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最終更新日:2021年10月5日

まんせいすいえん慢性膵炎

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

慢性膵炎

まとめ

慢性膵炎では、何らかの原因で膵臓の慢性的な炎症が続くと、食物の消化を助ける膵酵素が持続的に活性化され、次第に膵臓を溶かしてしまう。繰り返し炎症が起こると膵臓の正常な細胞が壊れて減少し、線維が異常に増殖して膵臓全体が硬化する。代償期と呼ばれる初期症状は激しい腹痛が発作的に起こり、進行して非代償期になると膵臓機能が失われ、腹痛は治まる。一度発症すると完治せず、進行を遅らせる治療を行う。発症原因は飲酒がが最多で、40~50歳代の男性に好発する。非常にまれだが遺伝を原因とする慢性膵炎は若年層でも発症することがある。

この病気の原因

大量飲酒によるアルコール性慢性膵炎が発症原因の最多である。発症者の男性の約7割がアルコール性であり、女性は3割に満たない。これは男性の方が飲酒量が多いことが関係する。女性は原因不明の特発性慢性膵炎が発症の約5割だが、大量飲酒(1日の飲酒量が日本酒換算で4合、ビール中瓶換算で4本)する人では、男女間の発症率は同じである。その他の発症原因は、胆石、脂質異常症、膵管の形態異常、副甲状腺異常などである。血縁者に慢性膵炎の患者が多い場合、ごくまれに遺伝性慢性膵炎が起こるが、基本的には遺伝では発症しない。なお、飲酒のきっかけ、自律神経不調ととなるストレスは、膵炎発症と深く関係する。

主な症状

主症状は、みぞおち、背中の発作的な激痛である。飲酒、食べ過ぎ、脂肪の取り過ぎ、ストレスが発症原因となることが多い。繰り返し起こる痛みが特徴であるが、5~10年後には細胞の破壊が進み、痛みが落ち着いてくる。その代わりに消化酵素やインスリンの分泌が悪く、消化不良による下痢、脂肪便、体重減少がみられ、糖尿病を併発することがある。糖尿病を発症して初めて慢性膵炎に気付かれることもある。非アルコール性の慢性膵炎では、ストレスが発症に深く関与し、自律神経の不調により下痢、便秘、不眠、頭痛、肩凝りが現れる。また発症者のの約半数に膵石がある。膵石が膵管に詰まると腹痛悪化を招くため、胆石を取り除くことが望ましい。

検査/診断の方法

慢性膵炎は特徴のある痛みがあるため、問診により、「どこが、どのように、何をしたときに痛くなるか」などを確認する。慢性膵炎が疑われる場合には、血液検査、尿検査で消化酵素が高値かを調べる。症状が進行していれば消化酵素の高値とならないこともあるので、腹部レントゲン検査、超音波検査、CT検査、MRI検査などの画像検査も行う。膵臓の炎症度、腫瘍の有無など、さまざまな検査結果から総合的に診断する。より詳細な検査には、内視鏡にて胆管や膵管を観察し、胆石の有無などを調べる内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)、先端に小さな超音波のついた内視鏡にて胃や十二指腸から膵臓を調べる内視鏡超音波(EUS)がある。特にEUSは、胆石の有無、膵管の変化を調べやすく、膵臓の線維化を推測できる場合があり、軽度の慢性膵炎を診断できる可能性がある。また、正確な診断が難しい場合は、EUSを用いて膵臓に針を刺し、細胞組織を採取して診断する。より正確な診断が可能で、他の膵臓疾患との鑑別診断時に有効である。

主な治療方法

禁酒、禁煙のうえ、症状の進行度やそれに応じた治療を行う。代償期は膵臓への傷害が軽度であり、主症状は腹痛であるが、数日間の食事制限、鎮痛剤、炎症を抑えるタンパク分解酵素阻害薬の投与で症状が治まることがある。膵管の狭窄が原因で痛みがあるときは、膵管の出口を緩める作用のある薬や内視鏡にて膵管にチューブを挿入し、膵液の流れを改善する。膵石による痛みがあるときは、内視鏡にて除去、強力な超音波を当て膵石を砕く体外衝撃波結石破砕療法(ESWL)を行う。症状が進行した非代償期では、膵機能が低下し、消化酵素が十分に分泌されず、下痢や脂肪便といった消化不良の症状がみられる。膵消化酵素剤、胃酸の量を減少させる薬による治療を行う。糖尿病を併発した場合ははインスリン治療を行う。

治療後に注意すべき点/予防対策

大量のアルコール摂取により発症することが多いので、日頃から節酒に努めることが予防となる。非アルコール性の慢性膵炎の発症にはストレスが深く関与することから、ストレスや疲労をためない生活を送る。膵炎発症後も同様に生活習慣に気を付ける、激しい腹痛を伴う時期は特に注意する。腹痛を繰り返すと病状悪化につながるため、禁酒、禁煙して、1度に食べる食事量を減らし、脂肪を取り過ぎず、香辛料などの刺激物を控え、タンパク質を十分摂取する。進行すうと消化不良による栄養不足のリスクがあるため、腹痛を繰り返さなくなれば、脂身の少ない魚、オリーブオイルなどの植物油など、必要量の脂肪を摂取する。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓

【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

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