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最終更新日:2021年10月2日

しょくどうがん食道がん

食道がん

まとめ

食道がんは、喉と胃をつなぐ消化器官の食道に生じる悪性腫瘍である。食道の表面に発症し、進行すると深層まで腫瘍が広がる。粘膜内に留まる腫瘍を「早期食道がん」、粘膜下層に至ると「表在食道がん」、粘膜下層よりも深層に進行すると「進行食道がん」という。日本人は約半数が食道の中央付近から発症し、同時に複数のがんを生じることがある。がんが進行すると、リンパ節や他臓器に転移するため、早期発見・早期治療が不可欠である。男性に多く発症し、初期段階は自覚症状がほとんどないので、健康診断など定期検診を受けることが重要である。

この病気の原因

発症に最も関与する原因は飲酒と喫煙である。アルコールが体内で代謝される際につくられる「アセトアルデヒド」は発がん性物質として知られるが、アセトアルデヒドをさらに分解する酵素の働きが弱い体質の人は、食道がんを発症しやすい。この体質の人は少量のアルコールでも顔が赤くなるため、注意する。アルコールに弱い体質の人がアルコールに慣れ飲酒量が増えると、食道がん発症リスクが高まる。タバコの煙は発がん性物質を大量に含み、食道がんを発症しやすい。喫煙者のタバコの煙を吸い込む受動喫煙も影響が大きく、注意が必要である。飲酒と喫煙の両方の習慣がある人は、さらに食道がんのリスクが高くなる。

主な症状

初期段階は自覚症状がないことが多く、進行すると「食物を飲み込むとき、胸がチクチクと痛む」、「熱いものを飲むときしみる」、「食物がつかえる感じで、うまく飲み込めない」などの症状が現れる。周囲の臓器やリンパ節にまでがんが広がると、胸の奥や背中に痛みがあり、たんに血が混じるようになる。その他、食欲減退や体重減少、咳や声のかすれなど、さまざまな症状が現れる。

検査/診断の方法

バリウムを飲みエックス線写真を撮影する上部消化管造影検査、上部消化管内視鏡検査などを行い診断する。ほとんど自覚症状のない初期段階では、健康診断などでがんが見つかることがある。がんが見つかれば、超音波内視鏡検査、病理検査でがん細胞を調べ、がんのタイプや進行度を確認のうえ治療方針を決定する。また、リンパ節や他臓器への転移を調べるため、頸部超音波検査、腹部超音波検査、CT検査、MRI検査、PET検査、血液検査などを行い、総合的に診断する。

主な治療方法

がんの進行の程度を確認し、段階に応じた治療を行う。ごく初期段階で、がんが粘膜表面に留まる場合は、口から内視鏡を挿入し、がんを摘出する内視鏡治療を行い、術後は経過観察となる。がんが下部へ進行した場合は、腫瘍の大きさやリンパ節への転移の有無などに応じ、手術、放射線治療、抗がん剤による化学療法などを組み合わせ治療する。進行した場合は、手術前に放射線治療や化学療法を行うことがある。体力的に手術が難しい場合は、放射線治療と化学療法を組み合わせて治療する。がんによる痛みが激しい場合、緩和治療を中心に行う。

治療後に注意すべき点/予防対策

飲酒と喫煙が発症リスクを高めるため、可能なかぎり禁酒・禁煙に努める。また、食道がんは早期発見・早期治療すると、がん疾患のなかでは比較的予後が良好で、治療後5年間の生存率が高率ながんである。定期的に健康診断を受診することが大切で、特に内視鏡検査はがん発見のために重要な検査である。食事の時など少しでも違和感があれば、早めに医師の診察を受けるようにする。

治療に適した診療科目

内科 消化器内科 胃腸内科 外科 消化器外科 胃腸外科 腫瘍外科 放射線科

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