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最終更新日:2022年7月6日

せんいきんつうしょう線維筋痛症

こちらの記事の監修医師
めじろ内科クリニック
久野 伸夫

線維筋痛症

概要

線維筋痛症は、身体の広範な部位に疼痛をきたす原因不明の慢性疾患です。小児や高齢者にも発症しますが、特に40歳から50歳代の女性に好発します。疼痛のほか、こわばり、睡眠障害、抑うつなど、様々な症状を伴います。これらの症状により、日常生活における動作や生活の質が大きく損なわれることになります。リウマチ性疾患に分類されていますが、自己免疫の異常や炎症はみられず、一般的な検査をしても原因が見つかりません。また器質的な組織破壊などをきたすこともなく、生命に関わるような疾患ではありません。現時点では線維筋痛症を完治させる治療法はありませんが、有用な薬物も見つかってきています。

原因

線維筋痛症は基礎疾患のない一次性と、基礎疾患のある二次性とに分類されますが、一次性が多数を占めています。発症の原因は明らかではありませんが、脳の機能障害により、痛みが中枢において増幅されてしまうことが疼痛をきたす原因と考えられています。心理的・社会的なストレスや外傷が発症のきっかけとなると考えられていますが、詳しいことはまだ明らかではありません。二次性線維筋痛症を呈する病気としては、関節リウマチやシェーグレン症候群、リウマチ性多発筋痛症、変形性関節症、甲状腺機能低下症、うつ病などがあります。

症状

線維筋痛症の主な症状は、慢性的な疼痛です。痛みの部位は全身であったり身体の一部であったりと流動的であり、日によって変化し、さらに日内変動も認められます。痛み以外の症状として、疲労感や全身倦怠感、頭痛、痺れ感、睡眠障害や抑うつといった、様々な身体・神経・精神症状があらわれます。関節リウマチに類似した朝のこわばり感もみられます。こうした症状は悪影響を及ぼし合って進行・慢性化し、日常生活に支障をきたすようになります。また気候や気圧の変動といった外的環境要因、感染症への罹患、睡眠不足や精神的ストレスなども症状が悪化する因子とされています。

検査・診断

線維筋痛症の診断には、米国リウマチ学会(ACR)の「線維筋痛症分類基準」(1990年)と「線維筋痛症診断予備基準」(2010年)が併せて用いられることが多いです。その中で、身体の18か所の特徴的部位を押すことが診断の手助けとなっています。というのも線維筋痛症の患者さんではその部位を押すことで強い痛み(圧痛)が発生するからです。この所見を含めて総合的に診断が行われます。なお血液検査や画像検査といった一般的な検査で線維筋痛症に特徴的な異常はありません。そのためこれらは確定診断のためには有用ではありませんが、他の病気との鑑別のために必要に応じて行われます。

治療

線維筋痛症の治療は、原因が不明なためこれといった特効薬はありません。主には痛みをコントロールして日常生活に支障の無いようにすることです。薬物療法と非薬物療法があり、痛みのコントロールとしての薬物療法には、神経障害性疼痛に対してリリカ(プレガバリン)が用いられます。またサインバルタ(デユロキセチン)はSNRIという抗うつ薬の一種ですが、線維筋痛症の痛みへの有効性が確認されています。さらに慢性疼痛に対する治療薬である、弱オピオイド系、アセトアミノフェンといった薬も使われます。痛み以外の症状については、睡眠障害に対しては、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬が用いられます。その他の線維筋痛症の様々な症状については、症状に合わせて複数の薬剤を組み合わせた治療がなされます。発病から早期に治療が行われた場合、若年者の線維筋痛症では、比較的治療反応性がよいとされています。非薬物療法としては、運動療法、心理療法、認知行動療法などがあります。線維筋痛症は原因不明の疾患であり、根治のための特異的な治療法は現時点ではありませんが、日々研究が進められています。

予防/治療後の注意

線維筋痛症は原因不明の疾患であり、予防法は確立していません。しかし精神的・肉体的ストレスが症状を悪化させる因子であるため、上手なストレスの解消や充分な睡眠、適度な運動をするなど生活習慣を整え、規則正しい生活を送ることが大切です。またそのためには家族など周囲の理解を得ることも重要です。

こちらの記事の監修医師

めじろ内科クリニック

久野 伸夫

〇診療科 :内科、消化器科、リハビリテーション科
〇アクセス:東京都豊島区目白3-5-11 NOBビル3階

【経歴】
H5.3月 国立山梨医科大学卒業
H5.4月 日本赤十字社医療センター内科研修
H7.4月 国立山梨医科大学大学院博士課程
H11.4月 山梨県厚生連健康管理センター内科勤務
H12.1月 日本赤十字社医療センター第1内科勤務
H18.12月 めじろ内科クリニック院長

【資格】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本糖尿病学会専門医
日本医師会認定産業医
労働衛生コンサルタント(保健衛生)
電通健康管理センター非常勤医師

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