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最終更新日:2021年10月2日

こつそしょうしょう骨粗しょう症

骨粗しょう症

まとめ

骨量減少で骨がもろく、骨折しやすくなる症状を骨粗しょう症という。人間の骨は健康状態を維持するため、成長期以降も作り続けられる。骨の新陳代謝のバランスが崩れて骨が弱くなると、骨粗しょう症のリスクが高まる。骨粗しょう症は閉経後の女性に多く、日本の推定患者数は約1000万人以上とされるが、実際に治療中の人は少ない。発症に気づかずに骨折したり、骨折により生活の質が低下することがある。骨粗しょう症は女性の病気としてみられるが、4人に1人は男性で、男性は未治療で放置すると重症化しやすく、腰椎や大腿骨などの骨折を起こすことが多い。発症早期に適切な診断を受け、治療することが大切である。

この病気の原因

骨は、古くなった骨を溶かす「破骨細胞」により血液中にカルシウムが溶け出す「骨吸収」と、新しい骨を作る「骨芽細胞」により骨が溶け出した部分にカルシウムをつける「骨形成」がバランスよく機能して、新陳代謝を行っている。加齢や閉経によりそのバランスが崩れると、骨吸収で失われた部分の骨形成が追いつかず、骨量減少により骨粗しょう症を発症する。女性は閉経で女性ホルモン分泌量が減少し、破骨細胞をコントロールするエストロゲンの低下により骨吸収が盛んとなり、骨密度が急速に低下する。その他、カルシウム・ビタミンD不足、コラーゲンの劣化のほか、アルコール依存症、胃腸疾患、内分泌疾患などの疾患、抗うつ剤など薬の副作用が原因で発症することがある。これらの発症原因はは男性に多い。

主な症状

骨が弱く脆くなっても痛みがない人も多く、自覚症状がなく進行する。初めは背が縮み、腰が曲がった気がする程度で、進行すると身長が明らかに縮み、背中や腰の曲がりが周囲にも気づく状態となり、腰背部痛で寝込むことがある。これらの症状は脊椎の一部がスカスカになり潰れる圧迫骨折が原因である。転倒やくしゃみなどでも骨折しやすくなり、特に手首や背骨、太ももの付け根を骨折しやすい。

検査/診断の方法

骨量や骨密度、強度を調べる骨密度検査を行い診断確定となる。骨密度測定には骨に2種類のエックス線を当てるDXA法、エックス線CT装置で手首の骨量を測る方法、かかとに超音波を当て骨量を測る方法などがある。骨量は20~44歳代の平均値との比較で診断され、骨密度80%以上は正常である。その他、骨代謝のバランスをみる血液検査、尿検査による骨代謝マーカーを行うことがある。骨代謝マーカーが高ければ骨量減少のスピードが速く、骨折リスクが高い。骨密度、骨代謝マーカー、骨質の値などから、総合的に診断する。

主な治療方法

食事療法、運動療法による生活習慣の改善を基本とする。乳製品、小魚、海藻などカルシウムが豊富な食品を摂り、カルシウムの吸収を良くするビタミンDやビタミンKが豊富な魚介類や納豆などを摂取し、バランスの良い食生活を送る。適度な運動を行うと骨量増加効果があり、バランス運動やストレッチには転倒予防の筋力・バランス力を保つ効果がある。すでに圧迫骨折があり、骨密度が低い場合は、骨吸収を抑える薬や骨のカルシウム溶出の予防薬、骨形成を促進する副甲状腺ホルモン薬などの服用で、骨密度を上昇させる治療を行う。

治療後に注意すべき点/予防対策

日常生活でも骨密度低下の予防に努めることが大切である。ウォーキング、階段を使うなどの軽い運動のほか、掃除、洗濯、布団の上げ下ろしなどの家事は骨に負荷を与える運動となる。無理のない範囲で体を動かすことを意識する。また、塩分摂取量の多い食事、インスタント食品、スナック菓子などの食べ過ぎは、カルシウム吸収を阻害するためなるべく控え、ビタミンやカルシウムを豊富に含む食材を取り入れ、バランス良く摂取することを心がける。

治療に適した診療科目

内科 整形外科 リウマチ科

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