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カンピロバクター腸炎【イシャチョク】

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最終更新日:2021年10月6日

かんぴろばくたーちょうえんカンピロバクター腸炎

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

カンピロバクター腸炎

まとめ

家畜、野鳥、野生動物の消化管に存在するカンピロバクター属の細菌は、食品や水などを介してヒトの消化管に感染し、下痢などを引き起こす。これがカンピロバクター腸炎である。特に鶏は保菌率が高く、市販の鶏肉の汚染率は高いといわれ、ほかの細菌と比較し少ない菌量の摂取で感染する。飲食店での生肉摂取、キャンプ場での生焼けの鶏肉の摂取により感染するケースも多い。細菌を原因とする腸炎発生のピークは夏期(7~9月)だが、カンピロバクター陽炎のピークはは5~7月であり、冬期にも発生する。

この病気の原因

カンピロバクター属の細菌は牛、羊、豚、鶏などの家畜や野鳥、野生動物の消化管に存在し、排泄物で汚染された食品や水などを介しヒトの消化管に感染する。鶏肉などの肉類はカンピロバクター腸炎発症の主原因で、汚染された肉は少量でも摂取すると感染する。鶏刺し、レバー刺しなどの生肉や、バーベキューで生焼けの鶏肉の摂取により感染することも多い。カンピロバクター属の細菌は乾燥に弱く通常の加熱調理で死滅するが、低温には強く冷蔵庫の過信は禁物である。調理前の手洗い、調理器具の洗浄・乾燥が不十分だと感染が広がりやすい。また、消毒不十分な井戸水からの感染、感染した人や動物からも接触感染することもある。

主な症状

細菌接触後2~5日間内に下痢、腹痛、吐気や嘔吐、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などが起こり、症状は約1週間続く。下痢はほぼ100%の患者にみられ、ときに血便もみられる。重症化すると脱水症状に陥る。38~40℃の発熱が・腹痛はともに約90%の患者にみられ、多くは数日以内に症状が治まるが、子どもや高齢者、抵抗力が低下している人は重症化しやすい。まれに敗血症や髄膜炎などの合併症を併発する。近年、感染から約10日後にギラン・バレー症候群がまれに発生することがわかってきた。ギラン・バレー症候群は両手足に力が入らず、全身にまひが急速に広がり、重症になると呼吸困難に陥る神経疾患である。

検査/診断の方法

数日前からの食事内容や生活状況、海外渡航歴などを問診にて確認し、発症~受診までの症状の推移を詳細に聞き取ったうえで、便の肉眼観察、グラム染色して顕微鏡で観察する。また、病原体診断のため便の細菌培養を行う。血液検査では腸内の炎症状態を確認し、超音波検査では腸管のむくみの箇所や程度を診断する。検査で便中のカンピロバクター属細菌が確認されると確定診断となる。

主な治療方法

特に治療せずともほとんどの場合は1週間以内に治るため、対症療法を行う。経口補水液、スポーツドリンクなどの水分補給および塩分補給をこまめに行い、症状が安定するまでは食事は可能なかぎり控えめにし、食事を開始する場合はおかゆなどの消化の良いものを中心に少しずつ摂取する。脱水の程度により点滴治療が必要な場合もある。下痢止め薬は細菌を体外に排出できなくなるため、自己判断の使用は避ける。腸内環境の改善のため整腸剤が処方されることもある。高熱・出血を伴う下痢、重度の下痢などの症状悪化時には抗菌薬治療が行われる。

治療後に注意すべき点/予防対策

調理時の感染予防対策として、調理前に手をよく洗う、調理器具は清潔に保ち、使用後は十分乾燥させる。生肉の調理後は十分な手洗いを行う、生肉の調理器具とその他の食材の調理器具を分けて使い、他の食材への細菌付着を防ぐ。肉の中心部までよく加熱し細菌を死滅させる。鶏刺し、レバー刺しなどの生肉の摂取を避け感染リスクを減らす。ペットとの接触による感染予防策として、ペットの衛生管理も重要である。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓

【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

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