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最終更新日:2022年4月6日

ろうし(ろうがん)老視(老眼)

こちらの記事の監修医師
南大阪アイクリニック
渡邊 敬三

概要

老視とは、老化により、眼のピント調節の働きが衰えて、近くにピントが合いにくくなり、近くのものが見えにくくなることです。一般的には「老眼」と呼ばれていますが、正式には「老視」です。老視は、老化によっておこる生理現象であり、誰にでも生じ、正確には病気ではありません。60歳以上になると老視は(自覚的には)ほぼ進行しなくなります。ところで「近視の人は老眼にならない」というのは間違いです。老視の根本的な治療法はなく、老眼鏡あるいは老視用のコンタクトレンズを使うことになります。進行を予防するため、毛様体筋を鍛えたり、全身の老化を遅らせるために、バランスの良い食事をとり、ウォーキングなど運動すると良いでしょう。

原因

眼にある水晶体は、光を屈折させるレンズの働きをもちます。そして、水晶体周囲にある筋肉「毛様体筋」で水晶体の厚みを変え、屈折率を調整します。近くを見る時には、毛様体が収縮し、水晶体が厚くなり、屈折率が増し、近くに焦点を合わせるのです。この調節機能は、自律神経により制御され、自動で働いています。老化により、30~40歳頃から、この調節力は衰えてきて、60歳頃にはほとんど失われてしまいます。ですから、60歳を超えると老視は進行しなくなります。また、水晶体も硬くなり、弾力性が低下します。これが老視の原因です。水晶体の硬化が進むと白内障を起こします。

症状

老視の症状は30~40歳頃から自覚されます。まず近くのものを見る時に、ピントを合わせるのに時間がかかり始めます。またスマホなどの字を長時間見たあとに遠くをみると、ピントが合うまでに時間がかかるのが初期症状のひとつです。手元の文字がぼやけて見にくく、細かい文字が読みにくくなります。目から数十センチ離さないと見えにくい状況です。また、周りが暗いほど症状は強くなります。長時間見ていると目がかすみ、近くを見る作業時に眼が疲れます。肩こり、頭痛、吐き気を伴うこともあります。元々遠視の人は正視(遠視も近視もないこと)の人と比べると、近くを見る時の調節力が余計に要るため、老視を早くから自覚します。逆に、近視の人は、眼鏡を外すと近くのものが見えやすく、老視を自覚しにくくなります。

検査・診断

臨床症状と問診から老視と診断します。特異的な検査はありませんが、老視と同じような症状が生じる他の病気を鑑別するため、眼科を受診した方がよいでしょう。もともと正常な視力の人が、本を読むときに目から30㎝以上離さないと読みにくい場合、老視のサインがでています。

治療

目の機能低下を改善する目薬(ビタミンB12やビタミンE、ネオスチグミンメチル硫酸塩配合)で一時的に症状を緩和できます。根本的な治療法はなく、近用眼鏡(老眼鏡)を用いて視力調整を代用する必要があります。老眼鏡には、単焦点、遠近両用、中近両用、近近両用などの種類があります。近視や遠視用のコンタクトレンズ使用者は、コンタクトレンズをつけた状態で老眼鏡を使用してください。また、老視用のコンタクトレンズ(遠近両用コンタクトレンズ)もあります。特殊な治療法として、片方の目は遠くを、もう片方は近くを見やすいように、老眼鏡やコンタクトレンズで調節する「モノビジョン法」や、多焦点眼内レンズを眼内に挿入する手術法もありますが、白内障のない方が老眼鏡対策として多焦点眼内レンズを挿入することは極力避けてください。

予防/治療後の注意

老視の発症を防ぐことはできません。進行を少しでも防ぐ方法として、ピント調節する毛様体筋を鍛える運動があります。やり方は、老視のトレーニングでは遠方・近方を交互に見るということに一定の効果があるといわれています「老眼鏡を使うと老視が悪くなる」というのは間違いです。老眼鏡を使っても使わなくても、60歳頃まで老視は進行します。老眼鏡を使わずにいると、かえって目の疲れがひどくなりますから、我慢せずに老眼鏡を使いましょう。老視が進行した場合、老眼鏡を作り直す必要があります。スマートフォンやタブレットを長時間見続けると、一時的に老視の症状が悪化します。スマホを見る時は、適切な距離を置き、1時間につき10~15分は休んでください。また、目の老化は体全体の老化と関連します。バランスの良い食事やウォーキングなどの運動により、全身の老化を遅らせると老視予防法や、抗酸化作用のあるポリフェノール(レスベラトロール)の服用により水晶体の硬化を防ぎ老眼が改善するという報告もあります。

こちらの記事の監修医師

南大阪アイクリニック

渡邊 敬三

〇診療科 :眼科

【略歴】
2003年:近畿大学医学部 卒、近畿大学医学部眼科学教室 入局
2009年:府中病院 眼科、近畿大学医学部大学院医学研究科 卒
2011年:Brien Holden Vision Institute Visiting Research Fellow
2012年:近畿大学医学部 助教
2014年:近畿大学医学部 医学部講師
2016年:医療法人翔洋会 理事長 平木眼科 院長
2018年:南大阪アイクリニック 院長
クリニックサイト http://www.shoyokai.or.jp/
白内障ラボ https://www.hakunaisholab.or.jp/
白内障ラボチャンネル https://www.youtube.com/channel/UCpretoNzKHbeK6jScarXhTA

近畿大学医学部を卒業後、同眼科学教室に入局し、
府中病院(和泉市)勤務。

オーストラリア・シドニーでの研究留学などを経て、
近年は同大学病院眼科にて医学部講師として
白内障外来および角膜・ドライアイ外来を担当する。
平成28年4月より
南大阪アイクリニック(旧平木眼科)院長。
【資格】
医学博士
日本眼科学会専門医

治療に適した診療科目

眼科

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