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最終更新日:2021年10月6日

きゅうせいいちょうえん急性胃腸炎

急性胃腸炎

まとめ

感染性胃腸炎は細菌やウイルスなどの病原体が胃腸に感染する疾患で、急性胃腸炎の原因の多くが感染性胃腸炎による。感染性胃腸炎のうちノロウイルスやロタウイルスなどウイルスによる胃腸炎をウイルス性胃腸炎といい、冬から春先にかけ流行する。一方、病原性大腸菌、サルモネラ菌、カンピロバクター菌などの細菌による胃腸炎は細菌性胃腸炎といい、夏に流行することが多い。ウイルスや菌に汚染された食品や水を摂取して感染することが多いが、ペットや人に付着した病原体に手指で触れることによる感染もある。

この病気の原因

病原体である細菌やウイルスが胃腸に感染して発症する。冬に流行するウイルス性胃腸炎で主要な病原体であるノロウイルスは、ノロウイルスが付着したカキなどの生食や加熱不十分で摂取して感染する。また、ウイルスが付着した料理の摂取や、手指に付着したウイルスが口に触れ感染する。夏に流行する細菌性胃腸炎の原因となるカンピロバクター菌は鳥類、犬・猫などのペットの腸内に生息し、鶏肉や鶏肉加工食品、レバーなどの過熱不十分、調理時にまな板や手に細菌が付着して感染する。細菌性胃腸炎の原因となる病原体大腸菌も牛や豚などの腸内に生息し、細菌が付着した水や食品の摂取や、細菌が付着した手指が口に触れ感染する。

主な症状

下痢、腹痛、嘔吐、発熱の症状がみられることが多い。特に下痢はほとんどの発症者にみられ、その他の症状は原因となる病原体により異なる。細菌性胃腸炎では血便が多く、特に病原性大腸菌やカンピロバクター菌で、頻度が高い。サルモネラ菌、カンピロバクター菌、ロタウイルスでは高熱と激しい水のような下痢症状が多く、ノロウイルスでは嘔吐と下痢が多いが、発熱は少ない。病原性大腸菌も発熱がみられないことがあるが、激しい腹痛がみられることがある。ロタウイルスは乳幼児の感染が多く、発熱、下痢、嘔吐があり、米のとぎ汁のような白色便がみられることが多い。

検査/診断の方法

症状、感染性胃腸炎の発症者が周囲にいるかどうかを確認し、発症時期や摂取した食品からウイルスや細菌を予測し治療を行う。より正確に診断するため、細菌性胃腸炎では患者の便や腸液を採取して原因細菌を検出する。結果判明までに2~3日が必要である。ウイルス性胃腸炎では迅速便中抗原検査にて患者便や吐しゃ物にウイルス特有の物質があるか調べる。

主な治療方法

感染性胃腸炎は一般的に対症療法を行う。下痢や脱水症状に対しては点滴での処置が多い。下痢止めは腸内の病原体を体内に留めてしまい、身体が毒素を吸収する恐れがあるため、使用しない。腸内環境を整え整腸剤や乳酸菌製剤などの内服薬にて治療する。細菌性胃腸炎の原因細菌が赤痢、コレラ、チフス菌などの場合は、抗菌薬にて治療する。病原性大腸菌、サルモネラ菌、カンピロバクター菌では、症状により抗菌薬にて治療する。下痢や嘔吐により病原体が体外に排出され回復することが多いが、乳幼児や高齢者は下痢や嘔吐による脱水症状で生命への危険があるため、しっかりと水分補給を行う必要がある。

治療後に注意すべき点/予防対策

日常生活での予防の基本は手洗いである。調理の前、食事の前には石鹸を用いた手洗いを徹底する。大量の細菌やウイルスを含む患者の便や吐しゃ物を処理する際は、感染予防のため使い捨て手袋・マスク・エプロンを着用のうえ、ノロウイルスに効果のある塩素系漂白剤による消毒を行う。カキなどの二枚貝や鶏肉、焼肉などを摂取する際はしっかり加熱することが重要である。焼肉やすき焼きでは、食事をする箸で生肉を触らないようにする。

治療に適した診療科目

内科 消化器内科 胃腸内科

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