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最終更新日:2022年4月6日

ぼうこうがん膀胱がん

こちらの記事の監修医師
三軒茶屋あかりクリニック
馬場 克幸

概要

膀胱にできる「がん」の総称を膀胱がんといいます。血尿や頻尿、排尿時の痛み、尿が残る感じ、切迫した尿意などが膀胱がんの初期症状です。膀胱がんの初期症状は、他の泌尿器系疾患と似通っているため、発症初期にはがんの存在に気が付かない場合もあります。男女比は男性が女性のおおよそ3倍の発症率であり、多くは40代以降に発症します。膀胱がんの代表的な原因(リスク因子)は喫煙であり、喫煙者は非喫煙者の約3倍の発症率を示しています。膀胱がんが進行することで、リンパ節や肺、骨、肝臓などに転移する可能性が高く、脇腹や背中などに強い痛みを発現することもあります。日本国内において、毎年約2万人が膀胱がんと診断されており、特に男性の場合には、比較的代表的な「がん」であると言えます。

原因

膀胱の粘膜や上皮の細胞が悪性化することで膀胱がんが発生します。膀胱がんには、尿路上皮がん、扁平上皮がん、腺がん、小細胞がんなどの種類がありますが、一般的には膀胱の内部を覆っている、尿路上皮とよばれる細胞にがんができる場合が多く、膀胱がんの90%以上は尿路上皮がんであることが知られています。そんな膀胱がんの主な原因となるのが喫煙です。男性膀胱がんの50%以上、女性膀胱がんの約30%が喫煙が原因で発症しているといわれています。また、化学物質や染料を使用する職業でも膀胱がんの発生率が高いことが報告されています。膀胱がんは主に、リンパ節、肺、肝臓、骨などに転移することが知られています。

症状

膀胱がんの初期症状として、血尿や頻尿、排尿時の痛み、尿が残る感じ、切迫した尿意などが出現する可能性があり、他のがんと比べて、比較的初期から症状が出やすいのが膀胱がんの特徴です。また、膀胱がんの代表的な症状は血尿ですが、血尿は痛みを伴わない場合や、目で見てわからない(顕微鏡で確認できる血尿)ことも多く、尿検査で初めて血尿が指摘されたというケースも少なくありません。尿の色が赤色から茶色に変色することで、目視的に血尿が確認されるという場合もあります。しかし、初期症状は排尿障害や膀胱炎などの症状と似ている場合も多く、症状だけでは膀胱がんだと分からない(気が付かない)ことも多々あります。自覚症状に乏しい場合も多く、たとえ検診で血尿を指摘されても精密検査を受けないという人もいます。しかし、放置している間にがんが進行し、他臓器に転移してしまうことも考えられます。血尿が見つかった場合や膀胱や尿の異常を感じた際には、早めに医療機関で検査を受けることが大切です。

検査・診断

尿検査だけではなく、症状の問診や血液検査、超音波検査、レントゲン検査、CTやMRI、骨シンチなどの検査を組み合わせて行います。さらに、尿道から内視鏡(カメラ)を挿入して膀胱内を観察する膀胱鏡検査も行います。膀胱鏡を使って腫瘍細胞を採取することで、細胞診検査(病理検査)を実施し、がんの性状や状態を詳しく検査します。必要に応じてがん細胞の遺伝子検査などが行われることもあります。

治療

経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)とよばれる、内視鏡を用いた腫瘍の切除が一般的な手術方法になります。しかし、他臓器への転移の有無、腫瘍サイズ、腫瘍の深達度(深さ)などによって治療方針は異なり、状態に応じて膀胱全摘除術(膀胱全摘)が選択される場合もあります。放射線や化学療法(抗がん剤)を用いた治療を併用することもあります。痛みなどの症状が出現している場合には、オピオイドを使用するなど、症状の緩和を目的とした治療を実施します。

予防/治療後の注意

膀胱がんのリスク因子は喫煙であることが知られており、何よりも禁煙(そもそもタバコを吸わないこと)が重要となります。また、発症初期であれば、内視鏡的に切除することで体への負担を大きく減らすことも可能です。ストレスを溜めない日常生活を心がけるのはもちろんのこと、定期的な検診によって、自覚症状が発現する前に疾患を発見することが大切です。

こちらの記事の監修医師

三軒茶屋あかりクリニック

馬場 克幸

〇診療科 :美容皮膚科,皮膚科,アレルギー科,泌尿器科,形成外科,予防医学

《学歴・職歴》
1981年03月 桐蔭学園高等学校理数科卒業
1988年03月 聖マリアンナ医科大学医学部卒業
1988年06月 第82回医師国家試験合格
1990年04月 聖マリアンア医科大学大学院医学研究科入学
1993年09月 アメリカ合衆国カリフォルニア州カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)にresearch fellowとして留学
1994年03月 聖マリアンナ医科大学大学院医学研究科博士課程修了
医学博士取得(聖医大申請第323号)
2002年04月 聖マリアンナ医科大学付属病院泌尿器科副部長
同大学病院リスクマネージャー、医局長を兼ねる fellowとして留学
2005年09月 聖マリアンナ医科大学泌尿器科学教室助教授
聖マリアンナ医科大学皮膚科登録医
2005年10月 川崎市立多摩病院部長を兼ねる
2007年04月 聖マリアンナ医科大学非常勤講師
都内大手皮膚科美容外科クリニック学術顧問
2009年04月 同クリニック皮膚科医長
センター北ヒロクリニック皮膚科アレルギー科形成外科
2010年09月 聖マリアンナ医科大学救命救急医学(救命センター)登録医
(現在兼任中)
2011年01月 ゆり皮膚科形成外科クリニック
2011年05月 あかりクリニック開業


《研修先・学会活動・専門医》
東京女子医科大学付属病院 皮膚科
聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 皮膚科
センター北ヒロクリニック 皮膚科アレルギー科形成外科
(東京女子医科大学形成外科非常勤講師 岡田浩幸院長)
たんぽぽ皮膚科クリニック
(工藤由美子院長)
日本皮膚科学会会員
日本アレルギー学会会員
日本形成外科学会会員
日本泌尿器科学会会員(認定専門医)
日本抗加齢医学会会員(認定専門医)
日本レーザー医学会会員(レーザー認定医)
日本小児皮膚科学会会員
日本臨床皮膚科学会会員
日本美容皮膚科学会会員
日本美容外科学会会員
日本抗老化医学会会員
日本臨床漢方医会会員
日本スレッドリフト研究会会員
点滴療法研究会会員(キレーション療法認定医)
オバジ専門認定医
アメリカ泌尿器科学会(AUA)会員(~2008)
ボトックス注射認定医(~2010)
LOH 症候群診療ガイドライン検討ワーキング委員会メンバー
日本不妊学会評議員(〜2010)
日本腹空鏡学会会員(認定医〜2010)
抗老化医学会認定サプリメントアドバイザー

《教育》
聖マリアンナ医科大学 医学部4学年 医学英語
(1994年~1996年)
聖マリアンナ医科大学 看護専門学校看護学科2学年 悪性腫瘍
(1995年~2000年)
聖マリアンナ医科大学 医学部6学年 解剖と生理
(1999年~2000年)
聖マリアンナ医科大学 医学部4学年 外傷
(1999年~現在に至る)
聖マリアンナ医科大学 医学部4学年 高齢者と感染症
(2001年~現在に至る)

治療に適した診療科目

泌尿器

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