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腸チフス/パラチフス【イシャチョク】

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最終更新日:2022年2月17日

ちょうちふす/ぱらちふす腸チフス/パラチフス

こちらの記事の監修医師
"医療法人社団ウェルリード ささき医院"
佐々木洋 理事長

概要

腸チフス・パラチフスは、それぞれチフス菌とパラチフス菌と呼ばれる最近による感染症です。どちらの細菌もサルモネラという種類に属しています。サルモネラと呼ばれる細菌は、食中毒の原因菌となることが多く、比較的よく知られている(一般の人でも名前を聞いたことがある)細菌でもあります。しかし、腸チフス・パラチフスは、サルモネラの仲間でありながら、一般的なサルモネラ感染症とはかなり異なった症状を発症します。腸チフス・パラチフスは、主に開発途上国を中心に、東南アジア、中南米、アフリカなど世界各地で発生しています。人間のみに感染するという特徴があり、患者や保菌者の糞尿で汚染された食品や水を経口的に摂取することで感染が広がっていきます。高熱、頭痛、全身のだるさ、腹部に現れるピンク色の発疹、便秘などの症状が出現する疾患です。

原因

腸チフス・パラチフスは、感染者や保菌者(症状を発症していないけど感染している人)の便や尿に汚染された水、氷、食べものを摂取することで感染します。ごく少量の菌によって感染することもある感染力の強い細菌です。ヒトにのみ感染するという特徴を持つ疾患で、患者自身や患者の回りの人の手指を介して感染が拡大します。上下水道などの設備やメンテナンスが不十分な地域ではチフス菌やパラチフス菌が蔓延しやすいため、流行地域に渡航する際には、十分な加熱が行われた食品を食べる、ミネラルウォーターを使用するなどの対策が効果的です。

症状

通常、2週間前後(10~14日)の潜伏期があり、疾患発症後は体温が徐々に上昇し38℃以上の高熱が発現します。週を追って症状が変化していくという特徴があり、1週目は発熱が主症状となり、徐々に体温は上昇し、最高39~40℃程の高熱が出現する場合もあります。2週目は約40℃の熱が継続するため、激しい体力の消耗によって無気力表情になる「チフス性顔貌」になるのが特徴的です。また、咳や発疹、下痢や便秘など様々な症状を合併します。重症化すると意識障害や難聴を起こすこともあります。3週目に入ると、高熱と微熱を繰り返すようになり、腸出血や腸穿孔、肝臓や脾臓の腫大など消化管の障害も発生します。その後徐々に症状が経過するというのが一連の症状だと言われています。また、バラ疹と呼ばれる、胸腹部の特徴的な淡紅色(ピンク色)の発疹が現れることもあります。

検査・診断

発熱や下痢などの症状のある患者で、流行地域への渡航歴がある場合には何らかの感染症を疑います。初期症状や渡航先のみで腸チフス・パラチフスを特定することは難しいですが、少なくとも何らかの感染性の疾患であるという認識を持って対応を行う必要があります。血液検査、便検査、尿検査、各種細菌培養検査(血液培養や便培養)、腹部のCT検査など網羅的な検査を行います。

治療

抗菌薬治療が第一選択となります。しかし、近年流行地ではさまざまな耐性を持った菌が出出現しており、通常の抗菌薬が効かない可能性もあります。抗菌薬の有効性を調べるためには、投薬前の血液培養と検出菌の感受性確認がとても重要です。適切な抗菌薬で治療を開始することができれば、数日後から徐々に解熱の傾向がみられます。激しい下痢や高熱によって全身の体力を消耗するため、患者の状態を診ながら輸液などで水分や電解質の補給を行っていきます。

予防/治療後の注意

腸チフス・パラチフスは感染症法の三類感染症に指定されています。いずれも、患者および無症状病原体保有者が届け出対象です。診断した医師は、直ちに最寄りの保健所に届け出なければなりません。日本で保険適応をなっているワクチンは存在せず、十分な手洗いや加熱調理などの基本的な感染予防策が重要となります。特に、上下水道設備の不十分な流行地域に渡航する場合は、加熱不十分と思われる食品は避け、ミネラルウォーターを使用することが重要です。飲料に入っている氷もリスクが高いため、氷などは使用せずにペットボトル飲料を飲むなどの対策が大切です。

こちらの記事の監修医師

"医療法人社団ウェルリード ささき医院"

佐々木洋 理事長

《 経歴 》
平成10年法政大学経済学部卒業。体育会ラグビー部で学生時代を過ごす。
社会人生活ののち、帝京大学医学部へ入学し、平成18年に卒業。
平成18年より板橋中央総合病院とその関連病院で修練(消化器内科・総合診療内科で医長として診療に従事)
平成29年よりささき医院にて診療を開始。
《 資格 》
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本肝臓学会肝臓専門医
日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌感染症認定医
日本医師会認定産業医
厚生労働省認定難病指定医

治療に適した診療科目

内科 感染症内科 救急科

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