに拭くことが大切です。
例えば食事の後は、口周りによだれや食べかすなどが付着しており、かぶれの原因となるため、すぐに拭き取ってあげましょう。また、食事の場面以外でもよだれがついているときなどはこまめに拭き取ることを意識してください。
なお、赤ちゃんの肌は非常にデリケートであるため、拭き取る際は、ゴシゴシ拭く、固いもので拭くといったことはしないようにしましょう。大人からしてみると、ティッシュは柔らかいイメージがあるかもしれませんが、一般的にティッシュにはごわつきがあるため、赤ちゃんの肌には優しくありません。
赤ちゃんの口周りをケアする時のポイント
赤ちゃんの口周りをケアする際は、汚れを拭き取るというよりも、洗うように拭くというイメージで優しく行うことが大切です。口周りを拭く際に役立つのが、濡れたコットンです。コットンは使い捨てであるため、清潔な状態で利用することができます。また、薬局などでも購入できる点も特徴です。コットンがない場合は、ガーゼを水で濡らし、絞ったものを使っても構いません。
コットンやガーゼを赤ちゃんの肌の上におき、ゆっくりと滑らせるように拭きましょう。また、吹いた後は、濡れていないガーゼなどを使って水分を吸わせるようにしてください。
なお、コットンやガーゼを濡らす際、30度以上のぬるま湯を使うと、皮脂が溶けて落ちるおそれがあるため、30度未満の水で濡らすようにしましょう。
肌を清潔にする
よだれかぶれを回避するためには、当然ながら日頃から肌を清潔にすることも大切です。具体的には、保湿を行うようにしましょう。
市販の保湿剤を使用することができる他、ワセリンやシアバターの使用もおすすめです。ワセリンは、古くから肌荒れの際の保湿剤として活用されているものです。ワセリンの役割は、肌トラブルを治すことではなく、肌を保護することにあります。ワセリンを塗ることで肌の上に膜を作り、刺激を与えないようにしつつ、水分を逃さないようにするといったイメージです。
また、シアバターは、ワセリンに比べると少し高価ですが、赤ちゃんの肌の保湿には適しているといえます。こちらも、肌に塗ることで膜を作り、肌を保護してくれます。
塗るタイミングとしては、口周りを拭いた後などがおすすめです。よだれなどを拭き取った後は、肌が乾燥しやすいタイミングであるため、同じ時に保湿剤を塗ることで肌を保護することができます。
なお、保湿剤を塗る際もよだれを拭き取る時と同じように、肌に刺激を与えないように優しく塗るようにしましょう。
よだれかぶれがひどい場合は病院を受診
よだれかぶれの症状がなかなか治らない、むしろ症状がひどくなっているといったときは、小児科や皮膚科を受診しましょう。
「少し様子を見てみようかしら」と思っているうちに、どんどん症状がひどくなる可能性もあります。ひどいかぶれでも、診察を受け、薬を処方してもらうことで、すぐに改善されるケースもあるため、少しでも気になる場合は、速やかに受診するようにしましょう。
なお、治療としては、軟膏や保湿剤などの外用剤を使ったものと、飲み薬などの内服薬を使ったものがあります。
治療方法は、1つだけではないため、医師と相談しながら最適な治療を選ぶことが大切です。そのためにも、初診の際はいつから起こっているのか、どのような状況なのか、症状の進行具合はどうかなどできるだけ細かく状況を医師に伝えることがポイントとなります。
まとめ
今回は、よだれかぶれの原因について解説しました。よだれかぶれは、よだれをうまく飲み込むことができないために口に垂れてしまう、口周辺の筋肉が未発達で口が開いた状態となってしまうといった赤ちゃんの身体的な特徴が原因となって起こるものです。
かゆみや湿疹などを伴い、症状がひどくなると、口周り以外にも範囲が広がる可能性もあるため、注意が必要です。日頃からこまめに口周りを拭き、保湿剤などを使って肌を保湿するなどして、対応することがポイントとなります。
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こちらの記事の監修医師
社会福祉法人つわぶき やましろクリニック
神田貴行
小児科医
<経歴>
1996年鳥取大学医学部卒業
鳥取大学医学部附属病院小児科勤務
松江市立病院小児科勤務
公立八鹿病院小児科勤務
鳥取県立中央病院小児科勤務
鳥取市立病院小児科勤務
社会福祉法人つわぶき つわぶきクリニック勤務
社会福祉法人つわぶき やましろクリニック勤務中
大学勤務医時代は腎臓専門、現在は発達障害児へ積極的に対応している。
2022年1月合同会社Kクリニックを起業し、代表を務める。
<資格>
日本小児科学会専門医
医学博士
島根大学医学部小児科臨床教授
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