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最終更新日:2022年7月6日

まるふぁんしょうこうぐんマルファン症候群

こちらの記事の監修医師
TMG宗岡中央病院
小室 哲也

マルファン症候群

概要

マルファン症候群は、遺伝子の異常によって生じる遺伝性の疾患です。マルファン症候群の患者さんは、「細胞と細胞をつなげる結合組織と呼ばれる部分が脆もろくなる」という体質を持つため、全身の各臓器にさまざまな合併症が生じます。症状の程度にも個人差が大きく、症状や疾患に気が付かないという人も少なくありません。一般的に、マルファン症候群の患者さんは、年齢や家系から想定されるよりも身長が高くなります。高身長で細く長い指、背骨が曲がる、胸の変形などの外見上の特徴が確認されます。また、水晶体がずれる、強い近視になるなどの目の症状が発生したり、大動脈解離などの心臓血管の症状が出現する可能性もあります。5,000人に1人がマルファン症候群の遺伝子素因をもっていると報告されていますが、症状の程度には個人差が大きいため、自分がマルファン症候群だとは気がついてない人も多く、正確な数字は分かっていません。

原因

マルファン症候群の原因は、FBN1とよばれる原因遺伝子の異常であることが分かっています。FBN1遺伝子に異常が生じることで、結合組織中のたんぱく質に異常が生じ、全身の結合組織に症状が出現すると考えられています。マルファン症候群は遺伝することが分かっており、マルファン症候群の親からマルファン症候群のお子さんが生まれる確率は50%です。しかし、マルファン症候群のうち、4人に1人(おおよそ2割)は、FBN1遺伝子などに突然異常が生じて発症し、遺伝ではなく「その人から」突然発症することも分かっています。

症状

マルファン症候群では、全身の結合組織に異常が生じているため、様々な症状が出現します。骨格に出現する症状として、高身長、細く長い指、背骨が曲がる、胸の変形などが確認されます。眼に出現する症状としては、水晶体(レンズ)がずれる、強い近視になるなどの症状が出現し、心臓血管の症状として、大動脈解離などの重篤な心血管疾患を合併する可能性もあります。呼吸機能に影響を及ぼすこともあり、肺に穴が開く「気胸」という状態が引き起こされる可能性があります。

検査・診断

マルファン症候群に特徴的な身体所見(高身長や手足の長さ、極端に細い体など)を確認した際には、マルファン症候群を疑うことがありますが、身体所見だけではわからないことも多く、家族歴などの聴取が必須となります。遺伝子検査などのより専門的な検査が実施されることもあります。マルファン症候群を発見した際には、全身臓器の状態を詳しく検査することが重要であり、心臓と大動脈の心エコー検査、手、脊椎、骨盤、胸部、足、頭蓋骨のX線検査、眼の診察などを行います。

治療

マルファン症候群に対しての根治的な治療方法はなく、合併症に対する対症療法が治療の基本となります。また、合併症が発症する前に適切に予防を行うことも重要な治療戦略であり、特に重篤な心血管系疾患を発症させないための血圧管理や定期的な心エコーによるフォローアップなどがとても重要になります。目の症状が出現する割合も高く、眼科との連携を充実させ、定期的な眼科検診を行なっていくことも大切です。骨格系の症状に関しては、症状が強い場合には手術が行われることもありますが、手術のリスクなどを考慮しながら慎重に治療を行っていく必要があります。このように大きな症状の出現を未然に防ぐことと、合併した症状によるQOLの低下をできる限り抑えるということが基本的な治療戦略となります。

予防/治療後の注意

アルファン症候群そのものを明確に予防することはできませんが、家族歴などからできるだけ早く病気を発見し、心臓や肺などの大きな合併症の発現を未然に予防していくということが重要になります。マルファン症候群が確認された際には、定期的な検診を受けていただくことで、重篤な合併症の発症を予防することも可能です。

こちらの記事の監修医師

TMG宗岡中央病院

小室 哲也

〇病院名 :TMG宗岡中央病院
〇医師  :小室 哲也
〇アクセス:埼玉県志木市上宗岡5丁目14−50
〇診療科 :総合内科

【経歴】
2004年埼玉医科大学卒業。
総合内科専門医、循環器専門医、集中治療専門医の3つの専門医資格もっており、現在は内科を中心とした総合診療行っている

治療に適した診療科目

循環器内科 小児科

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