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最終更新日:2021年10月7日

ぱーきんそんびょうパーキンソン病

パーキンソン病

まとめ

運動をスムーズに行う脳の機能の一部が低下する疾患である。手足の震えやこわばり、転びやすい、動作が遅れるなどが、発症初期の自覚症状である。人口10万人あたり100人以上に発症するとされ、神経変性疾患としての神経難病のなかでは、アルツハイマー病の次に発症者が多い。パーキンソン病を発症すると認知症の発症リスクが高率となる。50~60歳代から発症者が増加するが、若くして発症する若年性パーキンソン病も見られる。女性に高率に発症する。

この病気の原因

脳内の中脳黒質が発症に関わる。中脳黒質に異常なたんぱく質が蓄積されて神経細胞が減少すると、黒質内で作られるドーパミンが減少する。ドーパミンは運動を円滑に行うための脳の指令を体に伝える神経伝達物質であるが、この指令が伝達されず運動障害が起こり、パーキンソン症状が起こる。黒質の神経細胞が減少する明確な原因は不明であるが、先天的な素因に加え、環境、加齢などの後天的な要因で減少するとされる。

主な症状

代表的な4つの特徴がある。手、足、顎や頸部など、体全体にみられる震えの「振戦」、ぎこちない動作がみられる「無動」、手足の筋肉が硬くなる「筋強剛・固縮」、つまづきそうになっても体のバランスが取れない「姿勢反射障害」がある。その他、頻尿、便秘、睡眠障害、記憶障害、うつ、頭痛、腰痛などの症状がみられる。症状の進行はゆっくりとしており、発症初期はそれほど深刻ではないが、治療を行わなければ重症に至る。重症度はⅠ度からⅤ度までの5段階に分かれ、Ⅰ度は体の半分に症状がみられ、Ⅴ度は車いすが必要な、寝たきり状態である。

検査/診断の方法

問診、診察にて症状の種類やいつ頃から発症したかを確認する。頭部CT・MRI検査、血液検査にて他疾患との鑑別を行う。脳血流SPECT検査にてドーパミン神経の変性・脱落の状態を評価することがある。パーキンソン病に類似した症状で、発症原因が異なる疾患の「パーキンソン症候群」があり、鑑別診断と発症原因に合わせた治療が必要である。

主な治療方法

症状緩和を目的とした薬物治療が主体となる。脳内で不足したドーパミンを補うLドパ、ドーパミンと類似した作用をもつドーパミンアゴニストなどの治療薬にて、震えや筋肉のこわばりを改善させる。状態により、定位脳手術、脳深部刺激療法の手術を行う。運動器症状の改善にはリハビリテーションが有効である。症状の進行を防ぐため早期から取り組み、日々の習慣として行うとよい。体をほぐすためのストレッチ、階段の昇降運動、歩幅を大きくとった歩行など、バランス感覚をつかみ、筋力をつける運動が治療効果がある。

治療後に注意すべき点/予防対策

治療に適した診療科目

内科 神経内科

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