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最終更新日:2022年4月14日

こむらがえりこむら返り

こちらの記事の監修医師
立川病院|国家公務員共済組合連合会
小倉 洋二

概要

こむら返りとは、足のふくらはぎ周辺に突然引き起こされる痛みのことであり、一般的には「足がつった」と表現される症状のことをいいます。こむら返りの原因となるのは、食事からの栄養素(カリウム・カルシウム・マグネシウムなど)の不足や筋肉の疲労、肝機能障害や腎機能障害などの影響などが考えられます。こむら返りの病態の主体としては、ふくらはぎの筋肉が痙攣を起こしている状態であり、その痙攣によって激しい痛みが生じます。症状は主にふくらはぎに生じますが、足の指先や足の裏、腹筋など、全身の筋肉のどこにでも生じる可能性があります。激しい痛みであっても、一時的なものであれば特に問題はなく、筋肉の疲労などによって生じたものと考えられます。しかし、定期的に(毎日)寝ている間に足がつる、一日何回もこむら返りが起こるなどという場合には、何らかの疾患が潜んでいる可能性もあり、早めに検査を受けることがすすめられます。

原因

こむら返りの原因には様々なものがありますが、最終的には筋肉が異常に収縮して痙攣を生じることが病態の原因といえます。筋肉の痙攣を引き起こしている、より根本的な原因としては、カルシウム、カリウム、マグネシムなどの栄養素の不足、腎機能障害、肝機能障害、妊娠、脱水症状、末梢の冷え、激しい運動による筋肉疲労などが挙げられます。激しく筋肉を消費した後にこむら返りが起こるというのは自然なことであり、経過観察で問題がありませんが、夜間に毎日足がつるという人は、肝機能障害や体内の電解質異常などが生じている可能性もあり、原因を精査する必要があります。しかし、検査によっても原因が特定できない場合も多く、年齢的な要因による筋肉の衰えなども考えられます。また、腰部脊柱管狭窄症の患者さんはこむら返りがおこりやすい傾向があります。

症状

こむら返りの症状は、筋肉の痙攣による局所的な激しい痛みです。足がつったことがあるという人も多いと思いますが、ふくらはぎや足の裏などに激痛が走ります。筋肉を消費する激しい運動を行った時や運動後に発生することが多いですが、栄養障害や肝機能障害などによって引き起こされている場合には、毎晩睡眠中に発生するということも少なくありません。

検査・診断

こむら返りの原因を検査するためには、問診や筋肉の触診などを行います。運動に伴うこむら返りの場合は特に心配する必要はありません。栄養状態や電解質異常を確認するために、血液検査などを行います。同時に肝機能や腎機能を確認し、これらの臓器の状態を検査します。必要に応じて超音波検査や画像検査(レントゲンやCTなど)を組み合わせて行います。甲状腺疾患などが潜んでいる可能性もありますので、甲状腺機能検査を併用する場合もあります。

治療

こむら返りを改善するためには、マッサージやストレッチなどが有効です。筋肉の疲労を取り除くことも重要です。しかし、栄養不足や何らかの疾患が原因でこむら返りが生じている場合には、必要な栄養素を補給したり、原疾患の治療を行うことが重要になります。治療薬としては、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどの補給の他、漢方薬が使用されることもあります。日常的なストレッチや睡眠時の姿勢の改善などで症状を緩和できる場合もあるため、薬物療法だけではなく、リハビリテーションや理学療法なども実施されることがあります。

予防/治療後の注意

こむら返りそのものは重篤な疾患ではなく、基本的には経過観察で問題はありません。しかし、運動をしていないのに頻繁にこむら返りが生じるという場合には、その背景に何らかの病気が潜んでいる可能性があります。食生活や運動不足などの影響によってこむら返りが起こる場合もありますので、頻繁にこむら返りが起こるという人は、一度検査を受けてみる他、自分自身の生活習慣を見直してみることも大切です。

こちらの記事の監修医師

立川病院|国家公務員共済組合連合会

小倉 洋二

〇診療科 :整形外科

【資格】
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科学会 認定脊椎脊髄病医

治療に適した診療科目

整形外科 内科

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