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最終更新日:2022年3月8日

ぜんしんせいきょうひしょう全身性強皮症

こちらの記事の監修医師
東京リウマチクリニック
久米 健介

概要

全身性強皮症とは、膠原病のひとつで全身の皮膚や臓器がだんだん硬くなっていく病気です。厚生労働省が定める国の指定難病で、国内には2.7万人の患者がいます。また、患者の9割は女性であり、30〜50歳代での発症が多いことも特徴です。全身性強皮症は、「びまん皮膚硬化型全身強皮症」と「現局皮膚硬化型全身強皮症」の2タイプに分類されます。前者の場合、5〜6年の間に症状が進行し、悪化すると臓器にも硬化が見られるようになりますが、後者では進行がほとんどないか緩やかです。この病気は感染・遺伝するものではありませんが、膠原病になりやすい体質は遺伝することもあります。

原因

この病気の原因は、現在までのところ全てが明らかにはされていません。ただし、「自己免疫異常」「血管障害」「線維化」の3つが重なることで、患者によりさまざまな症状が引き起こされていることが分かっています。具体的には、何らかのきっかけで起きた免疫異常で自己抗体が血管の壁を攻撃します。その際に、血管の壁から造られた物質が周辺の細胞を刺激するのです。刺激を受けた細胞がコラーゲンを異常分泌し線維化が起きると考えられています。発症のきっかけは分かっていませんが、これまでに化学物質やじん肺などの事例が報告されています。

症状

全身性強皮症の初期症状として典型的なのは、レイノー症状です。レイノー症状とは、寒冷刺激により手指が蒼白~紫色になる症状のことで、この病気を発症した人の約9割にこの症状が認められます。その後手指に腫瘍や炎症が現れ、腕や背中と徐々に体の中心部へと硬化が進むのです。硬化が進むスピードは人それぞれですが、手指が伸ばしづらくなったり、口が開きにくくなったりといった症状が出ることもあります。特にびまん型の場合は、症状が内臓にまで進むことがあるので注意が必要です。肺の硬化による間質性肺疾患や食道の硬化による逆流性食道炎は約5割の確率で発症します。また、肺高血圧や心不全、腎クリーゼなどが起きる症例も報告されています。血管障害として爪の付け根の甘皮部分に内出血の点がいくつも現れたり、手のひらや唇の裏側などに赤い斑点が見られることがあります。初期症状では重大視されにくい病気ですが、全身性強皮症では早期発見にてできるだけ症状の進行を抑えることが重要です。レイノー症状に加え、日常動作でも息切れが続いたり、吐き気や便秘・下痢が同時に起こる場合は早めの受診を心がけましょう。

検査・診断

全身性強皮症が疑われる場合、まずは血液検査で血中の特定自己抗体に陽性反応が出るかどうかをチェックします。また、画像診断、肺機能検査、心臓超音波検査、内視鏡検査などを行い、内臓硬化の進行度合いを確認します。確定診断は、厚生労働省の強皮症調査班によって作られた基準に基づいて行われます。手指やそれを超える範囲での硬化の有無を前提とし、血管障害の有無、内臓の状態や血中の自己抗体反応のいずれかひとつ以上が認められた場合に、全身性強皮症と診断されます。

治療

全身性強皮症には、今のところ完治のための治療法は確立されていません。そのため、症状の進行具合や進行の勢いによって投薬や加療を行い、症状をコントロールすることが主な治療の目的となります。たとえば、免疫抑制剤を使用することで免疫異常をコントロールして硬化を抑えます。また、副腎皮質ステロイドを用いて炎症を抑えたり免疫を抑制したりするのです。さらに、その他の症状がある場合には、それぞれに対して対処的な投薬を行います。レイノー症状に対して血管を広げる薬を使ったり、逆流性食道炎に対しては胃薬や消化管の働きを促す薬を使用します。

予防/治療後の注意

治療のために免疫抑制効果のある薬を服用している場合には、体の抵抗力が弱まっていることが考えられます。そのため、日ごろから手洗いうがいや規則正しい生活を心がけ、感染症予防に努めましょう。また、薬に対する耐性などから時に重篤な症状への進行があり得るため、定期的な受診・検査を行い病状を管理することも、この病気と付き合っていくうえで重要だと言えます。

こちらの記事の監修医師

東京リウマチクリニック

久米 健介

〇アクセス:東京都大田区北千束1丁目21-15
〇診療科 :リウマチ科

【経歴】
広島大学医学部卒業

【専門】
リウマチ、整形外科

【資格】
日本整形外科学会専門医
日本リウマチ学会専門医
日本リウマチ学会指導医
日本アフェレシス学会専門医

治療に適した診療科目

内科 皮膚科 リウマチ科

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