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最終更新日:2022年3月25日

たんじゅんへるぺす(たんじゅんほうしん)単純ヘルペス(単純疱疹)

こちらの記事の監修医師
Alohaさおり自由が丘クリニック
藤堂 紗織

概要

単純ヘルペス(単純疱疹)は、単純ヘルペスウイルスの感染によって、皮膚や粘膜に水膨れなどの症状を引き起こす疾患です。ヘルペスウイルスが皮膚、口、唇、目、性器などに感染することで単純ヘルペスを発症し、水ぶくれを伴う病変が複数出現します。単純ヘルペスウイルスには1型と2型、2種類のウイルスが存在しており、1型は主に口唇ヘルペスや単純ヘルペス角膜炎などの原因となり、2型は性器ヘルペスの原因になることが多いです。小児期などに初めて感染を起こした場合、口唇や口腔粘膜に潰瘍を伴う急性歯肉口内炎という症状が出現します。その後ウイルスは三叉神経節に潜伏し、体力の低下や免疫力が低下した際に表面化して症状を発現するようになります。体内に潜伏して、再発や再燃を繰り返すのが単純ヘルペスウイルスの特徴です。

原因

単純ヘルペスや単純疱疹の原因は単純ヘルペスウイルスによるウイルス感染症です。単純ヘルペスウイルスは感染力が非常に強く、ウイルスを含んだ体液と接触することで感染が成立します。ウイルスをもっている人の中には無症状の人も多く、多くの場合は無自覚なうちに感染していると考えられます。感染しても必ず症状が発現するわけではなく、無症状のままウイルスが体内に潜伏することも少なくありません。体力の低下、ストレス、自己免疫の低下、外傷、長時間の紫外線暴露など、様々な要因によって体内に潜伏したウイルスが活性化すると自覚症状が出現するようになります。

症状

多くの場合、初期症状として、口腔粘膜や口唇のピリピリした痛みや刺激感が発現し、その後水ぶくれが形成されます。さらに水ぶくれが潰れてかさぶた状になります。症状は口や唇だけではなく、皮膚や目、性器などにも出現し、痒みや違和感(ピリピリ・ムズムズするなど)を引き起こします。赤い水ぶくれの出現とともに痛みが出現することも多いです。性器ヘルペスは女性に多く、陰部に水ぶくれや赤いブツブツ、皮膚のただれなどが生じる場合もあり、痛みや熱感、全身性の発熱を伴う可能性もあります。一般的には、安静に休養することで2週間程度で症状は軽快します。

検査・診断

症状の問診や視診で診断が可能です。体調不良の時やストレスの強い時期に繰り返し症状が出現する場合、単純ヘルペスを疑うことができます。水ぶくれに含まれる体液を詳しく検査することで、ウイルスの抗原検査などを行うこともあります。必要に応じてより精密な検査が行われることもありますが、基本的には病変や症状を確認することで診断が可能です。

治療

単純ヘルペスの治療としては、単純ヘルペスウイルスの増殖を抑制する効果をもつ抗ウイルス薬の投与を行います。抗ウイルス薬には外用薬(塗り薬)、内服薬、点滴などのタイプが存在するため、症状や重症度に応じて使い分けます。抗ウイルス薬による治療はウイルス量が少ない時期の方が効果が高いことが知られており、症状発現後、できるだけ早く治療を開始するのが重症化予防には効果的です。とはいえ、治療の基本は安静や休養であり、症状を軽快させるには一定以上の時間経過が必要になります。

予防/治療後の注意

体内に潜伏しているウイルスを根本的に取り除く方法はありません。しかし、単純ヘルペスは体力や免疫力が低下した状態の時に症状を発現することが多いため、十分な体力をつけておけば、症状の発現を阻止することも可能です。栄養のバランスの良い食生活をすること、睡眠を十分にとること、適度な運動をすること、ストレスを溜めないことなど、生活環境やリズムを整えることで、症状の発症を予防できる可能性があります。その他には、紫外線がウイルスを活性化させることも知られているため、長時間紫外線に当たらないようにするのはもちろんのこと、外出時には帽子をかぶる、日傘をさすなどの対策が効果的です。

こちらの記事の監修医師

Alohaさおり自由が丘クリニック

藤堂 紗織

〇診療科 : 内科、皮膚科、美容皮膚科

【経歴】  
2003年 日本医科大学 卒業
2004年 日本医科大学附属武蔵小杉病院 研修医/内科 専修医
2009年~2019年 善仁会丸子クリニック 院長勤務
2019年5月~   Alohaさおり自由が丘クリニック 院長

治療に適した診療科目

内科 婦人科 皮膚科 泌尿器科

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