オンライン診療対応クリニック病院検索・クリニック動画紹介のイシャチョク

  • 一般会員
  • 医師会員
  • 法人会員

イシャチョク

一般
会員
医師
会員
法人
会員

最終更新日:2022年10月14日

けろいどケロイド

こちらの記事の監修医師
みやびクリニック
矢加部 文

ケロイド

概要

ケロイドとは、皮膚が傷ついた後に生じる赤みの強い盛り上がりのことです。はっきりした原因は不明ですが、体質が関係しているとされています。誘因は傷であり、傷あとに線維成分(コラーゲン)が過剰に増殖するとケロイドになります。ケロイドができやすい場所は、胸の真ん中、肩、腕(BCGの注射跡)、耳(ピアス穴)、恥骨の上(帝王切開)、背中です。ケロイドは痛みや痒みだけでなく、見た目も気になる病気です。自然に治ることはなく、早めに治療した方がよいでしょう。治療法には、圧迫療法、外用療法、内服療法、局所注射療法、レーザー治療、外科的切除や放射線療法があります。

原因

ケロイドの原因は不明ですが、体質が関係しているとされています。誘因は傷であり、傷あとに、線維成分(コラーゲン)が過剰に増殖するとケロイドになります。自分では意識しないくらい小さな傷から生じることがありますから、注意が必要です。頻度が多いのは、ニキビの痕や手術後のケロイドです。運動などで、ケロイドの部分が引っ張られると、なおさら悪化します。妊娠すると悪化しやすいのも注意すべきです。また、高血圧症の人にできやすいという報告もあります。さらに、皮膚に色素の多い、黒色人種や黄色人種に多く見られます。家系内発生の例も多く、ケロイド体質と呼ばれます。30歳未満の人に生じやすいのも特徴的です。

症状

ケロイドでは、皮膚が傷ついた後に赤みや盛り上がりが生じ、かゆみ、痛み、ひきつれ感を自覚します。できやすい場所は胸の真ん中、肩、腕(BCGの注射跡)、耳(ピアス穴)、恥骨の上(帝王切開)、背中です。

検査・診断

ケロイドは、自覚症状で痛みやかゆみといった不快感を問診します。特別な検査は必要ありません。もとの傷の範囲を超えて周囲にしみだすのが特徴です。

治療

ケロイドは自然に治ることはありません。治療すれば症状は軽くなりますが、ゼロにすることは難しいです。治療法には保存的治療と外科的治療がありますが、保存的に治療するのが原則です。保存的治療には、圧迫療法、外用療法、内服療法、局所注射療法、レーザー治療が含まれます。圧迫療法はテープ、スポンジ、サポーターなどで圧迫し、ケロイドが引っ張られて悪化しないようにする方法です。外用療法は、ステロイドの入ったテープや軟膏、非ステロイド系抗炎症剤、ヘパリン類似物質を使います。内服療法は、抗アレルギー剤リザベンや、柴苓湯(さいれいとう)という漢方薬を用いますが、かゆみなどに効果的です。このような治療で治りにくい場合は、ステロイドをケロイドに直接注射(局所注射療法)します。盛り上がりや痛みやかゆみといった不快な症状が少なくなります。レーザー治療は保険適応外ですが、ケロイド中の血管を破壊したり、コラーゲンの分解を促すことで赤みの改善が期待できます。患者さんの希望によっては外科的治療を行うこともあります。ケロイドを切除し、皮膚を縫い合わせる手術療法です。術後に放射線治療して、再発を抑える場合が多いです。放射線で、ケロイドの原因と考えられる血管新生を抑えられるからです。ケロイドは再発をすることも多いので、手術の適応かどうかは慎重な判断が必要です。

予防/治療後の注意

わずかな傷でもケロイドは生じる事があります。ニキビの傷にも注意がいります。ケガやニキビが治るのに時間を要すれば、ケロイドが生じる可能性も高くなるので傷はきちんと、早めに直すことが大事です。ケロイド体質の人は、不必要な手術やピアスの穴開けも注意してください。

こちらの記事の監修医師

みやびクリニック

矢加部 文

(診療科目)
形成外科・美容皮膚科

(経歴)
1977年6月春日市で生まれ、高校まで過ごしました。
2002年長崎大学医学部卒業
長崎大学形成外科入局
長崎大学病院・長崎医療センター・福岡徳洲会病院で形成外科勤務
2011年ナグモクリニック福岡院勤務
福岡大学形成外科 レーザー外来・美容医療担当
メディアージュクリニック勤務
2016年形成外科・美容皮膚科 みやびクリニック 開院

(所属学会)
日本形成外科学会、日本美容外科学会、日本レーザー医学会、日本抗加齢医学会、日本乳癌学会、オンコプラスティックサージャリー学会、日本創傷外科学会、日本熱傷学会

治療に適した診療科目

形成外科

形成外科のおすすめクリニック