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最終更新日:2022年7月6日

がくしゅうしょうがい学習障害

こちらの記事の監修医師
小児科医・新生児科医
今西 洋介

学習障害

概要

学習障害とは発達障害の一種で、知的水準や身体の機能に大きな障害はないものの、特定分野の学習が極端に苦手となるのが特徴で、学習障害には、読字の障害を伴うタイプ、書字表出の障害を伴うタイプ、算数の障害を伴うタイプの3つがあります原因は生まれつきの脳機能の異常と考えられていますが、成長過程で発生する場合もあります。症状が明らかとなるのは本格的な教科学習が始まる学童期になってからです。また、自身と周囲との違いを認識することで抑うつ症状や不安症状などの精神的な不調を引き起こすことも少なくありません。現在のところ根本的な治療方法はありませんが、本人の認知の特性に合わせて適切な教育を受け、周りのサポートを受けながら、症状とうまく付き合いながら生きていく術を身につけることが大切です。

原因

学習障害は生まれつきの脳機能の異常とも考えられていますが、成長過程で学習障害が発生する場合もあります。母親の病気や妊娠中の薬剤の摂取、出生時の未熟性や低体重、黄疸などの新生児の問題などがあります。また、出生後、鉛などの環境有害物質への曝露、中枢神経への感染症、がんとその治療、低栄養、重度の社会的隔離、情緒的ネグレクトや情緒的虐待などがあります。

症状

学習障害は、読み書きや計算、聞き取りなどの特定分野の学習能力が著しく低いのが特徴です。幼児期から色の名前や文字を覚えたりすることが遅れ、文字に興味を示さない、数を数えられないといった特徴が現れますが、症状が特に目立つようになるのは学童期に入ってからとされています。おもによくある学習障害には、読字障害、書字障害、算数障害の3つのタイプがあります。読字障害は、文章を読むのが極端に遅い、読み間違えること多いなどがあります。書字障害は文字を書いたり文章を綴ったりすることが難しいです。算数障害は計算や推論することが難しいです。活字体で書いたり、模写したりといった微細運動の協調を要する行為が苦手なこともあります。また、注意持続時間が短かく集中力が散漫である、周囲とうまくコミュニケーションが取れない、言語障害や話し言葉の理解が苦手などの症状も見られます。欲求不満に陥り、その後に注意散漫、多動、引きこもり、引っ込み思案、攻撃性などの行動面の問題を起こす場合もあり、学習障害と注意欠如・多動症は、しばしば同時に発生します。学習障害はこのようなさまざまな“生きづらさ”の原因となる症状を引き起こします。そのため、気分の落ち込みや過度な不安感などが現れることも多く、成長するにしたがって引きこもりや他者への攻撃など社会生活に支障をきたす行動を繰り返すようになることがあります。

検査・診断

学習不振は学習障害以外で生じることもあるため、診断する際にはそれらとの鑑別に必要な検査も行わなければなりません。具体的には次のような検査が行われます。心理士や医師と面談、テストを行って心理的特徴、知的能力、発達の偏りや遅れの有無などを調べる心理検査です。学習障害はほかの発達障害を併発するケースも多いため、これらの検査の結果を基に慎重に診断します。読み書きや計算などのうち、どの分野の学習に障害があるのかを調べる目的で、書字・読字・計算などの検査を行うのが一般的です。細かな検査のうち少なくとも1つの能力が6カ月以上にわたり、その年齢で期待される水準を大幅に下回っている場合、学習障害である可能性があります。また、画像検査によって脳の病気の有無を調べます。また、身体的な機能の異常の有無を調べるための一般的な視力検査、聴力検査などを行うことがあります。

治療

学習障害を根本的に治す方法は確立していませんが、学習障害に対する最も有効な治療は、本人に合うよう入念に調整した教育を行うことです。また、学業不振に伴う自信低下やストレスによってうつ病や不安障害、睡眠障害など精神的な病気を伴う場合には、それらの症状に対しては抗うつ剤、抗不安剤、睡眠導入剤などによる薬物療法を行います。学習障害の中には注意欠如・多動症もみられる場合は、薬によって、注意力や集中力を改善し、学習能力を向上できることがあります。学習障害と診断された場合は、学校や家庭の環境を整え、適切な指導を行うことで苦手分野をカバーしていくことが大切です。学習障害はそれぞれに合った学習方法をできるだけ早い段階から始める必要があります。ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)などを伴う場合には、それらを考慮した配慮、学習支援も必要となり、家庭・学校・医療関係者の連携が欠かせません。

予防/治療後の注意

支援の必要性が認知されにくく、結果的に自信の低下につながりやすいので、注意が必要です。早期から介入し、本人に合った環境の中で学ぶことで、必要なスキルを身につけやすくなります。また、抑うつなど二次的な問題が起きるのを予防できるとも言われています。本人やその家族は、発達障害と生涯付き合っていかなければいけないため、しっかりと発達障害に向き合っていくことが大事です。それぞれの特性を家族や周囲がよく理解した上で、適切に本人をサポートしていく必要があります。日頃から本人の様子を見ながら、必要に応じて医療機関を受診しながら症状の悪化を防ぐことも重要です。

こちらの記事の監修医師

小児科医・新生児科医

今西 洋介

【経歴】
2006年富山大学医学部卒業

石川県立中央病院 新生児科勤務
りんくう総合医療センター 新生児科勤務
大阪府医療センター 新生児科勤務

講談社モーニング連載漫画「コウノドリ」のドラマの医療監修を務める。
2022年4月ヘルスプロモーション会社を起業。

現在は一般社団法人チャイルドリテラシー協会の代表理事も務める。

【資格】
日本小児科学会専門医
日本周産期新生児学会新生児専門医

治療に適した診療科目

小児科 児童精神科 小児神経科

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