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最終更新日:2022年7月6日

ふれいる(きょうじゃく)フレイル(虚弱)

こちらの記事の監修医師
あおき内科・さいたま糖尿病クリニック
青木 厚

フレイル(虚弱)

概要

フレイルとは、加齢に伴うさまざまな機能変化や予備能力低下によって外的なストレスに対する心身ともに脆弱性が増加した状態をいいます。フレイルには身体的フレイル、精神的フレイル、社会的フレイルがあります。これらすべての要因が相互に影響することで負の連鎖を形成して、加速的にフレイル状態が進行していくことが知られています。日常生活機能障害、施設入所、転倒、入院をはじめとする健康障害を認めやすく、死亡割合も高くなることが知られています。慢性疾患の管理、栄養管理、認知機能低下を含む精神心理面への対応、サルコペニア加齢に伴う筋肉減少への対応が重要です。

原因

フレイルはサルコペニア(加齢に伴う筋肉減少)、生活機能障害、免疫異常、神経内分泌異常などの異常も複合的に関与し、多くの要因がフレイルに関わることが知られています。ヒトの筋肉量は30歳代から年間1~2%ずつ減少し、80歳頃までに約30%の筋肉が失われ、このような筋肉量は、骨密度のように加齢とともに減少傾向を示します。また、脳卒中、心不全などの心疾患、慢性閉塞性肺疾患、糖尿病、骨関節疾患、腎疾患などの多くの疾病もフレイルと関係すると言われています。

症状

身体的フレイルとしては、歩行速度や握力の低下など筋肉の減少による自立度低下、活動量の低下がみられます。また、オーラルフレイルといわれる口腔の機能低下による食事量減少、偏食、栄養状態悪化が引き起こされます。そして、精神的フレイルについては、認知機能の低下、意欲の低下、関心の低下、気分的なうつ状態がみられます。そして社会的フレイルは、孤立、外出頻度の低下、交流の場への参加低下が症状と言われています。

検査・診断

移動能力、筋力、認知機能、栄養状態、バランス能力、持久力、身体活動性、社会性などの構成要素について、複数項目をあわせて評価します。世界的にはフレイルの判定基準としては、Friedらの指標が最も使われていて、体重減少、筋力低下、倦怠感、歩行速度低下、身体活動性の低下のうち3項目以上該当した場合をフレイル、1~2項目に該当した場合をプレ・フレイルと定義しています。日本では厚生労働省作成の日常チェックリストを指標にすることが多くみられ、25項目中7項目以上、また、介護保険制度の中で要支援と判定された高齢者はフレイルに相当すると考えられています。

治療

フレイルの原因となる疾患が存在する場合は、その治療に専念します。また、栄養と運動が治療の重要なポイントです。栄養に関しては、ビタミンDの補充および高タンパク食が推奨されています。日本人高齢者の平均蛋白質摂取量は0.8g/kg/日程度とされていますが、サルコペニアがある場合には、1.5g/kg/日程度の蛋白摂取が必要とされます。高齢者の場合、歯科的な問題や味覚の問題により通常の食事のみでは高蛋白の摂取が困難なケースもあるため、栄養補助食品の使用を検討すべき場合もあります。運動に関しては、有酸素運動や筋トレなどのレジスタンス運動も筋肉量増加に効果があることが知られています。しかしながら、レジスタンス運動は筋疲労をもたらすため、高齢者においては毎日実施するより週2~3回程度が望ましいと言われています。フレイルは加齢に加え、多面的な要因により発症するため、本人の病状も含め状態に合わせ、少し疲れた程度の無理のない程度で実施することが大切です。歩行などの有酸素運動に加えて、レジスタンス運動を週2~3回組み合わせ、さらに栄養療法も組み合わせることで、3か月程度で筋肉量の増加が期待できると言われています。

予防/治療後の注意

様々な点に注意して生活を見直すことで改善し予防、フレイル状態の脱却することが可能であると考えられています。早期に発見して対応することが重要とされています。フレイル予防に重要なことは病気の治療と予防、栄養、運動、そして社会参加です。筋肉の素材でもあるたんぱく質を摂取し、感染対策をしながら継続可能な運動を実施し、一人ではなくても参加可能な自治体の取り組みに積極的に参加することも、外出の拡大や孤立の予防にもつながります。

こちらの記事の監修医師

あおき内科・さいたま糖尿病クリニック

青木 厚

〇アクセス:埼玉県さいたま市見沼区東大宮5-39-3 英和ビル3F

〇診療科目 :内科・糖尿病内科・内分泌代謝内科・漢方内科

【所属学会・認定医など】
医学博士(自治医科大学)
日本内科学会 認定内科医・ 総合内科専門医
日本内分泌学会 内分泌代謝科(内科)専門医
日本糖尿病学会 専門医 ・研修指導医

【経歴】
2002年 福井医科大学(現 福井大学)卒業
2002年 長野赤十字病院
2004年 川崎市立川崎病院 内科
2006年 自治医科大学附属さいたま医療センター 総合診療科
2008年 自治医科大学附属さいたま医療センター 内分泌代謝科
2010年 自治医科大学大学院 医学研究科 入学
2014年 自治医科大学大学院 医学研究科 卒業 医学博士 習得
2015年 青木内科・リハビリテーション科 開設

治療に適した診療科目

内科

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