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最終更新日:2021年10月6日

きょうしんしょう狭心症

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

狭心症

まとめ

心臓は全身に血液を送るポンプの役割を果たしている。心臓のほとんどは心筋と呼ばれる筋肉で構成され、1分間に60~100回、約10万回/日、規則的に伸縮する。心臓を動かすエネルギーとなる酸素と栄養は、心臓の表面を通る血管の冠動脈から送られるが、この血流が悪くなり心臓に栄養が不足した状態を狭心症という。

この病気の原因

心臓の上から冠のように覆われた左冠動脈と右冠動脈があり、左冠動脈は左冠動脈前下行枝と左冠動脈回旋枝に枝分かれしている。狭心症は冠動脈が狭くなることで血行が悪くなり心臓へ酸素が十分に送られず胸痛などの症状が現れる。その原因は血管内でコレステロールの塊が蓄積され、血管が狭く硬くなることで血流が悪くなる動脈硬化の場合と、冠動脈が一過性に痙攣を起こし血流が悪くなる場合がある。

主な症状

狭心症の主症状は胸痛と胸の圧迫感で、息苦しさや動悸を感じることがある。胸痛は中央部から全体にかけ広範囲に拡大し、重圧感、圧迫感を感じることが多く、時に背中や上腹部、首や顎にまで痛みが広がる。症状や心臓の状態から「労作性狭心症」「安静時狭心症」「不安定狭心症」に分類される。労作性狭心症は運動などで心臓が多くの酸素を必要な時、心臓に血液を送る冠動脈が狭く十分な酸素が届かず症状が現れる。階段を上る、重いものを持つなどの激しい運動の際に起こるが、安静にすると次第に症状が治まる。安静時狭心症は睡眠中などの安静時に症状が現れる。冠動脈の一時的な痙攣や、冠動脈内の血塊が原因で心臓に送られる血液量が減少して起こる。不安定狭心症は狭心症の発作回数の増加により、薬で発症を抑制できず、些細な動作がきっかけで発作が起こる状態で、心筋梗塞へ移行する危険がある。

検査/診断の方法

胸痛などの自覚症状があり狭心症が疑われる場合、以下の検査を行う。安静時の心臓の状態を記録する心電図検査、踏み台昇降運動、ウォーキングなどの運動で心臓に負荷をかけた際の心臓の異常を調べる運動負荷心電図検査を行う。また、手足の血管から心臓までカテーテルを挿入し、冠動脈へ造影剤を注入して撮影する冠動脈造影検査も診断のために行うことがある。その他、狭心症の進行により血管が閉塞し心筋梗塞の状態となり心筋細胞が破壊されているか調べるため血液検査を行うこともある。

主な治療方法

治療法には薬物療法のほか、経皮的冠動脈インターベーション、冠動脈バイパス術などの外科的治療がある。薬物療法では、血液をサラサラにして血塊を防ぐ抗血小板薬、心臓に必要な酸素量を減少させ狭心症発作を予防するβ遮断薬、冠動脈を広げる冠血管拡張薬など症状や患者の状態に合わせて薬剤を選択する。冠動脈形成術と呼ばれる経皮的冠動脈インターベーションは、先端に風船がついたカテーテルと呼ばれる細い管を冠動脈内部に挿入し、血管が狭い部分で風船を膨らませ冠動脈を広げる手術である。風船の拡張後、内側から血管を広げるため、網目状の金属の筒である冠動脈ステントを血管内部に挿入することもある。冠動脈バイパス術は、狭く詰まった冠動脈の先に新しい血管を繋げて血流を確保する手術である。

治療後に注意すべき点/予防対策

狭心症は心筋梗塞に進行するリスクがあり、発症・再発予防のためには動脈硬化の予防に努めることが第一である。一度動脈硬化が起こると、心臓に血液・栄養を送る冠動脈が狭くなる原因になる。動脈硬化の発症原因は高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙などで、塩分・糖分・アルコールの摂り過ぎ、喫煙、暴飲暴食、運動不足などの生活習慣の改善を心がけることが発症予防につながる。適度な運動を行い肥満予防に努め、肉類を減らし野菜を増やした塩分控えめの食生活に変更し、禁煙を続けるなどの生活に変更すると、狭心症をはじめとした心疾患の発症予防になる。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓

【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

治療に適した診療科目

内科 循環器内科 循環器外科 心臓血管外科 心臓外科 救急科

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