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筋ジストロフィー【イシャチョク】

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最終更新日:2021年10月6日

きんじすとろふぃー筋ジストロフィー

筋ジストロフィー

まとめ

筋ジストロフィーは筋肉組織の壊死と再生を繰り返す遺伝性の筋疾患である。進行性の疾患で、筋力低下や筋の萎縮が起こる。人口10万人あたり約20人に発症するといわれ、難病に指定されている。発症年齢や進行度、遺伝形式などでデュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、福山型先天性筋ジストロフィー、筋強直性筋ジストロフィーなどに分類される。国や地域、人種ににより有病率は異なり、デュシェンヌ型筋ジストロフィーが比較的多い。日本では他国に比べ福山型先天性筋ジストロフィーが多い。

この病気の原因

筋線維に必要なたんぱく質が生成できず、壊れやすく変性するため、筋力が低下して運動機能に不具合が生じる。類似した他の筋疾患が存在するが、筋ジストロフィーでは発症原因の多くが遺伝性であることが特徴である。遺伝子変異は親から引き継がれるだけではなく、突然変異により生じることがある。遺伝子変異から細胞の機能障害を生じるメカニズムや遺伝形式は病型ににより異なる。デュシェンヌ型筋ジストロフィーはX染色体劣性遺伝形式で、男児に現れやすい。類似した症状の筋ジストロフィーでも遺伝子変異の場所が異なることがあり、同じ遺伝子変異でも症状が異なることがある。また、責任遺伝子が判明していない病型も少なくない。病型により経過やリスクが異なることから、病型を正確に見極める必要がある。

主な症状

病型により経過は異なるが、手足の筋肉の萎縮による関節の運動制限(拘縮)や運動障害が主にみられる。呼吸機能障害、嚥下機能障害、心筋障害、骨代謝異常、甲状腺機能障害、難聴などの合併症を引き起こしやすい。デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは4歳前後に転びやすく、走れないことで疾患が判明する。10歳頃には歩行困難となりなり車いすを使用し、呼吸困難や心筋症を併発することがある。先天性筋ジストロフィーでは乳児期に発症し、顔を含む全身の筋力が低下する。発達遅滞などにより疾患が判明する。運動発達のピークは5、6歳で、その後筋委縮により退行していく。

検査/診断の方法

筋肉が破壊されると血液中の酵素の数値が上昇するため、血液検査にてこの数値を調べる。健康診断での血液検査により疾患が判明することもある。筋肉に針状の電極を刺し筋肉や神経の異常を調べる針筋電図検査や、筋肉組織の一部を採取し顕微鏡で観察する筋生検などで、疾患の種類が特定できる。鑑別診断としてCT検査やMRI検査などを行うこともある。そのほか、遺伝子検査で保因者かどうかの判定が可能である。発症率が高い病型の筋ジストロフィーは、遺伝子診断を比較的簡単に行うことができる。

主な治療方法

根本的な治療法はなく、症状悪化を遅らせるためステロイド剤の投与などが行われる。新薬の開発が進行中である。筋力トレーニングなどのリハビリは症状悪化の遅延には有効で、専門家の指導のもと、早期から関節稼働域訓練などを行い、体の変形や痛みを予防する。背骨の変形に対しては、整形外科手術が行われることもある。呼吸機能維持のためリハビリを行うが、自力呼吸が難しくなると鼻マスクの人工呼吸器を使用する。飲み込む力が低下すると、誤嚥性肺炎の危険性があるため、胃ろうを造設して栄養摂取を行う。心機能の低下に対してペースメーカーを導入することもある。病状やリハビリの内容、ケアの方法は症状の進行により変化するので、定期的に機能評価を行い、合併症の発症について検査する必要がある。

治療後に注意すべき点/予防対策

治療に適した診療科目

内科 神経内科

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