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最終更新日:2022年4月30日

新学期から1ヵ月…「環境になじめていない」子どもが発する〈SOSサイン〉

こちらの記事の監修医師
京都きづ川病院/きづ川クリニック 小児科医
米田 真紀子 先生

(写真=PIXTA)

春になり新しい1年がスタートしました。4月は、子供を取り巻く環境が大きく変化します。環境の変化によって子どもが感じるストレスが大きければ大きいほど、それがさまざまな身体の症状となって現れると、小児科医の米田真紀子先生はいいます。環境の変化でわが子に不調が現れたとき、保護者はどのように対応すればよいのでしょうか、みていきます。

新生活ではどんなことがストレスになる?

保育園や幼稚園の入園時には、それまでお父さんお母さんとずっと過ごしてきた子どもが、はじめて保護者から離れて他人と共同生活をするようになります。今までは自分中心に回っていたことも、周りに合わせて調整していくことになります。

食べ慣れないものも食べなければいけないし、遊びばっかりだったのが、歌やお遊戯の練習、制作などをしなければならない時間も増えます。一旦慣れたと思っても、進級時に担任の先生やクラスのメンバーが変わってしまうとまた緊張してしまいます。

小学校にあがると、まずは椅子に座って何十分も先生の話を聞いたり、黒板を写したり、勉強をしなければいけません。授業中に発言を求められることもあるし、テストだってあります。給食も早く食べなければいけないし、嫌いなものも残せないかもしれません。

人間関係もだんだん複雑になってきます。自分と周りの人間を比較して、できること・できないことがあることも知ります。そしてコロナ禍での制約もたくさんあります。

そうしたひとつひとつのことが、子どもにとって大きなストレスになる可能性があります。

ストレスに対する子どもの反応

子どもがストレスを抱えているとき、どのような症状がでるのでしょうか。

子どもは、自分がストレスを感じていることを自分でも理解できていなかったり、うまく表現できないことが多く、ストレスを溜め込んだ結果、身体のいろいろな場所に問題が出てきます。

体の痛み

よくあるのが、体のどこかに痛みを訴えるケースです。頭痛や腹痛、胸痛のほか、これらが合併することもあります。

また、幼児では頭痛や腹痛よりも、足などの痛みを訴える場合があり注意が必要です。

こうしたさまざまな体の痛みは、ストレスにより痛みを感じる神経が過敏になってしまうことにより起こりやすくなるともいわれています。

情緒不安定

イライラしたり攻撃的になったり、逆に落ち込みが激しい・表情が乏しいといった鬱症状が出たり、または急に気分の浮き沈みが激しくなるなど、気持ちの面で不安定になる場合があります。子どもの正常な成長過程において情緒面の変動はあるものですが、急激に変化がある場合には注意が必要です。

睡眠の障害

上記のようなストレス反応が見られる子どもたちに多く共通するのが、睡眠障害です。痛みや情緒不安定などを主訴に小児科を受診する子どもたちは、多くの場合、なかなか寝つけなかったり、眠りが浅くて中途覚醒してしまうといった、睡眠障害を抱えています。ひどいときには昼夜逆転してしまい、朝起きられなくなる子どももいます。

その他

チック症状が出たり、何度もおしっこに行くようになるといった、特徴的な症状が出ることもあります。また、爪噛みや指しゃぶり、我が儘や甘えがひどくなるといった行動が見られることもあります。

典型的な症状がなくても、「なんとなくいつもと様子が違う」という親の感覚も重要です。ストレスの感じ方やストレスへの抵抗力は個人差が大きいですが、ストレスに対する身体の反応も人によってまったく異なり、実にさまざまな症状が出る可能性があります。

親が取るべき対応とは?

ストレスそのものは子どもの成長に欠かせないものですが、子どもの社会は親が思っているよりもずっと複雑ですし、親からしたら「そんなことで」というような思いもかけないことで悩んでいたりもします。その子の悩みの大きさは他人からみて評価できるものではありません。

子どもがストレスから体調を崩しているかもしれないと思ったとき親が取るべき対応は、まずは話しやすい環境を整えてあげること。子どもは親に心配をかけまいとなかなか話を切り出す勇気が出せないことが多いです。

そして、いざ話し始めたときには、決して遮らずじっくり子どもの話を聞いてあげること。すぐに解決策を見つける必要はありません。ただ、はじめは傾聴して共感し、全面的に子どもの味方であることを伝えることが重要です。

また、忘れてはならないのが、病気が隠れている可能性もあるということです。子ども自身も自分の体調が気になって新たなストレスが増え、どんどん悪循環に陥ってしまうことがあるので、まずは小児科を受診して必要な検査を受け、大きな病気が隠れていないかどうか確認しておきましょう。

実は親もイライラしていませんか?

子どもにストレスが溜まっていそうなとき、親の心の健康状態はいかがですか? 子どもの様子に連動してイライラしてしまったり、不安な様子が現れていませんか? 子どもは親の鑑なので、親の不安が一番子どもに影響を与えます。

心当たりのある人は、まずは子どもと一緒に身体を動かしたり、ちょっとお散歩にでかけたり、普段のスキンシップを多めにとってみるのもいいかもしれません。

こちらの記事の監修医師

京都きづ川病院/きづ川クリニック 小児科医

米田 真紀子 先生

日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
1981年生まれ。平成19年滋賀医科大学医学部卒。同年4月より滋賀医科大学付属病院にて初期研修の後、同大学小児科学教室入局。平成23年より済生会滋賀県病院勤務の後、平成27年より京都きづ川病院勤務。
その間、3人の子供に恵まれ、育休・産休を取得しつつ、現在はその経験を生かして、患者とその家族の心に寄り添う診療を心がけている。一般診療から小児救急、新生児領域まで幅広い経験を有する。