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食道裂孔ヘルニア【イシャチョク】

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最終更新日:2022年3月8日

しょくどうれっこうへるにあ食道裂孔ヘルニア

こちらの記事の監修医師
めじろ内科クリニック
久野 伸夫

概要

内臓は横隔膜で胸とお腹に分けられています。食道から胃に移行する部分は丁度この横隔膜を抜けるために空いている食道裂孔という小さな穴のあたりに相当します。食道裂孔ヘルニアとは、横隔膜の食道裂孔から下に位置すべき胃が食道側へ飛び出してしまっている状態を食道裂孔ヘルニアと言います。横隔膜自体は薄い筋肉で、肺を縮めたり広げたりして呼吸をコントロールする働きをしています。

原因

食道裂孔ヘルニアが起こる主な原因は、腹圧が高くなることによります。腹圧が高くなると胃が上部へ押し上げられ、そのはずみで胃が食道側へ飛び出すヘルニアになってしまうことがあります。腹圧が高くなる要因としては、肥満に伴う内臓脂肪の増加、妊娠、気管支ぜんそくなどの慢性的な咳症状、腹筋などの腹圧のかかるトレーニングなどが挙げられます。喫煙が原因となることもあるので、煙草を吸う習慣がある方も注意が必要です。また、加齢が原因で横隔膜の穴が緩くなっている場合、背骨が丸くなる亀背や先天的に横隔膜の穴が緩く発症しやすい体質である場合なども考えられます。

症状

食道裂孔ヘルニア自体は、ほとんどの場合が無症状です。しかし食道裂孔は、胃の内容物が食道へ逆流しないようにする弁としての役割も担っており、胃が食道側に飛び出してしまうとその弁の機能は失われ、胃酸や胃の内容物が食道へ逆流しやすい状態になってしまいます。そのため、「逆流性食道炎」を併発することが多く、胸やけや呑酸(胃の中の物がのど元まで上がってきて、酸っぱい、苦いなどの不快を感じること)といった症状を起こします。また、極まれですが胃の飛び出しがひどい場合には、横隔膜上部に出てきた胃が心臓や肺を圧迫し、息切れや動悸が起きることもあります。症状としては比較的軽いものが多いですが、放置すると最悪の場合には胃がねじれて嚥下障害が起きたり、血流の悪化により死に至ることもあります。気になる症状があるときは早めの受診を心掛けましょう。

検査・診断

食道裂孔ヘルニアの検査としては、胃食道X線検査や内視鏡検査があります。胃食道X線検査は、バリウムを飲んだ状態で胃や食道のレントゲン撮影を行う検査です。画像で食道から胃の移行部の状態を確認することで、ヘルニアの有無や程度などを判別します。なお、バリウムを飲んで横になったときバリウムの食道への逆流が認められたときには、合併症である逆流性食道炎有りと考えます。内視鏡検査では、食道と胃の両側から胃粘膜の状態や、胃と食道の接合部の状態を確認します。これにより逆流性食道炎の診断も同時に行えます。

治療

食道裂孔ヘルニアの治療は、主に胃から食道への逆流によって起こる逆流性食道炎の症状に対して行われます。生活習慣の改善や薬物治療が行われます。たとえば、食事量を抑える、脂質や肉類を控える、低脂肪食の推奨、食後すぐ横にならない、衣服が腹部を圧迫しすぎないようにするなど腹圧が高くならないよう注意します。特に症状がない場合には、経過観察になることも多いです。薬物治療では、胃酸の分泌を抑える薬や食道や胃粘膜保護の薬を使用し症状の緩和を目指します。一方、治療をしても症状に改善が見られない場合や、食道裂孔ヘルニアの程度によっては手術が必要になる場合もあります。以前は開胸・開腹手術が行われていましたが、技術の発達により、現在では体に負担の少ない腹腔鏡手術が主流になっています。

予防/治療後の注意

食道裂孔ヘルニアは、逆流性食道炎の治療を行うことで一度は症状が改善しても、ヘルニア自体が完全に良くなるものではなく再発の可能性が高い病気です。そのため長期的な薬の服用が必要になるなど、長く付き合っていかなければならないケースが多いです。定期的な受診や生活習慣の改善を続けることで、腹圧の上昇や胃酸過多を未然に防ぎ、病気をコントロールしていくことが重要です。また、逆流性食道炎を放置すると、潰瘍やがんへ進行することもあります。気になる症状が出てきた場合には、医師への相談をおすすめします。

こちらの記事の監修医師

めじろ内科クリニック

久野 伸夫

〇アクセス :東京都豊島区目白3丁目5−11 NOBビル3F
〇診療科:内科・糖尿病内科・消化器内科

【経歴】
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本糖尿病学会専門医
労働衛生コンサルタント

治療に適した診療科目

内科 消化器内科

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