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水腎症/水尿管症【イシャチョク】

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最終更新日:2022年3月4日

すいじんしょう/すいにょうかんしょう水腎症/水尿管症

こちらの記事の監修医師
医療法人社団 セントメリー 飯田橋中村クリニック
中村 剛

概要

水腎症は、腎臓からの膀胱への通り道である尿管が狭窄し、膨張した状態のことを言います。尿管の上部で狭窄が起こっていることを狭義で水腎症と呼び、尿管の下部で狭窄が起こった場合を水尿管症と呼びます。新生児や乳幼児などの子どもに発症することが多く、特に治療を必要としない軽症のものから手術を必要とすることもある。

原因

先天性水腎症の多くは腎盂尿管移行部の閉塞に起因し、男児に多いです。割合としては全出生児1,000〜2,000人に1人とされています。尿管の先天異常や尿管周囲からの圧迫による閉塞、尿管内腔の狭窄、尿路の機能的通過障害などが原因となります。尿管内腔の狭窄は主に尿路結石、尿管腫瘍、尿管ポリープなどが挙げられます。尿路の機能的通過障害には神経因性膀胱、膀胱尿管逆流(VUR)などが挙げられます。

症状

進行のスピードによって症状は変わってきますが、短期間で水腎症を発症した際は激しい痛みを伴うケースが多いです。脇腹や下腹部に激しい疼痛が出現。腎臓は人の背面方向にあるため、背中に痛みを感じることもあります。他には発熱、全身倦怠感、悪心・嘔吐などの症状が挙げられます。進行がゆっくりの場合は、初期症状がないケースが多いです。進行具合によってお腹や下腹部、脇腹などに痛みや違和感が生じることもあります。尿が腎臓から膀胱へうまく移行できないため、腎臓が膨張し、しこりのようなものができて発見する場合もあります。もともと、細身の人や子どもはこの症状を自覚することが多いです。尿路の閉塞が長期に続き、腎実質が菲薄化すると腎髄質機能が高度に障害され、閉塞性腎症を発症することもあります。

検査・診断

診断に最も有用とされている超音波検査を行い、SFU(Society for Fetal)分類によって拡張度合いを確認します。グレード0〜4で評価されます。SFU分類はグレード0は水腎症なし、グレード1は腎盂の拡張のみ、グレード2は腎盂の拡張と一部腎杯の拡張、グレード3は腎盂拡張と全ての腎杯拡張、グレード4は腎実質の菲薄化を伴うとされています。出生前診断される無症候性水腎症は、自然軽快することが多いです。他にも画像検査におけるCTや腎機能検査を行います。腎機能検査ではBUM/Cr値の上昇、尿濃縮力の低下、尿中微量タンパク上昇などを確認します。分腎機能検査として利尿レノグラフィなども行うことがあります。また、閉塞の検査として腎ろうを設置し腎盂内水力学的検査などを行います。

治療

成人の水腎症の場合は、水腎症の発症原因の疾患の治療・除去が必要になります。高度に障害された成人の水腎症では、腎摘出術を行うこともあります。先天性水腎症の場合は、治療としては手術になりますが、年齢や症状の程度、痛みの程度など総合的に判断し手術の可否を検討していきます。一般的にはグレード3以下で膀胱からの逆流がなければ、手術の可能性は低いと言われていますが、明らかな機能障害、閉塞、増悪などの症状がある先天性水腎症では、腎盂形成術を行うことになります。また、水腎症により尿路感染を引き起こした場合は、抗生剤の投与が行われます。

予防/治療後の注意

術後は定期的に受診し、傷の様子や水腎症の症状を確認します。超音波検査や利尿レノグラフィなどを行い、術前と比較して経過観察を行っていきます。経過観察の期間は、症状や程度によって異なりますが、年に何回かの通院は必須となってきます。水腎症を発症した腎臓ではないもう片方の腎臓の機能が低下していたりする場合は、注意が必要になります。腎臓の機能低下によって薬の排泄の遅延や血圧上昇などのリスクがあるため、医師と相談しながら経過観察していく必要があります。

こちらの記事の監修医師

医療法人社団 セントメリー 飯田橋中村クリニック

中村 剛

【経歴】
昭和62年 千葉大学医学部卒業
千葉大学医学部付属病院、東京厚生年金病院、社会保険船橋中央病院、松戸市立病院、東京厚生年金病院泌尿器科医長、部長を経て現在に至る。

【資格】
医学博士
1992年 日本泌尿器科学会専門医取得
1997年 日本泌尿器科学会指導医取得
東京都身体障害者福祉法指定医(じん臓機能障害、膀胱又は直腸機能障害)

治療に適した診療科目

内科 腎臓内科 泌尿器科 救急科

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