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最終更新日:2021年10月8日

たんのうえん胆のう炎

胆のう炎

まとめ

胆のう炎は胆のうに起こる炎症である。急性胆のう炎と慢性胆のう炎に大別される。急性胆のう炎は炎症度により分類され、胆のうの炎症が軽症のカタル性胆のう炎、膿がたまり胆のうが腫れる化膿性胆のう炎、重症化して胆のうの一部が壊死したり、穴が開く壊死性胆のう炎、細菌の影響により胆のうの内外にガスが発生する気腫性胆のう炎がある。慢性胆のう炎は急性胆のう炎を繰り返すうち、胆のうの壁が厚く硬化し、萎縮して胆のうの機能が低下する。急性胆のう炎に比べ軽症であることが多い。

この病気の原因

胆のうは肝臓の右下に位置し、肝臓で作られた消化液の胆汁を一時的に貯め、水分を吸収して濃縮する役割がある。食事が刺激となり胆のうが収縮し、脂肪の消化を助ける胆汁がつくられ、胆汁は胆のう管を通り十二指腸に移動する。急性胆のう炎の原因のほとんどは胆石とされ、胆のう管に胆石が詰まることで発症する。胆石が詰まるだけで炎症を起こすことは少なく、さらに細菌に感染し、膵液が胆のうに逆流すると発症する。また、胆のうの奇形や胆のうが回転して入口部分が捻れを起こす捻転、胆のうの血行障害、周囲の臓器の炎症、腫瘍による胆のう管の狭窄、寄生虫、膠原病、アレルギー反応などが発症原因になることがある。

主な症状

食後、右側上部の肋骨周辺や、みぞおちに痛みがみられるのが特徴で、数時間にわたり痛みが続く。炎症が強くなると右肩や背中に痛みが広がり悪化し、大きく息を吸っただけでも激痛がみられる。高熱、吐き気、嘔吐、食欲不振を伴うことが多い。また、目や顔が黄色っぽくなる黄疸や肝機能障害がみられることがある。無石胆のう炎と呼ばれる胆石がみられない急性胆のう炎があり、初期症状なしに突然、お腹の上部に耐えがたい激痛が起こる。無石胆のう炎は重度の炎症を起こしていることが多く、胆のう組織が壊疽を起こしたり破裂することがある。

検査/診断の方法

問診や診察にて右側の腹部痛、発熱、吐き気、嘔吐などの症状の有無を確認する。急性胆のう炎では、右側上部の肋骨付近を指で圧迫しながら深く息を吸ってもらう。胆のう炎では痛みにより途中で呼吸ができなくなることから、診断基準となる。血液検査にて炎症反応を確認する。超音波検査やCT検査を行い、胆のうの壁の厚さ、腫れ具合、胆石の有無、周囲の組織や臓器の炎症の有無などを調べ、確定診断を行う。

主な治療方法

絶食にして抗菌薬の点滴を行い、細菌への感染を抑え症状を改善する。炎症がある程度治まった後に手術治療を行う。胆のうの壊疽や穴が開いた場合は抗菌薬治療を行わずに、緊急手術を行う。腹腔鏡手術による胆のうの摘出が一般的である。腹腔鏡手術は開腹手術より傷口が小さく、術後の回復も早いというメリットがある。上腹部に手術の既往歴がある場合や、極めて強い炎症の場合は開腹手術を行う。全身状態が悪くすぐに手術ができない場合は、緊急的に胆のう内の感染胆汁を抜く治療を行い、症状の改善後に胆のうの摘出手術を行う。

治療後に注意すべき点/予防対策

治療に適した診療科目

内科 消化器内科 胃腸内科 外科 消化器外科 胃腸外科

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