更年期障害

最終更新日:2021年10月6日

こうねんきしょうがい更年期障害

更年期障害

まとめ

閉経前後の45歳から55歳頃までを更年期という。性機能の変化による女性の一生は、初潮がみられる思春期、妊娠・出産が可能な性成熟期、閉経を迎える更年期、閉経後の高齢期に分けられる。個人差はあるが約50歳で閉経する人が多い更年期では、卵巣機能の低下により女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少する。その結果、ホルモンバランスが乱れ体調不良になりやすく自律神経や精神系にも影響する。この更年期に起こる不調は更年期症状と呼ばれ、多くの女性に症状がみられるが、その症状が重く仕事や日常生活に支障が出た場合は更年期障害と呼ばれる。

この病気の原因

閉経により卵巣機能が衰えるとエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が急激に低下して更年期障害が起こる原因となる。エストロゲンは月経・妊娠に作用するホルモンで、乳房・性器の成長、肌や髪を艶やかにする働きもある。エストロゲン減少によりこれらの機能が作用せず、脳は卵巣からのホルモン分泌の増加を指示するが、卵巣機能の低下で充分に分泌できず脳が混乱して自律神経が乱れ、心身に不調が現れる。更年期の世代は働き盛りで、子育てや親の介護など仕事と家庭の両立に負担を感じる人も多く、更年期症状がさらに悪化することがある。

主な症状

更年期障害の症状は個人差が大きい。エストロゲン減少による体調の変化のみならず、心理的要因、社会的要因・生活環境的要因にも影響し、全身にさまざまな症状が起こる。主に自律神経の失調による動悸、息切れ、のぼせ、ほてり、発汗異常が現れるほか、頭痛、腰痛、肩凝り、手足のしびれ、イライラ感、めまい、耳鳴り、不安感、不眠、食欲不振も現われる。また、皮膚・粘膜の乾燥、ドライマウス、尿失禁、外陰部のかゆみもみられる。

検査/診断の方法

問診にて月経の状態、閉経後の期間、乳房、子宮、卵巣の疾患の既往、主訴を確認する。血液検査にて血中ホルモン濃度、子宮頚部・卵巣の検査にて婦人科系疾患(子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫など)の有無を確認し、細胞診にて子宮がんの有無を確認する。そのほか乳房検査や骨量測定も行う。エストロゲンの低下が確認され、症状の訴えが他疾患と鑑別された場合に更年期障害と診断する。

主な治療方法

ホルモン補充療法(HRT)と呼ばれる減少したエストロゲンを2種類のホルモンで補う治療を行う。自律神経失調によるほてり、のぼせ、発汗などの症状、骨量減少の予防に効果がある。HRTでは善玉コレステロールが増加するので脂質異常症の予防になる。血液・リンパの流れを整える働きのある漢方薬の服用や、気分の落ち込みや苛立ちが大きい場合は睡眠剤、安定剤を服用する。これらの薬物治療に加えて食事療法、運動療法、生活習慣改善、カウンセリングを行い心身のバランスを整える。

治療後に注意すべき点/予防対策

閉経時期には糖尿病、動脈硬化、脂質異常症などの生活習慣病のリスクがあるため、食生活、運動習慣を改善する。エストロゲン減少により骨量が減少し骨粗しょう症になりやすいため骨密度を測定する。睡眠不足、運動不足は更年期障害に悪影響があるので避ける。早寝早起き、ウォーキング、水泳などの有酸素運動を行い、生活の質を上げる。ストレスによる動悸、息切れ、食欲不振、疲労を抑えるため、お風呂にしっかり浸かる、音楽視聴、ストレッチを行う。

初診に適した診療科目

産婦人科 産科 婦人科

産婦人科 産科 婦人科のオンライン診療対応クリニック