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最終更新日:2021年10月5日

しんふぜん心不全

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木 幹啓

心不全

まとめ

心不全は心筋梗塞、心臓弁膜症、心筋炎などの心臓疾患や高血圧が原因で起こる病態である。心不全では全身に血液を送る心臓のポンプ機能がうまく機能せず、全身の血液循環が滞る。心不全には急性心不全と慢性心不全があり、急性心不全は何らかの原因により短期間に激しい呼吸困難などの症状が現れ、重症になると生命の危険も高くなる。慢性心不全は、日常的に心機能が低下していき動悸、息切れなどの症状が徐々に現れる。超高齢社会のため、高齢者の心不全が増加している。

この病気の原因

心不全の発生はにはさまざまな原因があり、なかでも心臓に関連した疾患は心不全を引き起こす大きな要因である。心筋に十分な血液が届かず発症する狭心症や心筋梗塞などの虚血性疾患は心臓のポンプ機能にも支障をきたす。心筋に異常があり発症する心筋症、心臓弁の機能障害で起こる心臓弁膜症などでも、心臓のポンプ機能に支障をきたすため、心不全の原因になる。また、心疾患以外に高血圧、糖尿病、腎臓病などの疾患も心不全の発症につながると考えられる。長期間にわたり高血圧状態が続くと、心臓への負担が増加して心機能低下、心不全のリスクが高くなるので特に注意する。これらの疾患を発症しており、動悸や息切れに気付いた場合は早めに受診する。

主な症状

急性心不全では短期間で激しい呼吸困難や胸痛、動悸、咳き込みなどがあり、顔面や手足が蒼白して寒気を感じることもある。重症心不全では意識が朦朧として意識障害が現われる場合もある。一方、慢性心不全では日頃から呼吸困難、息切れ、咳き込み、疲労感、手足の冷え、動悸、足のむくみなどがみられ、徐々に症状悪化がみられることがある。風邪やストレスが引き金となり急激に悪化することがあるので、注意する。

検査/診断の方法

問診にて息切れ、動悸の有無を確認し、聴診にて心音を確認し、心疾患の可能性を検討する。血液検査では脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の数値を測定し高値であるかを確認する。その他、心電図検査にて心筋梗塞や不整脈などの確認、胸部レントゲン検査にて心臓の大きさなどの確認、心エコー検査にて心臓の形状やポンプ機能を調べ、心不全の原因や合併症を調べる。

主な治療方法

心不全の原因疾患や症状の程度により、治療法を選択する。薬物治療を基本とし、血管拡張薬や心臓の働きを改善する薬を服用し、必要に応じて不整脈を抑える薬や利尿薬を服用する。中等度~重度の心不全では薬物治療に加え、心臓のポンプ機能の改善のため、ペースメーカー植込手術が行われることもある。薬物治療やペースメーカーによる治療効果や改善がみられない超重症例では、心臓移植手術が選択肢となることもある。心臓移植には一定の条件があり、例えば脳死のドナーからの心臓移植は心臓停止後に移植可能となる。そのほか、心不全に関与する高血圧や糖尿病などの生活習慣病予防のための生活指導・食事療法が行われる。

治療後に注意すべき点/予防対策

心不全の原因となる高血圧や糖尿病などの生活習慣病を予防するため、塩分・脂肪分控えめの食事、禁煙、適度の運動を行い、食習慣、生活習慣を改善する。また、健康診断などの検査を定期的に受けることも重要である。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木 幹啓

【経歴】自治医科大学卒業
三重大学小児科入局
三重県立総合医療センター(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
国立病院機構三重中央医療センター(新生児集中治療室を担当)
国立病院機構三重病院 (小児急性期病棟、アレルギー・糖尿病・腎臓病慢性期病棟、重症心身障害児病棟を担当)
山田赤十字病院(小児一般病棟、新生児集中治療室、小児救急を担当)
紀南病院(小児科医長)
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
2020年10月、株式会社オンラインドクター.comを設立。CEOに就任

治療に適した診療科目

内科 循環器内科 循環器外科 心臓血管外科 心臓外科 救急科

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