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最終更新日:2021年10月7日

しょくどうえん食道炎

食道炎

まとめ

食道の粘膜に起こる炎症を食道炎という。食道の表面がやや荒れたびらん、深部が欠損した潰瘍など、炎症の程度は幅広い。発症者が最も多い食道炎は逆流性食道炎で、胃の中の内容物と胃液が混じったものが食道に逆流し、食道粘膜が炎症を起こす。原因不明の慢性疾患であるクローン病やベーチェット病などでも食道炎の症状がみられる。食道炎は発症原因により薬剤性食道炎、腐食性食道炎、カンジタ性食道炎、ウイルス性食道炎に分類される。

この病気の原因

食道炎は多くの発症原因がある。食道炎のうち最多となる逆流性食道炎は、食道と胃の接続部分の下部食道括約筋の筋力低下が原因となり、胃酸を含む胃の中の内容物が逆流し、食道粘膜が刺激されて炎症を起こす。肥満や妊娠により胃に負荷がかかると発症しやすい。血圧の治療薬を服薬中の人は、下部食道括約筋の収縮力が弱まり発症しやすい。薬剤性食道炎では、服薬の際に十分な水で飲み込まなかったり、服薬後すぐに横になり食道内に薬が残留して炎症を起こす。腐食性食道炎は、強酸性・強アルカリ性の洗剤や漂白剤の飲用により起こる。幼児・小児の誤飲、自殺など意図的な理由により生じることが多い。その他、免疫力低下などが原因でウイルス・真菌に感染して発症するカンジタ性食道炎やウイルス性食道炎などがある。

主な症状

初期症状として、消化不十分で胃が重い胃もたれや、食後に胸が焼けるように痛い胸やけがみられる。逆流性食道炎の胃の症状を「食べたものや酸っぱさが口の中に戻る」と表現され、げっぷの回数が増え、のどや耳の奥の違和感を感じる。進行すると食事の度に食道や胸に痛みがあり、吐血もみられる。自覚症状がなく、内視鏡検査等で食道炎と診断されることもある。腐食性食道炎は発症直後に重篤な症状が多くみられる。

検査/診断の方法

問診後、上部内視鏡(胃カメラ)にて炎症の状態や炎症度などを確認する。粘膜の色が通常より白い、赤色・茶色へ変化しているかを確認し、びらんや潰瘍の有無などを診断する。食道炎の原因が細菌、ウイルス、真菌と疑われる場合、原因菌特定のために粘膜の一部を採取して検査する。食道がんとの鑑別が重要である。

主な治療方法

食道炎の発症原因に沿った治療を行う。逆流性食道炎では、胃酸分泌抑制薬を服薬する。その他、生活習慣の改善が必要で、禁煙、禁酒、減量を目的とした食生活の見直しと適度な運動を行う。ウイルス、真菌が原因の場合は、抗ウイルス薬と抗真菌薬による治療を行う。薬剤性食道炎では発症原因となった薬剤を中止し、粘膜保護剤を服用する。腐食性食道炎は重篤な症状が多く、入院により全身管理を行う。薬物療法で症状が改善されない場合、手術を行うことがある。

治療後に注意すべき点/予防対策

治療に適した診療科目

内科 消化器内科 胃腸内科 消化器外科 胃腸外科

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