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急性白血病【イシャチョク】

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最終更新日:2021年10月5日

きゅうせいはっけつびょう急性白血病

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

急性白血病

まとめ

骨髄中の血球をつくる造血幹細胞が悪性腫瘍(がん)化し、正常な血液を作ることができなくなる疾患である。白血病は進行パターンや症状から急性白血病と慢性白血病に区別される。急性白血病は突然発症し、顕著な症状が現れる。急性白血病はがん化した細胞の種類により急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病に区別される。急性骨髄性白血病は、白血球、赤血球、血小板のもとになる細胞ががん化した疾患である。急性リンパ性白血病は、リンパ球のもとになる細胞ががん化した疾患である。成人の急性白血病のうち約80%が骨髄性、20%がリンパ性といわれる。

この病気の原因

白血病の進行パターンや症状により原因が異なる。急性骨髄性白血病は、造血過程の細胞に異変が生じて変異遺伝子がつくられ、造血機能の低下や、がん化した白血病細胞の増殖によって発症する。骨髄では正常な血液細胞が製造不能となり、全身の血液中の正常な白血球や赤血球が減少する。白血球に異常が起こる原因は明らかではないことが多い。急性リンパ性白血病は、白血球のリンパ球が若いうちに悪性化し白血病細胞となって増殖して発症する。主に骨髄でリンパ球が悪性化した場合を、急性リンパ性白血病という。6歳以下の小児に発症者が多く、まれに成人でも発症する。白血病細胞により脳や脊髄が浸潤されると造血機能が低下し、腫れや痛みなどの症状がみられる。

主な症状

血液をつくる造血機能の低下による症状と、白血病細胞の臓器への浸潤による症状に分けられる。造血機能の障害では、赤血球減少による貧血、息切れ、動悸、倦怠感、白血球減少による発熱、血小板減少によるあざや鼻血、歯ぐきからの出血などの症状がある。白血病細胞の臓器への浸潤による症状は、肝臓や脾臓の腫れ、腰痛、関節痛、頭痛、吐気、リンパ節の腫れなどである。特に脳・脊髄の中枢神経系に関与する急性リンパ性白血病は、頭痛、吐気、嘔吐などの症状がある。

検査/診断の方法

問診、血液検査による異常細胞の有無を確認し、その結果から診断される。健康診断で白血病が発見されることも多い。血液検査に異常があれば精密検査を行い、骨髄液を吸引する骨髄穿刺、骨髄組織を採取する骨髄生検などの検査にて確定診断となる。発症からの時間経過ごとに白血球数は増加するが、初期には減少がみられる。骨髄には白血病細胞が非常に多く見られる。採取した白血病細胞から染色体検査や遺伝子検査を行い、発症タイプを区別する。

主な治療方法

化学療法、放射線療法、造血幹細胞移植が代表的な治療法で、特に化学療法が一般的である。化学療法は、抗がん剤により白血病細胞を死滅させ、正常な血液細胞を増やす治療である。放射線療法は、放射線の照射によりがん細胞を死滅させる治療法である。造血幹細胞移植は、患者自身や他者(ドナー)の造血幹細胞を移植して造血能を回復させる治療法で、化学療法や放射線治療の治療効果がみられない場合に選択される。急性骨髄性白血病では、複数の抗がん剤を組み合わせた治療を行い、若い患者の多くはこの治療で数値が正常化する。造血幹細胞移植を並行して行うこともある。急性リンパ性白血病でも、抗がん剤による化学療法と同種造血幹細胞移植が主な治療法で、治療により白血病細胞の減少後も、強化療法などの複数回の治療が必要となる。

治療後に注意すべき点/予防対策

若年層は抗がん剤治療などに耐えうる体力があり、寛解率が高い。白血病細胞を確認できない完全寛解状態となっても、残存した白血病細胞により再発することがある。また、若年層は同種造血幹細胞移植が必要な場合が多い。白血病の治療後も長期間の定期的な通院と検査の必要がある。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓


【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

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