bool(false) bool(false)
アレルギー性結膜炎【イシャチョク】

オンライン診療対応クリニック病院検索・クリニック動画紹介のイシャチョク

  • 一般会員
  • 医師会員
  • 法人会員

イシャチョク

一般
会員
医師
会員
法人
会員

最終更新日:2022年3月31日

あれるぎーせいけつまくえんアレルギー性結膜炎

こちらの記事の監修医師
スマイル眼科クリニック
岡野 敬

概要

アレルギー性結膜炎は、花粉やハウスダストなどの抗原(アレルギン)が原因で、まぶたの腫れや、目ヤニ、充血、流涙といった症状が現れる疾患です。重症例である春季カタルや、コンタクトレンズの使用者に多い巨大乳頭結膜炎も含まれます。アレルギーとは、異物から生体を守る免疫反応が病的に機能して、生体を障害することをいいます。アレルギーは免疫学的機序の違いにより、4つのタイプに分類されますが、アレルギー性結膜炎は、Ⅰ型アレルギー疾患に含まれます。Ⅰ型アレルギーは、症状発現までの時間が短い「即時型アレルギー」であり、狭義で「アレルギー」というときは、Ⅰ型アレルギーを指すことが多いです。

原因

アレルギー性結膜炎は、アレルギー反応を起こすような抗原(アレルゲン)への暴露が原因となって起こります。スギやヒノキなどの花粉や、ダニ、ペットの毛などがアレルゲンとなることが多いです。Ⅰ型アレルギー疾患の患者は、家族性の素因であるアトピー素因(アレルギー体質)を有することが多く、アトピー素因と環境因子が相互作用することで発症するとされています。また巨大乳頭結膜炎はコンタクトレンズの使用者に多く、コンタクトレンズの汚れやレンズが合っていないことが原因となって発症します。

症状

アレルギー性結膜炎の症状として、まぶたの腫脹、目の充血、流涙、眼脂(目やに)、目のかゆみ、異物感などがあります。アレルギー性鼻炎を併発することも多いです。一般的に、アレルギー性結膜炎を含むⅠ型アレルギーは「即時型アレルギー」であり、抗原に暴露された後、数分から2時間と、比較的短時間で症状が現れます。慢性のアレルギー性結膜炎の重症型である春季カタルでは、結膜に増殖性の変化が認められます。上まぶたの裏に石垣状の乳頭増殖(巨大乳頭)が形成された場合は、摩擦によって角膜が傷つき、痛みや視力低下が起こることもあります。巨大乳頭結膜炎では瞼の裏に白色の乳頭状の隆起が多数生じ、コンタクトレンズがズレやすかったり、ゴロゴロと違和感があることが多いです。

検査診断

アレルギー性結膜炎は、問診や身体所見、結膜の状態などから診断されます。結膜上皮細胞を擦過採取して顕微鏡で観察し、好酸球の存在を確認することで確定診断がつきますが、実際は涙液や血清中のIgE量を測定して診断をすることが多いです。

治療

アレルギーに対しては、まずアレルゲンからの除去と回避が重要です。医療的介入としては、点眼薬による薬物療法があります。基本的には抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬、ケミカルメディエータ遊離抑制薬など)が第一選択となりますが、奏功しない場合や重症例などでは、ステロイド薬や免疫抑制薬なども検討されます。またアレルギーそのものの根治治療として、アレルゲンの継続投与で体を慣らすことで体質改善を目指す、特異的免疫療法(減感作療法)があります。対象のアレルゲンエキスの投与を低濃度少量から開始し、少しずつ増量して過敏性を減少させるため、治療期間は長期にわたり、アナフィラキシーショックといった副作用の発現に注意する必要があります。

予防/治療後の注意

アレルギーに対しては、アレルゲンからの除去と回避が重要であり、それぞれのアレルゲンに応じて対策を講じる必要があります。ダニが原因ならば清掃や除湿、防ダニ布団カバーの使用、畳ではなくフローリングにするといった対策が有効です。花粉が原因ならば、飛散時期にはマスクやメガネを着用し、帰宅時に玄関ドアの前で衣類や髪についた花粉を払い落とす習慣をつけ、洗濯物は外干ししない、もしくは花粉をしっかり払い落としてから取り込むといった工夫が有効です。ペットが原因の場合は、ペットと飼育環境を清潔に保つ、生活区域を分けるといった工夫が有効です。また巨大乳頭結膜炎の治療後は、コンタクトレンズの洗浄を徹底し、場合によってはコンタクトレンズの素材や種類を変更する必要があります。

こちらの記事の監修医師

スマイル眼科クリニック

岡野 敬

〇診療科 :眼科

【経歴】
平成9年 杏林大学医学部卒業。
杏林大学病院アイセンター、公立阿伎留病院眼科、志和眼科医院、都南眼科、みたけ眼科、やはば眼科院長として勤務し、外来診療と手術を行う。
平成14年9月より、横浜市青葉区のスマイル眼科に勤務。
平成15年1月よりスマイル眼科クリニック院長。

【専門】
専門は、前眼部疾患、緑内障、ドライアイ、アレルギーなど一般眼科外来と、小児眼科、コンピュータ支援医療。

【所属学会】
日本眼科学会、日本眼科医会、ドライアイ研究会、日本LIME研究会、近視学会、東洋医学会会員。

【趣味】
旅行、電子工作、ワイン、コーヒー、料理など。

【資格】
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート、PADIオープンウォーターダイバー、アマチュア無線4級保持。

治療に適した診療科目

眼科

関連記事

眼科のおすすめクリニック