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最終更新日:2021年10月6日

にがたとうにょうびょう2型糖尿病

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

2型糖尿病

まとめ

食事により摂取した栄養素の一部は、糖(ブドウ糖)として血液中を流れ、全身の細胞に届けられます。細胞にたどり着いた糖は、血液中を流れるインスリンというホルモンによって肝臓や筋肉などの細胞内に取り込まれ、活動のためのエネルギー源になります。糖尿病はこのインスリンが十分に機能せず、血液中の糖濃度(血糖値)が異常に高くなった状態です。糖尿病には、膵臓からインスリンがほとんど出なくなる1型糖尿病と、インスリンが出にくく、効きにくくなる2型糖尿病があります。糖尿病を放置すると、血管が傷つき、心臓病、腎臓病、失明、足の切断などの深刻な疾患の発症にもつながるため、早期の治療開始が大切です。

この病気の原因

2型糖尿病は遺伝的な体質に環境因子が加わり発症します。遺伝的な体質はブドウ糖に対するインスリン分泌、特に初期分泌の低下を指します。インスリンの効果が保たれている間は、遺伝的な要因のみでは糖尿病発症にはいたりません。発症の引き金は過食、高脂肪食、運動不足などの環境因子です。肝臓や筋肉に脂肪が蓄積され、インスリンの働きが悪くなり、細胞から糖を取り込まれにくくなる状態をインスリン抵抗性といいます。血液中の糖があまり利用されなくなると血糖値が上がり高血糖状態となり、糖尿病を発症します。インスリン抵抗性とインスリン分泌低下の状態は個人差が大きく、遺伝的なインスリン分泌低下が強く肥満度が小さい人から、インスリン分泌低下はみられてもある程度の状態が保たれ肥満度が大きい人がみられます。

主な症状

2型糖尿病は自覚症状がなく、健康診断などで高血糖値を指摘され気付かれることが多い疾患です。血糖値がある程度高値になると、喉の渇き、水の多飲、排尿回数の増加、体重減少、疲労などの症状がみられます。高血糖状態がひどくなると、意識を失い昏睡状態となることもあります。糖尿病を放置したり適切な治療を行わないと高血糖が続き、さまざまな血管病・神経系疾患を発症します。目や腎臓の毛細血管が傷つくと網膜症、腎症、失明、透析治療が必要になり、神経系も障害されると、手足のしびれ、冷え、感覚麻痺、立ちくらみ、排尿・排便の障害、勃起障害などの症状がみられます。心臓、脳、下肢の血管が動脈硬化を起こすと、心筋梗塞、脳梗塞、足の細胞が壊死する壊疽などの深刻な疾患を引き起こします。

検査/診断の方法

診断には血液検査を行います。診断の基準となる値は、血液中のブドウ糖濃度である血糖値と、ヘモグロビン全体のうち、赤血球のヘモグロビンに糖が付いたものの割合を表すHbA1cの値です。血糖値は食事の影響を受けて変動し、食後の値は高く、空腹時の値は低く出て、1日のうちで変動も大きいです。HbA1cは1~2ヵ月前の平均血糖値が反映されます。糖尿病を疑う基準(糖尿病型)は、空腹時血糖126㎎/dl以上、随時血糖200㎎/dl以上、経口ブドウ糖負荷検査2時間値200㎎/dl以上、HbA1c6.5%以上です。初回及び再検査にて糖尿病型が2回確認されると糖尿病と診断されます。糖尿病の状態を詳細に調べるため、尿中の糖を調べる検査、グリコアルブミン検査、24時間の持続血糖測定、インスリン分泌状態を調べる血中インスリン濃度検査、Cペプチド検査などがあります。

主な治療方法

血糖値を良好に保ち、健常な人と変わらない寿命や生活の質を保つことが治療目標です。血糖値コントロールの基本は、食事、運動、薬物治療です。体格と身体活動量により定められた適正摂取カロリーを守り、栄養バランスの良い食事を摂ります。特に血糖値上昇に関与する炭水化物の量に着目した食事療法も行われます。ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動と週2~3回の筋力トレーニングが推奨されます。糖尿病治療薬には多くの種類があり、1型糖尿病はインスリン注射薬、2型糖尿病は内服治療から始めることが多いです。内服薬には、膵臓からのインスリン分泌を高めるもの、細胞でのインスリンの効果に作用するもの、糖の分解と吸収を遅らせるもの、糖の排泄を促すものなどがあり、状態に応じ併用して治療を行います。糖尿病では生活習慣改善と薬物治療を長期間継続する必要があるため、主治医と相談のうえ、生活状況などに合わせた治療法を選択しましょう。

治療後に注意すべき点/予防対策

2型糖尿病の血糖値の管理には、生活習慣の改善が重要です。高カロリー食や高脂肪食を避け、適度な運動が発症予防となります。糖尿病を発症した場合は、治療を無理に頑張りすぎず、諦めず、長く付き合うことが大切です。極端な食事療法や運動療法は長続きしませんので、できることから生活習慣を改善します。定期的に血糖値、血圧、体重などを計測し記録することが推奨されます。喫煙は糖尿病の合併症である動脈硬化の進行につながるおそれがあるので、禁煙が望ましいです。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓

【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

治療に適した診療科目

内科 糖尿病内科

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