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最終更新日:2021年10月12日

たんせきしょう胆石症

胆石症

まとめ

胆石症とは、胆のうや胆管に結石が生じ、痛みなどの症状が起こる疾患である、無症状の場合も含め胆石症とよばれる。胆のうに生じる胆のう結石、消化液の胆汁が通る胆管に生じる総胆管結石(胆管結石)、肝臓の中の胆管に生じる肝内結石(肝内胆管結石)があり、胆石の発生場所により分類される。胆石発生者は胆のう結石が最多で、次いで総胆管結石が発生しやすく、肝内結石はまれである。胆石の構成成分はさまざまで、コレステロール、赤血球が壊れる際のビリルビン、カルシウムがある。コレステロールのみの胆石があれば、コレステロールとビリルビンを含むもの、ビリルビンとカルシウムを含むものがある。

この病気の原因

胆汁の成分は水分、コレステロール、ビリルビンのほか、胆汁酸、レシチンで、食物消化のため、一時的に胆のうに蓄積している。食物の刺激を受けると胆汁から水分が吸収され、5~10倍に濃縮される。この過程で濃縮する成分に偏りがあったり、細菌に感染すると、胆汁が結晶化し、胆石となる。胆石を生じやすい原因は体質によるが、その他大腸菌の感染、赤血球の破壊による溶血性疾患、肝硬変、食物繊維やタンパク質が少なく脂質や糖質が多い食事習慣や肥満といわれる。コレステロールを成分とするコレステロール結石が最も多い。加齢により発症率が上昇し、中高年以上に多い。コレステロール結石は中年以降の肥満女性に発症することが多い。

主な症状

無症状のこともあるが、有症状の場合、右側の肋骨の下付近やみぞおちに激しい痛みがある。右側の肩や背部痛、腰痛がみられることもあり、数十分から数時間痛みが続き、一旦治まる。痛みは食後や夜間に多く、脂肪分の多い食事の後に発症しやすい。胆のうに炎症が起こると、吐き気、嘔吐、高熱が見られる。胆石が胆管に詰まり、胆のうの炎症が進行し、胆のうが腫れ胆管を圧迫すると、皮膚や白目が黄色くなる黄疸、肝機能障害が起こることもある。

検査/診断の方法

血液検査と画像検査にて診断する。血液検査では炎症反応のほか、肝臓から排出される酵素値を調べ、肝機能の状態を確認する。酵素値が高いと胆管結石の疑いがある。腹部超音波検査、CT検査の画像診断、胆管に造影剤を入れ、エックス線撮影を行う内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)、MRIを用いて胆管や膵管の状態をみるMRCP検査にて、胆石の有無やその位置、大きさなどを詳細に調べる。胆石の種類により検査方法が選択され、超音波検査は胆のう結石、CT検査は総胆管結石や肝内結石の診断に有用である。

主な治療方法

胆のう結石は、胆のうを摘出する腹腔鏡手術を行う。臍部を含む腹壁に4~5箇所の穴を開け、穴からスコープを挿入し、腹腔内を画像で確認しながら、別の穴より鉗子を挿入し、胆のうを摘出する。最近では、臍部の1箇所の穴のみでも手術が可能となった。以前に胃や腸の手術を経験している場合や、胆のうの炎症や癒着が強い場合は、開腹手術を行う。総胆管結石は胆のうの摘出のみでは治療不十分であり、胆管内の結石の摘出が必要となる。口から十二指腸まで内視鏡を挿入し、胆管の出口を広げて胆管内の結石を摘出することが多い。肝内結石では、皮膚から肝臓内の胆管にチューブを挿入し、胆管鏡にて結石を摘出する。その他、胆石がある部分の肝臓ごと切除することがある。薬で胆石を溶かす治療もあるが、胆石の成分によっては治療効果がみられず再発率が高い。

治療後に注意すべき点/予防対策

治療に適した診療科目

内科 消化器内科 胃腸内科 外科 消化器外科 胃腸外科

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