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高血圧症【イシャチョク】

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最終更新日:2021年10月2日

こうけつあつしょう高血圧症

高血圧症

まとめ

高血圧は運動や寒冷状態での一時的な血圧上昇とは異なり、安静時で血圧が高い状態が続く疾患である。高血圧の診断基準は、収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上で、収縮期、拡張期のいずれかひとつでも当てはまると診断される。自覚症状がほとんどなく、放置すると心疾患、脳卒中などの生命リスクの高い疾患を発症するため、高血圧は「サイレント・キラー」とよばれる。発症原因は、塩分摂取過多、肥満、ストレス、運動不足などの生活習慣、体質などの遺伝的要因のほか、腎臓疾患やホルモン異常などの原疾患による要因がある。推定で4300万人の高血圧患者がいるとされる。

この病気の原因

心臓から血液を送り出すとき、血液によって血管壁にかかる圧力を血圧という。血圧の高さは心臓から血液を押し出す力と血管の広がり方(=硬さ、柔軟さ)で決定され、血液が血管の壁を押し出す力が強いほど血圧は高くなる。高血圧症には腎臓疾患、内分泌異常、心臓・血管の異常などが原因の「二次性高血圧」と、遺伝的要因や体質的な要因と他のさまざまな要因がみられる「本態性高血圧」の2つがある。本態性高血圧は、高血圧になりやすい体質の人で、塩分過多、喫煙、大量飲酒、運動不足、ストレス、加齢などの要因が加わると発症する。長期間、塩分過多の食生活を送ると血管の柔軟性が失われ血圧が上昇する。また、肥満により血圧をコントロールするホルモンや自律神経の乱れにより血圧上昇の原因となる。つまり、体質的な要因の大きい本態性高血圧は、二次的要素である生活習慣が大きく関与し発症する。高血圧症の90%は本態性高血圧である。

主な症状

数値の上では高血圧だが、ほとんどは自覚症状がなく発症し、進行がみられるのが特徴である。肩凝り、頭重感、めまい、動悸、息切れなどの症状がみられることもある。血管壁に常に圧力がかかった状態の高血圧を放置すると、次第に血管が硬化し、動脈硬化となり、脳梗塞、脳出血、狭心症、心筋梗塞、慢性腎臓病などの生命リスクの高い疾患の発症につながる。症状があまり出ないため日頃から血圧測定する習慣をつけるとよい。

検査/診断の方法

体質的要因で発症する本態性高血圧か、他臓器に原因のある二次性高血圧かを鑑別診断する。問診、血液検査、尿検査、心電図検査、胸部レントゲン検査などを行い、状態に応じて心臓や頸動脈の超音波検査などを行い、高血圧による合併症の有無を調べる。検査結果から二次性高血圧が否定された場合、本態性高血圧と判断する。二次性高血圧を疑うときは、原因疾患の有無を調べるため、超音波検査、CT検査、MRI検査などを行い、脳、心臓、腎臓の状態をみる。

主な治療方法

症状悪化の原因が生活習慣とみられる本態性高血圧症では、血圧上昇となる生活習慣の改善と薬物療法を行う。1日6g以下の塩分摂取量を心がけ、動物性脂肪の摂取を控えるほか、有酸素運動、禁煙、体重管理などの指導を行う。軽度の高血圧症では、生活習慣の改善により血圧が正常値となることもあるが、食事と運動のみで改善しない場合は降圧薬を服用する。血管拡張作用のあるカルシウム拮抗薬、血圧を上昇させるホルモンの働きを抑制するACE阻害薬やARB、血液循環量を減少させる利尿薬、交感神経の過剰反応をを抑えるβ遮断薬などがあり、症状に応じ薬を組み合わせる。生活習慣の改善と降圧薬治療にて効果的な降圧が期待できる。二次性高血圧では、高血圧の原因となる原疾患の治療を行う。

治療後に注意すべき点/予防対策

降圧薬服用の有無に関わらず、生活習慣を改善する。塩分過多の食事は血圧上昇につながるだけでなく、血管や心臓に悪影響を及ぼす。塩分は1日6g程度の摂取に留め、野菜や果物を積極的に摂取する、動物性脂肪を控えるなど食生活も改善する。肥満の人はカロリー制限を行い減量すると血圧低下がみられ、合併症の予防にもなる。1日30分以上の運動、あるいは週180分以上の有酸素運動を行う。日頃から血圧測定し、記録しておくと自分の平均値が把握できる。毎日決まった時間(1回目:朝起きてトイレの後 2回目:夜寝る前)の測定が大切である。

治療に適した診療科目

内科 循環器内科 腎臓内科 循環器外科

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