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最終更新日:2021年10月5日

めたぼりっくしんどろーむメタボリックシンドローム

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

メタボリックシンドローム

まとめ

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型の肥満に加え、高血圧、脂質異常、高血糖状態であり、将来的に心筋梗塞や脳卒中の発症リスクが高まっている状態を指します。デスクワーク中心の仕事、車での移動による運動不足、食生活の変化により、メタボリックシンドロームになる人が増え、問題となっています。肥満が体格指数(BMI)を基準に診断されるのに対し、メタボリックシンドロームでは内臓脂肪の蓄積、高血糖、脂質異常、高血圧などが診断の基準となります。皮下脂肪の蓄積による肥満に比べ、メタボリックシンドロームのほうが動脈硬化性疾患や糖尿病の発症リスクが高いとされます。

この病気の原因

内臓に脂肪が蓄積すると、TNF-α、IL-6などの悪玉因子がつくられ、血糖値を下げる働きを持つインスリンがうまく作用しない状態(インスリン感受性の低下、あるいはインスリン抵抗性)となり、高血糖、脂質異常症、高血圧を発症しやすくなります。さらにその状態が続くと、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞などの動脈硬化性疾患の発症リスクが高まります。肥満でも内臓脂肪が蓄積されていなければメタボリックシンドロームとは診断されません。また日本人は欧米人に比べインスリンの分泌量が少ないため、インスリン抵抗性になると糖尿病などの生活習慣病の発症リスクが高まるといわれます。近年では、肝臓などの臓器の脂肪蓄積も、メタボリックシンドロームの原因になるという報告がされています。

主な症状

メタボリックシンドロームはに自覚症状がなく、体形の変化、血圧、血糖値、中性脂肪値の異常で診断されます。具体的には、腹囲が男性85㎝以上、女性90㎝以上を必須条件とし、①脂質異常(中性脂肪150㎎/dL以上あるいはHDLコレステロール40㎎/dL未満)、②高血圧(血圧130/85mmHg以上)、③高血糖(空腹時血糖110㎎/dL以上)のうち、2つ以上に該当すればメタボリックシンドロームと診断され、1つでも該当すれば予備軍と診断されます。

検査/診断の方法

腹囲測定にて男性85㎝以上、女性90㎝以上あればメタボリックシンドロームを疑います。測定方法は、食事前や空腹時におへその高さの腹囲を軽く息を吐いた状態で測ります。血液検査、血圧測定にて血糖、脂質、血圧値を調べます。内臓脂肪蓄積を正確に測る場合はCT検査を行います。メタボリックシンドロームと診断された場合、糖尿病の有無を調べるため、糖負荷試験を行うことがあります。

主な治療方法

生活習慣を改善して、内臓脂肪を減少させます。食事は腹八分目を心がけ、だらだら食い、間食をやめ、食物繊維を意識して摂ります。3大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂肪の量と質を重視し、米飯の日本食を中心の献立に変更し、魚、野菜、大豆などの植物性たんぱく質をバランス良く摂取することがが推奨されます。運動療法も効果があり、インスリンの働きの向上、血糖値・血圧の低下、基礎代謝の向上、中性脂肪やコレステロール値の改善、エネルギー消費量の増加などの効果があります。ややきつく感じる程度の運動量が望ましく、ウォーキング、サイクリング、ストレッチなどが推奨されます。

治療後に注意すべき点/予防対策

メタボリックシンドロームの予防には、日常生活でバランスのよい食事と適度な運動が大切です。最近の研究では、栄養不足の妊婦から低体重児として生まれた人は、成人するとメタボリックシンドロームになりやすいとの報告があります。妊娠中の人、妊娠の可能性のある年齢にある人は、特に適切な栄養摂取を心がけましょう。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓

【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

治療に適した診療科目

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