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最終更新日:2021年10月5日

みずぼうそう(すいとう)水ぼうそう(水痘)

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

水ぼうそう(水痘)

まとめ

10歳以下の子どもに多い感染症で、「水痘」が正式な疾患名だが、一般には「水ぼうそう」と呼ばれる。全身の皮膚に強い痒みのある水疱(水膨れ)ができ、発熱がある。水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で発症する。原因ウイルスは感染力が非常に強く、咳やくしゃみなどの飛沫感染だけでなく、、空気感染や接触感染でも感染するため、家族間や保育園、幼稚園内で感染が広がる。冬から春が発症のピークで、感染から約2週間が潜伏期間である。成人が発症すると子どもよりも重症化する傾向が強い。

この病気の原因

ヘルペスウイルスの水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で感染する。感染力が非常に強いウイルスのため、咳やくしゃみなどの飛沫感染、空気中に漂うウイルスを吸い込み感染する空気感染、つぶれた水膨れなどを直接触る接触感染により、周囲の人に感染させやすい。水痘の既往がある人は体内に水痘・帯状疱疹ウイルスが残存し、加齢やストレスなどの免疫力低下により帯状疱疹として再発することがある。

主な症状

子どもでの初期症状は発熱と発疹が多い。38度前後の発熱、全身に赤く小さい発疹(紅斑)がみられる。紅斑は胸やお腹にでき、次第に頭皮、足、顔、口腔など全身に広がり、約1週間かけて強い痒みを伴う水膨れやかさぶたに変化する。紅斑は数日間現れるので、紅斑、水膨れ、かさぶたの症状が混在してみられることが多い。成人は発疹前から全身倦怠感や発熱がみられ、子どもと比較して高熱で、痒みの強い発疹のことが多い。重症化して脳炎、肺炎などを併発することもある。

検査/診断の方法

発疹、発熱が現われた日、発疹の状態、水膨れやかさぶたの有無などを確認して診断する。水痘はその特徴的な症状により、その多くは問診と視診にて診断が確定される。まれに重症化した場合などは、必要に応じて血液検査、ウイルス検査などを行う。

主な治療方法

基本的に自然治癒する疾患のため、症状を軽減させる対処療法が治療の基本である。痒みが強いときは抗ヒスタミン剤、細菌感染による化膿予防には抗生物質、発熱時は解熱剤を処方する。持病で免疫力が低下した場合や成人の発症時は、重症化予防や他疾患との合併に注意する。ウイルス増殖を抑制するため抗ウイルス剤の投与、細菌感染予防のため皮膚だけでなく衣類や布団を清潔に保つ。栄養のある食事をとり、安静に過ごすことも免疫力を高めるために必要である。

治療後に注意すべき点/予防対策

水痘ワクチン接種が有効な予防となる。2014年10月より定期接種となり、乳幼児は接種が推奨されている。水痘ワクチンで体内に抗体ができると、ほぼ一生効果が持続するといわれる。ワクチン未接種で周囲に水痘発症者がいるときは、できるだけ接触の機会を避ける。感染した場合は、水膨れをつぶしたり、かさぶたをかきむしらないようにする。ときに細菌感染を起こして化膿したり痕が残るため、注意する必要がある。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓

【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

治療に適した診療科目

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